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公開日:2025.10.28

車中泊できる場所を専門家が解説! 道の駅・RVパークなど種類別の特徴も紹介。

車中泊は、道の駅やRVパークなどで手軽に楽しめるアウトドアとして人気を集めています。しかし、場所によっては車中泊が禁止されているケースもあるため、車中泊に出かける際には場所選びに注意しなければなりません。そこでこの記事では、キャンピングカー専門誌の編集長を長年つとめ、車中泊にも詳しい渡辺圭史さんに、車中泊ができる場所や車中泊スポット選びに役立つサービスなどを解説していただきます! これから車中泊を始めたい方や、車中泊初心者の方はぜひ参考にしてくださいね。

文=渡辺圭史

写真=渡辺圭史、木村琢也

編集・文=平林享子(LIG)

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安心かつ快適に車中泊できる場所を見つけよう! スポット検索におすすめのサービス4選

安心して快適に車中泊できる場所を見つけるには、以下のような車中泊向けのサービス・サイトを利用するのがおすすめです。

①RVパーク、RVパークsmart
②くるま旅クラブ公式サイト「くるま旅」
③Carstay(カーステイ)
④タイムズのB

ネットで「車中泊 関東」「車中泊 北海道」など、地名やエリア名から車中泊スポットを探す方も多いでしょう。しかし、検索で見つかる場所のなかには、車中泊が禁止されていたり土地の所有者の許可を取っていない場所が含まれている可能性もあります。

一方で、上記のような車中泊向けサービス・サイトでは、安心かつ快適に車中泊ができる場所だけをチェックすることができます。

ここからは、それぞれのサービス・サイトについて特徴やおすすめポイントなどを紹介していきます。

順番に見ていきましょう。

①RVパーク、RVパークsmart

出典:日本RV協会のWebサイト「RVパーク」より

出典:日本RV協会のWebサイト「RVパーク」より

私が車中泊する場所を探すとき、最初に利用するのは、日本RV協会のWebサイト「RVパーク」です。日本RV協会が認定した車中泊専用の駐車場であるRVパークを検索できます。

宮城県登米市「道の駅三竜堂」に併設されたRVパークライト「RVパークライト道の駅三滝堂」

宮城県登米市「道の駅三竜堂」に併設されたRVパークライト「RVパークライト道の駅三滝堂」

最近ではRVパークの一種として、簡易的な「RVパークライト」という車中泊施設も登場し、施設数が増えたことで利用しやすくなりました。RVパークライトは、RVパークと比べると設備の基準がゆるく、設備がやや整っていない場所もありますが、車中泊に慣れてきた人であれば問題ないでしょう。

私は旅の目的地を決めたら、ルート近くにRVパークがないかをまず確認します。その次に近隣の入浴施設、食事の場所なども確認しておくと、現場での快適度が格段に上がります。

また、Googleストリートビューで周辺の様子を確認することも忘れません。街から遠く離れた山深い場所だったり、民家がまったくない場所などは、防犯上、避けるようにしています。

「RVパーク道の駅こすげ」に隣接する「多摩源流温泉 小菅の湯」

「RVパーク道の駅こすげ」に隣接する「多摩源流温泉 小菅の湯」

「源流レストラン」では本格的なピザが食べられる

「源流レストラン」では本格的なピザが食べられる

たとえば、私のおすすめのRVパークに、山梨県北都留郡小菅の「道の駅こすげ」に隣接する「RVパーク道の駅こすげ」があります。すぐそばに「多摩源流温泉 小菅の湯」があり、施設内のレストラン「源流レストラン」では、石窯で焼いた本格的なピザが食べられます。1ヵ所で宿泊場所+温泉+食事のニーズが満たされて、手軽に旅の満足感を得ることができます。

出典:「RVパークsmart」Webサイトより

出典:「RVパークsmart」Webサイトより

さらにRVパークの一種として、スマホだけで予約、決済、チェックインが可能な「RVパークsmart」という施設も整備されつつあります。無人の施設なので、チェックアウトやAC電源の利用なども、24時間のうち自分の好きなタイミングでできて便利です。

▼RVパークsmart
https://rvparksmart.jp/

②くるま旅クラブ公式サイト「くるま旅」

出典:くるま旅クラブの公式サイト「くるま旅」より

出典:くるま旅クラブの公式サイト「くるま旅」より

くるま旅クラブの公式サイト「くるま旅」には、車中泊可能な施設が網羅されています。

ここで紹介されている施設にはRVパークのほか、「湯YOUパーク」「ぐるめパーク」「ぐるめパーク」「民パーク」などたくさんの種類があり、施設数が多いので、一括して検索するのに便利です。

③Carstay(カーステイ)

出典:「Carstay(カーステイ)」Webサイトより

出典:「Carstay(カーステイ)」Webサイトより

その他の検索サイトとしては「Carstay(カーステイ)」があります。こちらは先述したとおり、車中泊場所の検索予約サービスです。

▼Carstay(カーステイ)
https://carstay.jp/ja

RVパーク、かんぽの宿の駐車場を活用した車中泊サービス「くるまパーク」なども含まれていますが、カーステイのユニークなところは、一般の方が自分の所有する駐車場などを登録していること。カーステイならではの思いがけない場所を見つけることができます。人通りのある住宅街であったり、市街地に近い場所であることが多く、やはり利便性と安心感があります。施設の設備はまちまちなので、あらかじめどんな施設内容なのかをしっかりと確認することにしています。

④タイムズのB

出典:「タイムズのB」Webサイトより

出典:「タイムズのB」Webサイトより

穴場的な車中泊スペースを探したいときにおすすめなのが「タイムズのB」です。「釣り場の近くにとめる」「登山口の近くにとめる」など、目的別に駐車場を探せるのが便利です。

▼タイムズのB
https://btimes.jp/
出典:「タイムズのB」Webサイトより

出典:「タイムズのB」Webサイトより

ただし、注意点があります。このサイト内に紹介されている駐車場すべてが宿泊可能というわけではありません。各駐車場の詳細情報のところに「宿泊利用〇」という表示があるのですが、それは「クルマを駐車場にひと晩中とめることが可能」という意味で、車内で人間が泊まることも可能かどうかは、それぞれの駐車場に確認する必要がありますので、気をつけてくださいね。

夏の間、車中泊好きに人気の旅先といえば、やはり北海道ですが、夏季限定で車中泊が可能になる駐車場もあります。たとえば道東・摩周湖に近い「道の駅 摩周温泉」では、今年(2021年)は7月21日から9月27日までの期間限定で利用が可能です。こうした耳寄り情報は、TOPページの「お知らせ」コーナーに情報が掲示されているので、チェックしてみてください。

また、この「タイムズのB」には、「キャンピングカーをとめる」というカテゴリーがあり、キャンピングカーに対応した広い駐車場を調べられるので、私のようにキャンピングカーで旅をすることが多い者にとっては助かっています。

車中泊でしか味わえない楽しみがある! ただし場所選び以外のルールやマナーにも注意しよう

静岡県富士宮市「ふもとっぱら」のキャンプサイトで、富士山を目の前に車中泊

静岡県富士宮市「ふもとっぱら」のキャンプサイトで、富士山を目の前に車中泊

車中泊には、キャンプや他のアウトドアとは違った魅力があります。例えば、以下のような点は車中泊ならではの楽しみや魅力といえるでしょう。

  • 多様な場所に泊まれる
  • クルマで好きな場所へ自由に移動できる
  • 時間を有効に使える
  • 車内に自分だけの空間を作り込める
  • これまでにない体験ができる

旅本来の楽しさに加えて、クルマという便利な乗り物で移動し、クルマ内に宿泊することで、さらに楽しさが倍増するのが車中泊です。ふと思い立ったらすぐに出発できるので、金曜日の夜、仕事が終わった後に出発して車中泊しながら週末旅を楽しむ人も増えていますね。

また、車内に好きな小物を揃えればテンションも上がります。自宅のようなプライベート感を味わいながら、見知らぬ土地での新しい出会いや発見を楽しめるのがいいですよね。

ただし、車中泊をする際には場所選びのほかにも、いくつか守るべきルールやマナーがあります。ここからは、車中泊をするときの注意点を解説しますので、車中泊へ行く前に確認しておきましょう。

場所の占領・ゴミの放棄・騒音を出す行為は絶対NG!

静岡県「浜松市渚園 キャンプ場」にて

静岡県「浜松市渚園 キャンプ場」にて

車中泊スポットでは、場所の占領・ゴミの放棄・騒音などといったマナー違反が問題視されています。日本RV協会も、以下のようなマナー遵守の注意喚起を呼びかけています。

最近、「道の駅」や高速道路のサービスエリア・パーキングエリアなどの公共の駐車場で、不当に長く滞在していたり、生活ゴミを不当投棄するキャンピングカーユーザーを退去させようという声が、駐車場の管理者およびメディアの一部から流れてくるようになりました。

多くのキャンピングカーユーザーは、公共の駐車場において、一般の方々の迷惑となるような行動を慎んでいると理解しております。 しかし、ごく一部であっても、このようなマナー違反を犯す方々が今後も出てきた場合は、キャンピングカーを締め出そうという世論が急速に盛り上がっていくことも予想されます。

そうなった場合、いま良識を守って「くるま旅」を楽しんでおられる多くのユーザーにも、窮屈な思いをさせることになるでしょう。
出典:日本RV協会のWebサイト「JRVA」内「マナー厳守への呼びかけ」より

車中泊のマナーとして、ルールのある場所ではルールに従い、まわりの人の迷惑になるような行為はしないことが鉄則です。

車中泊ができる場所でも、キャンプ行為が禁止されているのであれば、テーブルを出して休憩したり外で調理をしたりしてはいけません。

また、ゴミ処理OKの場所以外は、ゴミは持ち帰るのが基本です(有料でゴミ処理が可能な場所もあります)。

私が車中泊しているときに「騒音」だと感じるのは、意外かもしれませんが、ドアの開閉音です。さあ寝ようと車内に横になっていると、近くのクルマから聞こえてくる「バタン」という音が気になります。いずれにせよ、夜21時以降は、大きな音を立てないように心がけたいですね。

自分たちは車内で楽しんでいるけれども、まわりの人たちとの温度差が激しい……なんてことにならないようにしましょう。車中泊は共存して楽しむものなのです。

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