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最終更新日:2025.05.10 公開日:2025.05.10

島根~鳥取の約150kmが直通! 山陰道 出雲IC~出雲多伎ICがついに開通。開通後の状況は?【道路のニュース】

山陰道 出雲多伎IC付近の様子。

鳥取県・島根県・山口県をつなぐ、山陰自動車道の「出雲・湖陵道路」と「湖陵・多伎道路」の2区間が2025年3月2日に開通しました。開通区間はどこで、開通によってどんな効果がもたらされているのでしょうか。

山陰道 出雲多伎IC付近の様子。

文=大門道子

資料=国土交通省中国地方整備局

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山陰道の出雲IC~出雲多伎ICがついに開通!

出雲・湖陵道路(出雲IC~出雲湖陵IC)の位置図。

出雲・湖陵道路(出雲IC~出雲湖陵IC)の位置図。

湖陵・多伎道路(出雲湖陵IC~出雲多伎IC)の位置図。

湖陵・多伎道路(出雲湖陵IC~出雲多伎IC)の位置図。

鳥取県・島根県・山口県をつなぐ山陰自動車道の未開通部であった「出雲・湖陵道路」と「湖陵・多伎道路」の2区間が2025年3月2日に開通しました。

山陰道は、鳥取県鳥取市を起点とし、山口県下関市を終点とする延長約380kmの高規格幹線道路。鳥取・島根・山口の主要都市を東西に結び、移動時間の短縮や、空港・港湾へのアクセスの強化を図ることにより、各地域間の交流・連携の強化及び推進、山陰地方の産業・経済の発展や観光振興を目的として整備が進められています。

今回開通したのは、出雲・湖陵道路(出雲IC~出雲湖陵IC)4.4kmと、湖陵・多伎道路(出雲湖陵IC~出雲多伎IC)4.5kmの2区間、計8.9kmです。これにより、鳥取県の大栄東伯ICから島根県の石見福光ICまでの約150kmが高規格幹線道路で結ばれました。なお、大部分が無料区間ですが、「米子西IC~東出雲IC」と松江道である「松江玉造IC~宍道JCT」、さらにその先の「宍道JCT~出雲IC」が有料区間となっています。

今回の開通により、島根県出雲市から大田市方面にかけてのアクセス性が向上し、通勤・通学の負担軽減のほか、企業の物流効率を高める効果、観光産業の発展など、さまざまなメリットに寄与するとされています。

開通により国道9号の混雑が減少

山陰道 出雲IC~出雲多岐IC 開通後の交通状況。

山陰道 出雲IC~出雲多岐IC 開通後の交通状況。

開通から2ヶ月が経過した2025年5月現在、その開通効果はあらわれたのでしょうか。

島根県土木部高速道路推進課によると「開通後、期待されていた通り県内各地の移動時間が大幅に短縮されました。日常生活圏の拡大や産業活動の活発化、観光振興など、さまざまな効果がもたらされています」といいます。

さらに「国道9号現道が混雑しているときも、バイパスのような役割を果たしてくれることで、交通渋滞が緩和されています」とも話します。

国土交通省中国地方整備局の発表によると、開通後の⼭陰道 出雲IC〜出雲多伎ICでは1日に約8800台の利⽤があり、国道9号現道と⼭陰道の利⽤割合では、⼭陰道の利用が約4割を占めています。このように開通効果は着々とあらわれているようです。

一方で、交通渋滞を分散することはできたものの、国道9号現道を利用する人が少なくなったことで、沿線にある道の駅や商業施設が廃れる可能性が懸念されています。この問題の対策として道の駅では、週末にイベントを行ったり、バイパス利用者が立ち寄れる休憩スポットとしての認知拡大を行ったりと、地域の衰退を防ぐ活動を行っています。

国土交通省中国地方整備局によると、2025年度には島根県の石見三隈IC~遠田IC(延長約15.2km)、2026年度には鳥取県のはわいIC~北条IC(延長約5.9km)が開通予定です。山陰道の残る未開通区間の全線開通が待たれます。

【お詫びと訂正】公開時、地名の表記に誤りがありましたので、正しい表記に修正いたしました。お詫びして訂正させていただきます。

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