大雪は8日まで続く予報! 雪道の運転時に知っておくべき「備え」と「対処法」。【道路のニュース】
今冬最強の寒波が到来している。2025年2月6日は各地で積雪が増加。この強い寒気は8日まで流れ込み、警報級の大雪となる可能性もある。国土交通省や高速道路各社は、降雪の状況次第で、順次、通行止めを実施するとしており、不要不急の外出を控えるよう呼びかけている。やむを得ず雪道を運転する場合にはしっかりと備え、万が一の事態に備えておくことが重要だ。
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今冬最強の寒波到来中!
今冬最強の寒波到来で大雪による影響が各地に及んでいる。この強い寒気は8日まで流れ込み、警報級の大雪となる可能性もあることから、国土交通省や高速道路各社は大雪に伴い、すでに一部の路線で通行止めを実施。降雪の状況次第でその範囲も拡大するとしている。
特に、高速道路では一台でも自力走行不能車両が発生すると、長時間の渋滞や通行止めにつながる可能性がある。ノーマルタイヤでの雪道走行は法令違反であり、事故を引き起こすリスクも高い。出発前には最新の気象予報や道路交通情報を必ず確認しよう。

2024年2月5日の国道19号生坂村東弘津での車両滞留の状況。
今回の寒波では、ふだん降雪や積雪の影響を受けない四国や九州地方でも大雪となっており、雪に不慣れなドライバーも対応が必要となっている。ここで、必要な備えやいざというときの対処法を紹介しておこう。
まずは最新の交通情報を確認!

大雪時の除雪実施状況。2024年1月8日、国道18号(長野市内)の様子。
まずは、出発前に必ず交通情報をチェックしよう。注意報や警報が出ているときや通行止めが実施されている場合は、不要不急の外出は避けることが大切だ。
日本道路交通情報センター
(https://www.jartic.or.jp/)
NEXCO東日本 交通情報サイト 「ドラとら」
(https://www.drivetraffic.jp/)
NEXCO中日本 交通情報サイト 「アイハイウェイ」
(https://www.c-ihighway.jp/pcsite/)
NEXCO西日本 交通情報サイト 「アイハイウェイ」
(https://ihighway.jp/pcsite/)
首都高ドライバーズサイト
(https://www.shutoko.jp/traffic/)
これ以外にも、国土交通省の各道路事務所や高速道路各社の公式SNSなどでリアルタイムの情報が提供されている。ぜひ活用してほしい。
いざというときのために備えておくもの

冬道の運転で用意しておきたいタイヤチェーン。 (c) Jaroslav Moravcik – stock.adobe.com
スタッドレスタイヤを装着しているからといって、スリップやスタック(アクセルを踏んでもタイヤが空転して前に進まない状態)による立ち往生の可能性はゼロではない。以下のアイテムを車に積んでおくことで、万が一の事態に備えることができる。
スタックやスリップに備えて用意するもの
・タイヤチェーン
・ジャッキ
・スコップ
・防水手袋(雪用のものがおすすめ)
・長靴(雪用のものがおすすめ)
・ライト(頭に装着するものがおすすめ)
・砂(ペットボトルに移し替えておくといい)
タイヤチェーンの装着は、慣れていないと雪の中での装着に手間取り事故やトラブルにつながることもあるので、事前に装着の練習をしておくと慌てなくてすむ。装着する際に必要となるジャッキやスコップも忘れずクルマに積んでおこう。
また装着する際は防水手袋と長靴を履いてほしい。凍傷や怪我の危険があるからだ。雪で手足が濡れないよう雪用のものをおすすめする。また、靴底についた雪でアクセル・ブレーキ操作に支障をきたす可能性があるため、長靴のまま運転はしないように注意したい。
警報級の大雪となれば、日中でも薄暗いうえ暗くなるのも早い。両手で作業をすることを考慮して、頭に装着するタイプのライトがあると便利だ。
立ち往生に備えて用意するもの
・ブースターケーブル
・携帯電話の充電ケーブルと予備バッテリー
・ロードサービスなどの連絡先
・スクレーパーと解氷スプレー
・毛布
長時間の立ち往生でのバッテリー上りに備えブースターケーブルを積んでおこう。
また立ち往生した際は、外部に連絡したり情報を収集したりするため、スマートフォンの電源を切らすことのないよう充電ケーブルと予備バッテリーは必須。救助を要請するときのため、ロードサービスなどの連絡先をまとめたメモも用意しておくと役立つ。
スクレーパーと解氷スプレーは、フロントガラスの霜や屋根に積もった雪を落とすためにセットで用意しておきたい。これだけで短時間でフロントガラスの視界を確保できる。
スタックで立ち往生したときはどうしたらいい?

大雪でスタックしたタイヤ。アクセルを踏めば踏むほど深くはまり抜け出せなくなる。 (c) smoke – stock.adobe.com
万が一、クルマがスタックしたときのために、滑り止めの砂と他の車両に引っ張ってもらうためのけん引ロープもあると良いだろう。備えあれば憂いなしだ。
もし近くに助けてくれる車両が見当たらなかった場合は、初期の段階であれば自力で脱出できるかもしれない。
手順1. タイヤの前後を除雪する
手順2. タイヤの接地部分の奥までチェーンを敷く
手順3. タイヤをまっすぐにしてゆっくりとアクセルを踏む
手順4. 小刻みに前進・バックを繰り返して発進
アクセルは深く踏み込まないよう注意。前進とバックを繰り返すときはゆりかごをイメージしよう。同乗者や他の車両のドライバーに後ろからクルマを押してもらうと、スタックから抜け出しやすい。
これで抜け出せなければ、ロードサービスに連絡し、車内で暖を取りながら救助を待とう。
大雪時の運転は危険が伴うため、基本的には控えるのが望ましい。しかし、やむを得ず運転する場合は、最新の気象・交通情報を確認し、必要な装備を整えておくことが不可欠だ。雪道でのスリップや立ち往生を防ぐための準備を万全にし、安全運転を心がけよう。
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