渋谷と代官山をつなぐ「猿楽橋」が架け替えに! 2026年度から10年以上も通行止めって本当?【道路のニュース】
渋谷区は去る9月、JR山手線などをまたいで明治通りと旧山手通りを結ぶ八幡通りの「猿楽橋」の架け替えについて事業説明会を実施。架替え事業の概要や新しい橋のイメージの他、スケジュールについて公表した。
渋谷の「猿楽橋」は2026年以降に架け替えへ
1934年に架設された猿楽橋は、JR渋谷駅とJR恵比寿駅の間、明治通りと旧山手通りを結ぶ八幡通りの途中にあり、JR線(山手線・埼京線・湘南新宿ライン)を跨ぐ形で架かっている。現在は1日に車両15000台、歩行者4000人が通行しており、交通や地域の住人の移動を支えてきた。
竣工から約90年が経過した現在、猿楽橋は車両の大型化や交通量の増加、現行の耐震基準に適応できておらず、橋梁の老朽化も進行していた。そこで渋谷区は2020年2月に架け替え事業の推進を決定。2026年度(令和8年度)以降に工事を実施すると発表した。
架け替えで10年以上通行止めになる!?
渋谷区によれば、今回の猿楽橋架け替え工事で10年以上の全面通行止めが発生するという。一体なぜか。その理由は、橋の下を走るJR線が早朝から深夜まで運行しているため。作業時間は終電後から始発前までの2時間程、さらに周辺は建物が密集し施工スペースの確保に制約を受けるなど厳しい施工環境のため、工事には相当の時間を要すると見込まれている。
その間、車両や歩行者は迂回路を通行することになる。現時点では、車両は「国道246号」「明治通り」「駒沢通り」「山手通り」「旧山手通り」など、歩行者は「渋谷駅南跨線人道橋」や「四反道跨線人道橋」を通行する迂回ルートの案があがっている。
架け替え後の猿楽橋は、歩道幅員2メートル以上の確保や自転車通行空間の整備、そして耐震性の確保で、安心・安全に長く(200年間)利用できるものとなる見込みだ。目まぐるしい渋谷の再開発と合わせて、周辺の道路の更新にも注目したい。
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