クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

Traffic

最終更新日:2024.09.18 公開日:2024.09.18

日本一危険な交差点は東京・池袋の“魔の六差路”に! 「全国事故多発交差点ランキング」最新版を発表。【道路のニュース】

日本損害保険協会は2024年9月13日、都道府県ごとに人身事故の多い交差点を取りまとめた最新の「全国交通事故多発交差点マップ(2023年)」を公表した。最新のランキングでは、東京・池袋の魔の六差路「池袋六ッ又交差点」がトップに。何故、この交差点で交通事故が多発するのか?

文・写真=KURU KURA編集部

資料=日本損害保険協会

危ない交差点ランキング(2023年版)

全国交通事故多発交差点ランキング(2023年版)。(出典:日本損害保険協会)

記事の画像ギャラリーを見る

日本損害保険協会が最新の「全国交通事故多発交差点マップ」を発表した。これは、全国の人身事故の多かった交差点(毎年、都道府県ごと)を取りまとめたもので、その中には人身事故の多かった交差点のワースト5も掲載されている。

さっそく2024年9月13日公表の最新版(2023年版)から、人身事故の多かった交差点のワースト5をみていこう。

2023年に全国で最も交通事故が多かったのは、「池袋六ッ又交差点」(東京都)と「長居交差点」(大阪府)となっている。

ランクインした11か所のうち、3か所は東京都、2か所は愛知県、6か所は大阪府の交差点で、いずれも大都市であることから、交通量の多さと事故発生に関係あることが伺えるものの、それぞれの交差点の構造など、他にも原因はありそうだ。

それぞれの交差点はどのような状況になっているのか。ワースト3の交差点について分析してみよう。

【危ない交差点ワースト5】
1位(同率):
池袋六ッ又交差点(東京都)/長居交差点(大阪府)

3位:
谷町9丁目交差点(大阪府)

4位:
谷町4丁目交差点(大阪府)

5位(同率):
神宮前交差点(東京都)
赤羽橋交差点(東京都)
笹島交差点(愛知県)
折戸交差点(愛知県)
上本町6丁目交差点(大阪府)
梅新東交差点(大阪府)
瓜破交差点(大阪府)

ワースト1 池袋六ッ又交差点(東京都)

交通事故多発交差点ワースト1の「池袋六ッ又交差点(東京都豊島区)」。

ワースト1の「池袋六ッ又交差点(東京都)」は池袋駅東口とつながる明治通りと国道254号(春日通りの側道)の交わる交差点に、都道435号(音羽池袋線)と区道が接続する変則六差路の交差点だ。

区道以外は全方向ともに「直進」「左折」「右折」が可能。対して、区道は交差点から西行の一方通行となっている。

複雑な六差路のうえ、この上には高架がある、まさに東京屈指の「魔の六差路」。高架のできる前から交通事故や渋滞の課題を抱える道路でもあったという。

ここでは、前方不注意による追突事故や出会い頭の事故の割合が高いという。

編集部は現地に足を運んでみたが、交差点の真上には首都高速5号池袋線と池袋六ツ又陸橋(国道の本線)の高架が存在しているため、その橋脚で見通しの悪い箇所があるのがわかる。

交差点が六差路で複雑な構造のうえ、路面に矢印や点線がなく、停止場所や通行場所がわかりにくいのも、事故が多発する原因となっているようだ。

高架の橋脚で歩行者や自転車の姿が見えにくい。写真は交差点北側の明治通りから都道435号線を見た様子。

写真は交差点の南側の都道435号から交差点を見た様子。左が都道441号線で右が明治通り。複雑な構造になっているのがわかる。

ワースト1 長居交差点(大阪府)

池袋六ッ又交差点と並びワースト1となった大阪市住吉区の「長居交差点」は、国道479号と府道大阪高石線が交わる四差路交差点。交差点付近にはバス停、タクシー乗り場が設置されているほか、交差点角には大阪メトロ長居駅の出入口などがあるため、若干見通しは悪い。

ここでは、交差点左折時の安全不確認による横断歩道横断中の自転車との事故や交差点付近における追突事故が多いという。

原因として、車両・歩行者ともに交通量の多さもあるのではないか。車両の交通量は国道479号と府道大阪高石線も5~6車線であることから、歩行者の交通量も地下鉄の駅の出入口があることから、いずれも多いと考えられる。

ワースト3 谷町9丁目交差点(大阪府)

池袋六ッ又交差点と長居交差点に次いでワースト3となった大阪市天王寺区の「谷町9丁目交差点」は、府道大阪和泉泉南線と大阪枚岡奈良線が交わる四差路の交差点だ。なお府道大阪和泉泉南線の本線はアンダーパス化されている。

ここでは、安全不確認による車同士の右折直進の事故と交差点付近での追突事故が多いとのこと。特に、過去3年間は、交差点左折時の自転車に関連する事故が多発しているという。

交差点の南西角は大阪メトロの谷町九丁目駅の出入口や植樹帯、交差点西側の大阪枚岡奈良線(東西)は、西に向かって下り勾配となっており、見通しが悪いのも原因かもしれない。

 


あなたの自宅の近く、あるいはよく走る道に、このような危険といわれる交差点があるかについては、「全国事故多発交差点マップ」で確認してもらいたい。そして、交通事故の多発する危険な交差点を通行する際は、運転前に地図アプリなどを活用して交差点の構造を確認しておくと同時に、周囲の状況に気を配りながらの運転を心がけるとドライバーとしても安心してハンドルを握れるだろう。

記事の画像ギャラリーを見る

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(12月1日まで)
応募はこちら!(12月1日まで)