さらばKK線! 都心環状線C1と八重洲線を地下トンネルでつなげる「新京橋連結路」の事業がはじまる。2035年度完成予定。
首都高速道路と東京都は、都心環状線C1と八重洲線を地下トンネルでつなげる「新京橋連結路」の事業を開始すると発表した。この連結路ができれば、首都高のバイパスとしての役割を果たしてきた東京高速道路のKK線も廃止となる。未来の首都高はどうなる?
新京橋連結路、ついに事業に着手!
首都高速道路と東京都は2024年6月18日、新京橋連結路(高速第1号線)の都市計画事業認可を取得し、事業を開始すると発表した。この新京橋連結路は都心環状線C1と八重洲線を地下トンネルで結ぶ全長約1.1kmの路線で、日本橋区間の地下化に伴い、新たな環状ルートとして整備する。
新京橋連結路の整備は、現在、大型車両の通行経路となっている江戸橋JCTの都心環状線連結路の廃止に対応するものだ。これにより、大型車交通の円滑な流れを確保し都心環状線の機能を維持するとしている。その結果、神田橋から江戸橋間の通行台数は約20%減少、この区間の渋滞も緩和すると予測している。
また、この事業に関連して、八重洲線では日本橋周辺の地下化により廃止された江戸橋入口の代替となる丸の内入口の整備も行う他、銀座・京橋出入口付近でも大規模な更新事業も実施する。将来的には走行の安全性も向上するとみられる。
さらに、未着手の高速晴海線延伸部(築地~晴海間)の整備により、一般道も含めた交通の円滑化が期待できる。
新京橋連結路は令和17年度(2035年)の完成を目指す。首都高速道路と東京都は事業の実施にあたり、沿道の住民や地権者に対して、事業内容や用地補償等について説明し、理解と協力を求めるとしている。
一方、首都高のバイパスとしての役割を果たしてきた東京高速道路のKK線は、大型車が通行できない不便な側面もあることから廃止となる。その後、高速道路の構造物を再利用した緑あふれる歩行者中心の空中回廊(Tokyo Sky Corridor)に生まれ変わる計画だ。廃止後のKK線の整備にも注目しよう。
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