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クルマ最終更新日:2024.01.29 公開日:2024.01.28

ポルシェ、新型「マカン」を発表。第2世代にフルモデルチェンジし、フル電動SUVに!

ポルシェの人気SUV「マカン」がフルモデルチェンジし、1月25日、シンガポールでワールドプレミアを飾った。電気自動車(BEV)となって完全に生まれ変わった新型マカンを、モータージャーナリストの原アキラが解説する。

文=原アキラ

BEVになった新型マカンの特徴とは

ポルシェ マカン ターボ|Porsche Macan Turbo

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ポルシェAGは1月25日、発売から10年を経て、フル電動化という第2世代に移行したポルシェのミッドサイズSUV「マカン」をついにデビューさせた。ラインアップされたのは、「マカン4」と「マカンターボ」の2つだ。

気になるパワートレーンだが、マカン4とマカンターボは、どちらもフロントとリアのアクスルに最新世代の永久磁石型PSM電気モーターを採用した4WDモデルで、ポルシェによればローンチコントロールと組み合わせることで、マカン4は最高出力300kW(408PS)のオーバーブーストパワーと650Nmの最大トルクを、マカンターボはそれぞれ470kW(639PS)、1,130Nmを発生するという。

これによる0-100km/h加速と最高速度は、マカン4が5.1秒、220km/h、マカンターボが3.3秒、260km/hという高性能ぶりだ。

また800Vアーキテクチャーを備えた新開発のプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の中心コンポーネントとなるリチウムイオンのHVバッテリーは床下に搭載され、総容量は100kWh。DC充電出力は最大270kWで、適切な急速充電ステーションを使用すれば約21分で10%から80%まで充電が可能になる。WLTPモードの航続距離は、マカン4が最大613km、マカンターボが最大591kmとなっている。

4WDの走行面では、電子制御ポルシェトラクションマネージメント(ePTM)とポルシェトルクベクタリングプラス(PTV Plus)を装備するほか、エアサスペンション仕様車(ターボは標準装備)にはポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)電子制御ダンピングコントロールが装備され、2バルブ技術を採用したダンパーを装着。

オプションでスチールスプリングサスペンションとの組み合わせも可能となっている。また、マカンでは初めてとなる最大操舵角5度のリアアクスルステアリングがこちらもオプションで用意されている。

BEVになってもマカンはスポーツカー?

ポルシェ マカン ターボ|Porsche Macan Turbo

新型マカンのボディサイズは、全長4,784mm、全幅1,938mm、全高1,622mmで、ホイールベースは先代より86mm長い2,893mmに。流麗なボディ形状は航続距離延長のために、可変式のポルシェアクティブエアロダイナミクス(PAA)を採用し、空気抵抗係数を0.25まで抑えることに成功した。

具体的にはアダプティブリアスポイラー、フロントエアインテークのアクティブクーリングフラップ、密閉されたアンダーボディのフレキシブルカバー、さらにはヘッドランプモジュール下のエアカーテンと低く構えたフロントエンドが空気の流れを最適化するほか、リアの横方向のティアオフエッジ(フラップ)とルーバー付きディフューザーが空気効率を確保するとした。

デザイン面では、フロントのヘッドランプは2つの部分に分けられ、4灯のデイタイムランニングライトを備えたアッパーライトユニットはフェンダーに埋め込まれて車幅を強調し、オプションのマトリックスLEDテクノロジーを採用したメインヘッドランプモジュールはやや低い位置に配置されている。

ボディ側面では、特徴的なサイドブレードを備えたフレームレスドアやフラットなリアウインドウと一体となったフライライン、さらにスタッガードフィットメント(前輪より後輪により太いタイヤを履かせること)の最大22インチのホイールによってスタイリッシュでスポーティなデザインを実現。

ポルシェでは、マカンは電気自動車であっても、このセグメント随一のスポーツカーであることを明確に示している、と説明している。

ポルシェ初のARヘッドアップディプレイも

一方のインテリアは、運転席と助手席が従来型より28mm低く、後部座席が15mm低くなるとともに足元スペースが増大したのが特徴。センターコンソールはせり上がるデザインを採用し、車高が低くパフォーマンス重視のポジションという印象を高めている。

ダッシュボードには、曲面デザインの12.6インチ自立型インストルメントクラスターと10.9インチセンターディプレイを含む最大3つの画面を備えた最新世代のディスプレイと操作コンセプトを採用。初のAR(拡張現実)技術によるヘッドアップディプレイも装備され、ナビゲーションなどの仮想エレメントが、87インチ相当の画像としてドライバーの10m前方に表示されるという。

実用性も相変わらず高く、荷室容量はフル乗車時でも540Lを確保。リアシートを倒せば1,348Lまで拡大することができる。さらにボンネット下には84Lの「フランク」と呼ぶセカンドラゲッジコンパートメントが存在する。最大牽引力2,000kgもマカンの自慢の一つだ。

なお、新型マカンの日本国内での予約受注開始日と価格、仕様については決まり次第お知らせする、としている。

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