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クルマ2023.12.05

価格は1400万円オーバー、テスラの新型「サイバートラック」がいよいよ納車開始! 軍や警察用途の可能性もあり?

テスラが発売を発表してから4年以上が経過し、市販は難しいとされていた「サイバートラック」が、11月30日から納車を開始した。近未来的な外観を持つこの新型EVピックアップトラックは、どのような仕様となっているのだろうか。

文=岩井リョースケ(KURU KURA)

写真=テスラ

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「Cybertruck(サイバートラック)」。写真=tesla

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3グレードで展開されるサイバートラック

2019年に発売がアナウンスされたテスラのEVピックアップトラック「Cybertruck(サイバートラック)」。このモデルは当初2021年に納車開始を予定したが、なかなか量産化の目処が立たず4年が経過。しかし、日本時間の12月1日にテスラ本社のあるギガファクトリー・テキサスでついにサイバートラックの納車式が開催された。テスラにとっても4年ぶりの新型モデルの出荷が始まり、盛り上がりを見せている。

サイバートラックはまるでSFの世界に登場しそうな、直線を多用した奇抜な外観が目を惹くが、スペックもかなり個性的だ。まず、ステンレス鋼の外骨格ボディは塗装無しでチッピングの心配も無く、へこみ、損傷を軽減し長期間腐食を軽減、サブマシンガンによる耐久実験をクリアしている。さらに、アーマーガラスは時速112kmの野球ボールや直径2.5~5cmの雹(ひょう)の衝撃でも割れない凄まじい耐久性を誇っている。

加速は静止状態からわずか2.7秒で時速100kmに到達し、上位グレードでは最高速度が時速209kmと、ピックアップトラックとは思えないような性能を持つ。また、サイバートラックはテスラ初の外部給電機能が搭載され、規格が合えば他のEVへの給電や、住宅への給電も可能。他にも別売りの追加バッテリー「レンジエクステンダー」を追加して、航続距離を延ばすこともできる。

サイバートラックはRWD(後輪駆動モデル)、AWD(全輪駆動モデル)、そして最上位モデルの「サイバービースト」の3モデル展開となる。価格はRWDが896万5530円、AWD が1175万8530円、サイバービーストが1469万8530円となる(1ドル147円換算の場合)。

サイバートラックの運転席まわり

大人5人がゆったりと座れる広々としたキャビン。ルーフはすべてガラス製

サブマシンガンによる耐久試験実施後の姿。アーマーガラスは時速112kmの野球ボールや、直径2.5~5cmの雹(ひょう)の衝撃にも耐える。

【サイバートラック】共通スペック
サイズ(約):全長5683×全幅2413×全高1791mm
座席数:大人5名

■サイバービースト(最上位モデル)
最高速度:時速209km
最高出力:621kW
重量:3104kg
航続距離:515km(レンジエクステンダー追加時は707km)
時速0-100km加速:2.7秒
ホイール:20インチ
駆動方式:AWD
牽引:4990kg
価格:9万9990ドル(日本円で1469万8530円)

■AWD(全輪駆動モデル)
最高速度:時速180km
最高出力:441kW
重量:2995kg
航続距離:547km(レンジエクステンダー追加時は755km)
時速0-100km加速:4.3秒
駆動方式:AWD
牽引:4990kg
価格:7万9990ドル(日本円で1175万8530円)

■RWD(後輪駆動モデル、2025年発売予定)
最高速度:時速180km
最高出力:225kW
重量:2995kg
航続距離:402km(レンジエクステンダー追加時は755km)
時速0-100km加速:6.7秒
駆動方式:RWD
牽引:3402kg
価格:6万990ドル(日本円で896万5530円)
RWDのその他のスペックは不明

サイバービーストって本当にピックアップトラック?

サイバートラックの最上位モデルは3tを超える重量に、防弾ボディと高耐久ガラス、対生物兵器モードでの医療グレードのHEPAフィルター、あらゆる環境で安定して走行できるオールテレインタイヤを搭載。これに「ビースト」の呼称が加わると、ピックアップトラックというより、あの要人警護車両(VIPカー)をつい連想してしまう。

全幅2413mmという数字は日本の中・大型トラックの規格(全幅2500mm以内)に近く、日本のピックアップトラック「トヨタ ハイラックスZ」を例にしても全幅が1855mmなので、サイバートラックで国内を快適に走るのは難しそうだ。

しかし、SFチックで近未来的なサイバートラックのデザインには、まるでコンセプトカーがそのまま量産化されたかのような驚きと喜びがある。厚さ3mmでプレス成型ができないというステンレスボディにもロマンがあるではないか。

あらゆる性能を詰め込んだことで価格面も実用的なピックアップトラックからは離れた印象を受けるが、この価格については2019年にイーロン・マスク氏が言及していた価格よりも1.5倍近く高く設定されているため、テスラとしてもこの着地は想定外だったに違いない。マスク氏は納車式の際に、サイバートラックは2025年に年間25万台の生産を目標にすると説明。ただし、量産にはまだ課題があると補足している。

サイバートラックはプレオーダーでは100万~200万台以上の申し込みがあったという噂もあるが、実際の購入者数や納車までの期間、そしてどのようなユーザーに求められていたのかが今後明らかになっていくだろう。

6’×4’のカーゴベッドに加えて、フロントトランク、ルーフ、隠しギアロッカーなどの広い収納スペースにアクセスが可能。

フロントから仰ぎ見るとこれまで見たことがないシルエットであることがわかる。

ボールト(屋根付きの荷台)カバーが開閉している様子。

サイバートラックの警察・軍用展開もありえる!?

ここからは、サイバートラックをさらにアップグレードさせるサードパーティ製品を紹介する。

テスラのモデルのアップグレードを手掛け、業界のリーダー的存在である“アンプラグド パフォーマンス社”は、サイバートラックの納車式の直後に専用パーツ「UP INVINCIBLE(アップ インビンシブル)」を発表。サイバートラックに頑丈なスチールバンパー、ロックスライダー、カーボンファイバーボディパネル、高出力 LED ライトバー、ベッド収納ソリューション、リフトアップにアンダーボディアーマーなどが追加され、よりピックアップトラックらしい姿に仕上げている。

同社はさらに、アップ インビンシブルの将来像として、サイバートラックをベースとした警察車両や軍用車両の展開も視野に入れており、レンダリング画像を公開している。

たしかにサイバートラックは一般車両としては過剰なスペックを備えている印象があったが、停止状態から時速100kmまでの加速性能や、3t超えの車重、衝突しても横転しづらい低重心仕様、防弾ボディなどを考慮すると、むしろテスラはサイバートラックのミリタリー運用もどこかで意識していた、と捉えても面白いかもしれない。

サイバートラックに「UP INVINCIBLE」を装着した姿。写真=Unplugged Performance

サイバートラックUP INVINCIBLE装着モデルのリアビュー

Unplugged Performanceが計画しているサイバートラックの警察車両モデル。

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