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道路・交通2023.12.07

災害時の高速道路の段差をあっという間に解消! 「ジオスロープ」工法は頼りになる優れもの。

中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸が開発した「ジオスロープ」工法は、災害時に発生した高速道路の段差を短時間で解消する優れもの。従来の土のうスロープといったい何が違うのか?

文=宮本 菜々(KURU KURA編集部)

資料・画像=中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸

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災害時の高速道路の段差スロープ設置を効率化

土のう工法による段差スロープ設置と車両の通過によるわだちの発生状況。(画像:中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸)

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災害時に発生した高速道路の段差は、支援車両の通行にも支障をきたすため短時間で解消したい。中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸が開発した「ジオスロープ」工法は、短時間で設置できるうえ、耐久性にも優れている。

災害の発生時、高速道路の段差に土のうを積み上げたスロープをつくり、緊急輸送道路を確保するのが、従来の対応であった。しかし、この「土のうスロープ」は、設置に時間がかかるうえ、車両の通過でわだちになる、備蓄のスペースをとる、備蓄中に土のうが劣化して定期的に作り直しが必要など、課題の多い工法だった。この課題解決のために、NEXCO中日本管内の高速道路の維持・管理や資機材の開発を行う中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸が開発したのが「ジオスロープ」工法である。

これが土のうスロープにかわる「ジオスロープ」工法だ!

「ジオスロープ」工法で設置したスロープ。(画像:中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸)

「ジオスロープ」は、下の写真のようにハニカム構造体(高密度ポリエチレン)を段差部分においてスロープの土台とし、その中に砕石(さいせき、人工的に砕いた石)を詰めるように敷き、さらに表面に網状シート(アラミド繊維+ポリエチレン)を被せて、その上にも砕石を敷いて完成だ。

 

ジオスロープの資材と構造。(画像:中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸)

「ジオスロープ」工法の施工手順。(画像:中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸)

  1. 下層路盤(砕石)を敷きならす
  2. ハニカム構造体(高密度ポリエチレン)を設置する
  3. 中詰め砕石を敷きならす
  4. 綱状シートを設置する
  5. 表層砕石を敷きならして設置する

この工程での所要時間は、作業員4人で約25分という。

短時間で設置できる「ジオスロープ」工法のここがすごい!

短時間・少人数で設置できる「ジオスロープ」工法の特長をまとめると、以下のようになる。

  • 所要時間を短縮できる
  • 設置時に重機などが不要
  • 設置後の耐久性に優れる
  • 省スペースで備蓄できる
  • 長期間備蓄できる

さらに「ジオスロープ」工法には、残った砕石を簡易舗装の路盤材として使用できるという、土のうスロープにはない利点もある。

 

「ジオスロープ」資材は省スペースで保管できる。(画像:ハイウェイメンテナンス北陸)

中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸によると、NEXCO中日本管内では、各拠点に「ジオスロープ」を備蓄しているため、災害の発生時に使用できる状況にあるという。

高速道路は災害の発生時に緊急輸送路として使われるだけに、災害時には「ジオスロープ」工法が大きな役割を果たしてくれそうだ。

※「ジオスロープ工法」は中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸の日本国およびその他の国における登録商標です。

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