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最終更新日:2023.10.19 公開日:2023.10.13

なぜ? 京葉道路「京葉市川PA(下り線)」が上り線にある謎を解き明かす

京葉道路の京葉市川PA(下り線)は、下り線ではなく上り線に施設を設けており、ランプ橋で本線をまたいで乗り入れないといけない、謎すぎるパーキングエリアである。考えれば考えるほど、どうしてこんな状況になったのかわからない。というわけで、NEXCO東日本に謎をぶつけてみることにした。

文=宮本 菜々(KURU KURA編集部)

資料=NEXCO東日本

なんで上り線にあるの!? 謎の京葉市川PA(下り線)

京葉市川PAのイメージ図(画像:NEXCO東日本)

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京葉道路の京葉市川PA(下り線)の施設は、下り線ではなく上り線に位置していることから、乗り入れもややこしいことになっている。

京葉市川PA(下り線)の乗り入れについて、NEXCO東日本は細かく説明している。(画像:NEXCO東日本の画像を元に作成)

京葉道路(下り線)の京葉市川IC出口の分岐を通過すると、京葉市川PAに向かうための分岐が見えてくる。そこから本線とパーキングエリアを連絡するランプ橋で本線を越え、ようやく京葉市川PAの駐車場に辿り着く。当然、PAから本線(下り線)に合流するときも、同じようにランプ橋で本線をまたがなければならない。無駄に走らされている感は否めないのでは……。

おおよそ「パーキングエリアは平屋」という概念を覆す3階建てのビルのような構造にもおどろかされるのだが、京葉市川PA(下り線)は、駐車場の駐車台数も十分に確保されているうえ、施設内にはデイリーヤマザキ(コンビニ)と松屋(飲食店)も出店しており、施設としては充実している。

京葉市川PA(下り線)完成までの経緯とは?

京葉市川PA(下り線)の位置図(画像:NEXCO東日本)

京葉市川PA(下り線)の開業は2018年4月24日である。皆さんは、開業前、ここに「何」があったのか記憶にあるだろうか? 実は、もともと鬼高PA(上り線)があったのだ。「日本初のパーキングエリア」として知られた鬼高PAには、「古き良きパーキングエリア」とでもいうようなレトロチックな外観を見るためだけに足を運ぶマニアもいたとか。

しかし、鬼高PAは上下線とも、京葉JCTのランプ用地となったため、道路マニアに惜しまれつつ、2012年に閉業した。鬼高PAは上り線の施設も下り線の施設も1丁(およそ109m)ほどの近距離に位置しており、ランプを建設するうえで支障となったことから、どちらの施設も閉業せざるを得なかったようだ。

NEXCO東日本は、鬼高PAに替わる、新たなパーキングエリアの検討をはじめたのだが……。新PA(下り線)は、ランプの交差の関係上、旧鬼高PA(下り線)の用地を利用できない。だが、移設先を見つけるのは困難を極め、旧鬼高PA(上り線)の用地を活用することに。こうして、下り線からランプ橋で本線をまたいで上り線のパーキングエリアに乗り入れるという、複雑怪奇な京葉市川PA(下り線)が完成した。

京葉市川PA(上り線)は絶賛・建設中!

京葉市川PA(上り線)はこのあたりにできる。(画像:NEXCO東日本の資料を元に作成)

皆さん、京葉市川IC(上り線)はどうするのか? と、疑問に思ったのではないだろうか。

NEXCO東日本によると、下り線に遅れはとったものの、上り線の用地買収をすませ、新しいパーキングエリアの建設を進めているとのこと。位置は原木IC-船橋IC間の市川市二俣だ。

ちょっと待った。京葉市川PA(下り線)は京葉市川IC-原木IC間にある。京葉市川IC寄りだから「京葉市川PA」の名称になったと推測する。となると、京葉市川PA(上り線)の名称でいいのか疑わしくなるほど(2kmほどだろうか)、下り線の施設から離れることになる。

用地買収の都合だろうか。とりあえず、開業の時期は不明とのことだが、絶賛・建設中で、将来、上り線側に新しいパーキングエリアが開業するのは間違いない。今後のNEXCO東日本の発表を待ちたい。

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