クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

ライフスタイル最終更新日:2023.06.14 公開日:2023.04.07

普通の自転車を電アシにしてしまう新サービスが、ホンダから!

ホンダは、既製の自転車に後付けできる電動アシスト化ユニットを開発。スマホアプリと連携することで様々な自転車を電動アシスト化できるサービス「SmaChari」を発表した。残念ながらまだユニットの個人購入はできないが、ユニットを組み込んだ第一号の自転車が9月にY'sRoadより発売予定だ。

文=原田磨由子
資料=ホンダ

記事の画像ギャラリーを見る

電動化ユニット+アプリ=SmaChari

画像=ホンダ

 SmaChari(スマチャリ)は、スマートフォンアプリと自転車に取り付ける電動アシストユニットの2つの要素で構成されるサービスだ。既製自転車に後付けで搭載できる手軽さと、アプリ管理の容易さで、電動アシスト自転車の新しい可能性を提示するという。その第一弾として、ホンダはスポーツ自転車専門店「Y’sRoad(ワイズロード)」を展開しているワイ・インターナショナルとパートナーシップを組んだ。

当面は、企業に電動アシストユニットを利用した自転車を製造、販売してもらい、ホンダはそれらの企業にSmaChariを運用・管理するプラットフォームを有償で提供。また、SmaChariアプリを個人にも提供し、アプリを通して電動アシスト自転車を使う際に便利なさまざまなサービスを提供できるようにする。

こちらはY’sRoadから発売される「RAIL ACTIVE-e」に搭載される電動アシストユニットのモーターとバッテリー。画像=Y’sRoad

SmaChariの主な特長

さまざまな既製の自転車を電動アシスト化・コネクテッド化が可能
・個々の自転車タイプに合わせて法規に即したアシスト出力を算出して適用させる。これにより、電動アシスト機能がない自転車を電動アシスト化・コネクテッド(常時ネット接続)化する。型式認定取得にも対応。

快適な移動をサポート
・様々なセンシングデータから、乗り手の意思や走行状況を判断。モーター出力の制御やアシスト出力の調整機能により、個人に合わせてアシストを最適化する。

安心感の向上
・ペダルに足を置いた際など、予期しない急発進を抑制する機能を搭載
・電動アシスト機能の故障やエラーを検知し、ユーザーに通知。

セキュリティの向上
・ホンダが収集・蓄積した走行データに基づき、急ブレーキの多い地点などで注意を喚起。
・スマートフォンアプリ、オンラインアカウントを活用して自転車の所有者情報を管理。
・所有者情報に基づいてNFCタグを利用。スマートフォンをシステム起動のワンタッチキーとして使用。アプリ操作によってスマートフォン上でキーの貸し借りも可能。

利便性の向上
・アプリ上でマップ、速度、走行距離、アシスト出力、バッテリー残量などを表示。さらに走行データとして記録・管理する走行ログ機能を搭載。
・仲間同士での走行時や、子供の見守りなどに活用可能なSmaChariユーザー間での位置共有機能を搭載。

SmaChari開発の背景

全国の高校約5,000校のうち、通学路に高低差50m以上の急坂がある高校は約半数に達するという。開発チームが自転車通学する全国の高校生2,708人に聞き取り調査を行ったところ、1,278人が自転車通学に体力的負担を感じていた。「電動アシスト自転車が欲しい」と回答する一方で、「電動アシスト自転車の機種が限られている」、「盗難が怖くて購入に踏み切れない」などの声も多かった。

また、国土交通省のデータによると、自転車の交通事故死傷者数は全年齢の平均に対して高校生は5倍と高く、うち半数が通学中の事故だった。自転車は定期メンテナンスの義務がなく、整備不良や故障に気づきにくい状況も原因のうちに考えられる。

こうした高校生の通学課題を解決し、好きな自転車でより快適に移動できることを目指してSmaChariのシステムが考案された。

SmaChariの開発者の声

SmaChariを搭載した自転車と野村氏。写真=Honda Stories

開発プロジェクトリーダー 野村真成氏
「アイデアは高専時代から持っていました。当時の通学路は片道約10km。通学で体力を奪われるのがつらくて、いつか自転車通学を楽にするものをつくりたいと考えていました。当時から、通学用自転車にロボコンで使うモーターをつければ、動力の後付けで自転車を電動アシスト化できるのではと考えていました。転機になったのが、入社4年目の2018年、IGNITION (Hondaの従業員を対象とした新事業創出プログラム)の募集を見て、かねてからのアイデアをカタチにしたいと思い、応募しました。

クルマもバイクも身近なモビリティですが、あくまで免許を持っている人向けの製品。学生のときは欲しくてもなかなか手に入れることができません。もっと身近なモビリティをHondaの製品としてつくるチャンスだと思いました。

「IGNITION」に応募したあと、『これって、現代版のバタバタだよね』と言われましたが、創業者・本田宗一郎と重なるものを感じます。 時代こそ違いますが、「周りの人を助けたい、移動を楽にしてあげたい」という基本的な想いは一緒です。結果、SmaChariはバタバタと非常に近い形になりました。バタバタは今の原付の原点でもあり、お客さまの手が届くレベルで暮らしを豊かにするというHondaらしさにつながっていますよね。」

バタバタは、本田宗一郎が1947年に初めてHondaの名で製品化した自転車用補助エンジンだ。自転車をこいで遠くまで買い出しにいく妻の姿をみて、楽にしてあげたいとの想いから生まれたという逸話が残る。写真=ホンダ

自分の自転車への取り付けをゴールにして欲しい!

スマホのNFCタグで電動ユニットを起動し、同じアプリでアシストパワーを調整したり、ナビ機能やマップ共有ができるというアイデアは非常に面白い。

残念なのは、現時点ではSmaChariの電動化ユニットはオリジナル商品を扱うメーカーや販売店向けであるため、個人で購入して自分で取り付けられるサービスではないこと。つまり、任意の自転車にSmaChariを搭載するのはまだ難しいということだ。これは、電動アシストを正常に稼働させたり安全面を考慮すれば、仕方のないことかもしれない。

しかし、電動化ユニットと自前の自転車との規格が合う場合、自分で組んだり店舗に持ち込んで電動化したいというユーザーも多いだろう。そうなった場合の電動化ユニット単体での販売や、モーター、バッテリーそれぞれのバリエーション展開も期待したくなる。スポーツタイプの自転車は総重量を重視するユーザーもいるので、価格・重量・バッテリー容量などの選択肢を用意してくれれば、さらに素晴らしいサービスになりそうだ。

商品名:RAIL ACTIVE-e
価格:220,000円(税込み)
重量:15kg
フレーム:超軽量アルミフレーム
発売時期:2023年9月(予定)
受注開始時期:2023年5月(予定)

ベース車両:KhodaaBloom(コーダーブルーム)RAIL ACTIVE
重量:9.9kg
価格:69,960円

記事の画像ギャラリーを見る

この記事をシェア

  

応募する

応募はこちら!(6月2日まで)
応募はこちら!(6月2日まで)