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クルマ2023.02.05

傾かないから乗りやすい。使い勝手を追求した3輪EV「I-Cargo」

1月下旬に東京ビッグサイトで開催された「第15回 オートモーティブワールド」には、自動運転、クルマの電子化・電動化など、自動車業界における最新技術が一堂に集結。今回は、MaaSカテゴリーに出展していた配達能力に特化した3輪EV「I-Cargo」を紹介する。

文・写真=くるくら編集部

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傾かないから誰でも乗りやすい、という新発想!

I-Cargoの外観は、後輪2輪の3輪車で、デリバリーサービスなどではよく見かけるシルエット。

 東京ビッグサイトで開催された、BtoB向けのクルマの先端技術展「オートモーティブワールド」で各社のブースを覗いていると、デリバリーサービスなどで見かける外観のバイクを発見した。最初は普通の電動スクーターだろうと思い、素通りしそうになったが、立派な展示スペースに、ブース内で話を聞いている人も多く、もっとよく確認しようと立ち寄ったところ、この商品はとても興味深いモビリティであることが分かった。

 この乗り物は「I-Cargo(アイカーゴ)」という商用3輪BEV。シンガポールに本拠地を置くVECTRIXグループのVECTRIX JAPAN(ベクトリクス ジャパン)が出展したもので、イベント等での展示は今回が初という。

 3輪BEVということで、ざっくりと特徴を説明しておこう。

(1)普通免許だけで乗れる
 I-Cargoの車両区分(道路運送車両法上)は側車付軽二輪。免許は普通免許で運転可能だ。定格出力は4kWで、エンジンの排気量でいうと250ccに相当する。車検や車庫証明が不要で、自賠責・任意保険はバイク区分となるため、維持管理コストが抑えられるという。

(2)交換式バッテリーと2つの充電方法
 交換式バッテリーを2基積んでおり、拠点に満充電のバッテリーを用意しておけば、積み替えるだけですぐに出発ができる。外したバッテリーの充電は家庭用コンセント(100V)で行える。また、車体にはCHAdeMO規格の充電機能があり(オプション)、車体に搭載したバッテリーを直接充電することもできる。

(3)車体が傾かない
 女性やシニアの使用を想定しており、カーブを走行しても、停車中も、車体が傾かない仕様となっている。普段バイクに乗る人は、つい停車時に片足をつきたくなると思うが、その必要もないので、慣れていない人でも安心して運転できる。

交換式バッテリーのメリットをフル活用

バッテリーの重量は1基16kg。中身はLG製の電池が採用されている。充電は100Vなら2時間×2基の4時間で満充電、200Vなら2基で1時間50分程度で満充電になる。

 交換式のメリットは、バッテリーの進化に対応しやすいということもある。今後、リチウムイオン電池から半固体電池、全固体電池などへのバッテリーの進化が予想されるなか、交換式であれば規格が変わっても対応しやすい。またI-Cargoはそれらを想定して、バッテリー搭載スペースも柔軟に対応できるよう設計しているという。

バッテリーは後輪の間に収納される。

左右の青いメーターは、2つのバッテリーのそれぞれの残量。

 車体のサイズは全幅1,020mm、全長2,130mm、全高1,815mmで、荷台は荷台幅920mm、奥行700mm、高さ1,100mm。最大積載量は100kgと余裕がある。

 一充電での走行距離は80~100kmで、満充電に要する時間は4時間(100Vの場合)。最高速度はecoモードで時速20km、sportsモードで時速45kmまでとなっている。車両の性能は高速道路の走行も可能だが、あえて最高速度は制御しているという。その分、坂道発進では最大12度の勾配でも発進できるなど、配達シーンに合わせた設定を重視している。後進(バック)機能も搭載しており、バックする際は後方映像がモニターに映し出されるので、操縦しやすい。

 荷台に乗せるキャリアボックスは、スーパーのデリバリー、応急処置器具を載せた救急車両、古紙回収などのリサイクル業、保温・冷蔵・冷蔵機能を備えた弁当・食材配達などを想定しながら、現在、開発を進めているそうだ。

展示されていた車両の荷台には、モックアップのキャリアが搭載されていた。

こちらはリアボックスのモックアップ。

デビューは今春!

 I-Cargoは、リース会社向けに開発した車両とのことだが、想定している用途や顧客よりも幅広く使える可能性を感じた。同社のスタッフも同様に考えているという。ちょうど良いサイズ感と実用性に特化したI-Cargoの今後が楽しみである。ちなみに今年の春に第1号が完成予定だそうだ。

スクーターのようなハンドル周り。ハンドルの中央にあるCAUTIONと書かれた黄色いバーは、パーキングブレーキ。

オプションのCHAdeMOの充電口は、シート横に設置される。

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