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最終更新日:2022.04.13 公開日:2022.04.13

開幕戦は2レース制。2022年シーズン開幕スーパーフォーミュラ

2022年4月10日に、日本のフォーミュラカーレースの最高峰である「スーパーフォーミュラ」の開幕戦が富士スピードウェイで開催された。今シーズンから従来の1大会1レース制から、数戦のみだが1大会2レース制が導入される。2レース制は土曜、日曜日ともに予選と決勝が行われる。開幕戦で、その2レース制が初開催となった。その模様をモータースライターの大串信が紹介する。

文・大串信(モータースポーツライター)

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2022年シーズンのルーキー

2レース目を制したTEAM MUGENの野尻智紀 写真=スーパーフォーミュラ

 全日本スーパーフォーミュラ選手権が49()10()、静岡県富士スピードウェイで開幕した。今シーズン参戦するチーム数は12で昨年と変わらないが、TEAM MUGENTEAM GOHがそれぞれ2台体制となった結果、ドライバー数は昨年よりも2名増加した21名となった。

 注目の新人は、スーパーフォーミュラライツからステップアップしてきた佐藤蓮(TEAM GOH)と三宅淳詞(TEAM GOH)2名。また、笹原右京(TEAM MUGEN)は、昨年、牧野任祐の代役として昨年序盤2戦に出走して以来、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)は、昨年中嶋一貴の代役として開幕戦・富士と第6戦もてぎ以外のレースに出走して以来のスーパーフォーミュラ参戦で、どちらも初めてレギュラーとしてフルシーズンを闘うことになった。

2022年は予選フォーマットを変更

開幕戦は富士スピードウェイで開催。富士山の手前に見える建設中の建物は先日発表された富士モータースポーツフォレストの一部 写真=スーパーフォーミュラ

 今シーズンの開幕大会は、シリーズ第1戦の公式予選と決勝レースを土曜日、シリーズ第2戦の公式予選と決勝レースを日曜日に開催する1大会2レース制で運営された。今シーズンの全日本スーパーフォーミュラ選手権では3回の2レース大会が予定されており、シリーズは全7大会、10レースとなる。

 これに伴い公式予選フォーマットも変更され、従来通りノックアウト方式ながら、これまでQ1Q2Q33段階で選抜が行われていたところ、今シーズンはQ1AB組それぞれ11台と10台で行い、上位6台ずつ12台がQ2で最終的なスターティンググリッドを競う2段階となった。


土曜日の1レース目

土曜日の1レース目、スタート直後の1コーナー 写真=スーパーフォーミュラ

 春らしい好天に恵まれた第1戦の公式予選は、初めてのレギュラーシーズンを迎えた笹原がポールポジションを獲得、2番手にはルーキーの佐藤が並ぶという新鮮な結果となった。ところが午後の決勝レーススタートでは笹原がエンジンストールで出遅れ、佐藤も予選3番手の平川亮(carenex TEAM IMPUL)の先行を許した。首位に立った平川はそのまま突進を始めた。

 一方、後方6番手からレースを始めたディフェンディングチャンピオンの野尻智紀(TEAM MUGEN)は、平川の先行を見てアンダーカットを狙う作戦を選び、規則で定められた最小限の周回数である10周を走るとピットインし、いち早くタイヤ交換義務を消化した。

 タイヤ交換を終えてレースに復帰した野尻はスパートし、トップを走る平川との間隔を縮めにかかった。首位を走る平川は25周を走り終えたタイミングでピットインしタイヤ交換を行ったが、コースに復帰したときには野尻が背後まで迫っており、第1コーナーで野尻の先行を許すことになった。

 作戦通りアンダーカットに成功した野尻ではあったが、2番手の平川はフレッシュタイヤのパフォーマンスを活かして逆襲、30周目のセクター3で野尻をとらえて順位を入れ替え再び首位に立った。すでにタイヤを消耗させていた野尻は平川に対抗することはできず、結局平川の優勝を許すことになった。野尻は2位でレースを終え、3位にはサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)が続いた。

日曜日の2レース目

タイヤ交換でピットインする野尻智紀 写真=スーパーフォーミュラ

 翌10日(日)も好天となり、気温路温とも上昇する中で第2戦の公式予選が行われた。ここでは野尻が一旦タイムアタックに失敗しながら次のラップでアタックをやり直し、他を圧倒するタイムをたたき出してポールポジションを獲得した。2番手には宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、3番手には笹原が続いたが、前日の第1戦で野尻を下した平川はタイムアタックに失敗し8番手に沈んだ。

 午後の決勝レースではスターティンググリッド3番手の笹原が第1戦に続いてスタートに失敗するという混乱が発生したが、野尻は危なげなく首位でレースを始め、宮田がそれを追う展開となった。

 首位を走る野尻は第1戦とは異なり1セット目のタイヤでステイアウトし周回数を稼ぐ作戦を選び、25周を走ってピットインタイヤ交換を行った。野尻がコースに戻ると、22周目にタイヤ交換を終えていた平川が背後に迫っていたが、野尻は落ち着いて首位を守る走りに入った。結局野尻は平川を1659差で抑えきり、自身通算7回目、今シーズン1回目となる優勝を飾った。2位には平川、3位には宮田が続き、5位にルーキーの三宅が入賞した。

 この結果、ディフェンディングチャンピオンの野尻は平川を2点差で押さえランキングトップに立って、423日~24日に鈴鹿サーキットで開催されるシリーズ第3戦を迎えることとなった。

2022 全日本スーパーフォーミュラ選手権 カレンダー>

第1戦 4月9日(土) 富士スピードウェイ(静岡県)
第2戦 4月10日(日) 富士スピードウェイ(静岡県)
第3戦 4月23日(土)~24日(日) 鈴鹿サーキット(三重県)
第4戦5月21日(土)~22日(日) オートポリス(大分県)
第5戦 6月18日(土)~19日(日) スポーツランド菅生(宮城県)
第6戦 6月16日(土)~17日(日) 富士スピードウェイ(静岡県)
第7戦 8月20日(土) ツインリンクもてぎ(栃木県)
第8戦 8月21日(日) ツインリンクもてぎ(栃木県)
第9戦 10月29日(土) 鈴鹿サーキット(三重県)
第10戦 10月30日(日) 鈴鹿サーキット(三重県)


スーパーフォーミュラのドライバー&マシン写真は

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