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最終更新日:2023.06.19 公開日:2021.10.22

東名高速の御殿場付近から東京方面へ向かうドライバー必見! NEXCO中日本とNTTドコモがAIによる渋滞予測を実証実験中

NEXCO中日本とNTTドコモは、E1 東名高速道路(東名)上り線の御殿場ジャンクション(JCT)~東京インターチェンジ(IC)において、AIによる新しい渋滞予測の実証実験を10月15日からおこなっている。予測した結果は、NEXCO中日本の特設WEBサイト「東名の渋滞予測 TODAY」で提供中だ。

文=くるくら編集部

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NEXCO中日本のビッグデータと、NTTドコモのAI技術で実現

神奈川県の大和トンネル付近Uターンラッシュで混雑する東名高速道路
© jpimage – stock.adobe.com

 NEXCO中日本とNTTドコモは、E1 東名高速道路 (東名)上り線の御殿場ジャンクション(JCT)~東京インターチェンジ(IC)において、人工知能(AI)を使った交通渋滞予測をする実証実験を2021年10月15日(金)から開始した。予測した結果は、NEXCO中日本の特設WEBサイト「東名の渋滞予測 TODAY」(https://tomei-info.com/today-tomei-yosoku/)で随時提供中だ。

今回のAI を用いた渋滞予測の実証実験は、ドコモの携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成される人口統計と、NEXCO中日本が把握している過去の交通状況や渋滞・規制の実績を用いて実施される。

交通状況予測情報はドコモが作成。NEXCO中日本の特設WEB サイトでその情報を一般の利用者に提供し、渋滞回避行動につながったかどうかなど効果を検証するという。

AIによる新しい渋滞予測の実証実験の区間(図左)と、所要時間提供のイメージ(図右)
<資料提供:NEXCO中日本>

ドコモが開発した「AI渋滞予知」とは?

「AI 渋滞予知」は、人口統計と渋滞の関係性を学習しパターン化した人工知能(渋滞予知モデル)を通じて渋滞を予測することができる、ドコモが開発した技術だ。「AI 渋滞予知」は、その日の実際の人出を考慮するため、天候やイベント開催などによる突発的な渋滞発生についても的確に予測できるという。

AI 渋滞予知に関する実証実験の実施内容<資料提供:NEXCO中日本>

「AI 渋滞予知」の仕組みを解説

NEXCO中日本とNTTドコモはAIを使ってどのように渋滞を予測するのだろうか。

発表された資料によれば「AI 渋滞予知」は、まず、正午時点までの人口分布と同日午後の交通量の関係性を学習しパターン化した人工知能(交通需要予測モデル)を用いて、当日の人口分布に基づき午後の東名上り線の交通需要を予測するのだという。

その後、交通需要と所要時間の関係性を学習してモデル化した人工知能(所要時間予測モデル)を用いて、当日の予測交通需要に基づき、所要時間の予測をおこなうそうだ。そして、これらの予測結果を、特設 WEB サイト「東名の渋滞予測 TODAY」で提供する。

渋滞予測情報を特設WEBサイト「東名の渋滞予測 TODAY」ホームページよりより
https://tomei-info.com/today-tomei-yosoku/

 今回の実証実験では、当日の午前中の神奈川県、静岡県、山梨県周辺の人出に基づき、東名の御殿場JCT~東京ICの上り線(東京方面)の各区間における当日の14時~24時の所要時間を予測した結果を提供するとしている。

なお、NEXCO中日本管内での「AI渋滞予知」を活用した渋滞予測をおこなうのは初めてとのことだが、実証実験に先立って2016年4月から2021年5月までの期間、今回と同じ御殿場 JCT~東京 IC間でテスト運用がおこなわれている。

報告によれば、所要時間実績と「AI渋滞予知」で予測した所要時間予測結果をもとに予測精度を評価したところ、実績と予測の最大誤差が30分以上となる日は”1%未満”となるなど、従来の渋滞予測と比較して大幅な改善が確認できたという。

AIを使うことで今後、渋滞予知はどれほど精度が高まるのか。実証実験後の報告にも期待したい。

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