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最終更新日:2020.01.07 公開日:2020.01.07

2020年国内発売予定の日本車まとめ:トヨタ・レクサス・ホンダ編

2020年1月6日現在で、日本車メーカーが発表している、今年の国内新型車の発売情報を集めてみた。まずはトヨタとレクサス、そしてホンダの合計12車種を紹介。

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 今回紹介するのは、新規モデル、フルモデルチェンジ車、マイナーチェンジ車、追加グレードなどである。

トヨタは4代目「ヤリス」や2代目「MIRAI」など7車種が発売予定

 トヨタは、完全な新型車が1車種、フルモデルチェンジが2車種、マイナーチェンジが1車種、新グレードの追加が2車種だ。

1月6日・大型ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」がマイナーチェンジ

画像1。1月6日から発売が始まった3代目「アルファード」のマイナーチェンジモデル。

 初代は2002年5月登場のトヨタの最上級ミニバン「アルファード」。2008年5月に2代目へフルモデルチェンジした際に兄弟車「ヴェルファイア」が設定。現行モデルの3代目「アルファード」(画像1)と2代目「ヴェルファイア」(画像2)のコンビは、2015年1月に誕生した。今回紹介する新型車の中では最も早い時期の登場で、1月6日からすでに発売が始まっている。

 今回のマイナーチェンジは、Apple CarPlay、Android Auto、LINEカーナビなど、スマートフォンのアプリとの連携を可能にした9インチのディスプレイオーディオを標準装備としたこと。車載通信機DCM(※1)と連携することで、コネクティッドカーとしての機能がより高められた。

※1 DCM:Data Communication Moduleの略。クルマ専用の通信機のこと。

 そのほか、バックガイドモニターの全車標準装備が行われた。また、3眼LEDヘッドランプ、ウェルカムパワースライドドア&予約ロック機構が標準装備化されたグレードも拡大された。

画像2。1月6日から発売が始まった2代目「ヴェルファイア」のマイナーチェンジモデル。

2月10日・コンパクトカー「ヤリス」が4代目にフルモデルチェンジ

画像3。4代目「ヤリス」。2月10日にフルモデルチェンジして登場。

 3代目までは国内において「ヴィッツ」の名で販売されてきたが、2月10日発売の4代目からは海外と同じ「ヤリス」(画像3)となる。すでに公式サイトが公開されており、主要諸元表(PDF)などもダウンロード可能だ。なお、ガソリン車の4WDは4月の発売となる。

 TNGA(※2)プラットフォームのコンパクトカー向け「GA-B」を採用。エンジンは、新開発の直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンだ。さらに新世代ハイブリッドシステムも搭載し、トヨタのコンパクトカーとしては初となる電気式4WDシステム「E-Four」搭載グレードも設定された。

※2 TNGA:Toyota New Global Architectureの略。トヨタの最新プラットフォームのコンセプト。

 安全・安心技術としては、交差点右折時の対向直進車や右左折後の横断歩行者も検知対象とした、最新の「Toyota Safety Sense」をほぼ全車種が備える。そのほか、スマートフォンと連携するディスプレイオーディオが全車に標準装備されることに。さらにハイブリッド車にはメーカーオプションとして、1500Wのアクセサリーコンセントが用意され、非常時には「ヤリス」を発電機として家電などを利用できる仕組みだ。

画像4。1月10日に発表される「GRヤリス」のプロトタイプ。

 4代目「ヤリス」にはさらに情報がある。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)が展開するスポーツカーシリーズ「GR」のグローバルモデル第2弾として、「GRヤリス」(画像4)が東京オートサロン2020(1月10日(金)~12日(日))にて世界初公開される。現時点で発売時期は未発表だが、2020年の発売もあり得るので掲載しておく。

 TGRはWRC世界ラリー選手権に「ヤリスWRC」で参戦しており、「GRヤリス」にはそこで得たノウハウを惜しみなく投入したという。3代目「ヴィッツ」の各種GRモデルと同様、「GRヤリス」もモータースポーツで活躍するようになるものと思われる。

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トヨタの夏~年末の発売予定車種

2020年夏頃・SUV「RAV4」にPHEVグレードが追加

画像5。「RAV4」のプラグイン・ハイブリッドグレード「RAV4 Prime」(米国仕様)。日本では2020年夏頃の発売を予定。

 2019年11月の米ロサンゼルスオートショーで追加設定されることが発表されたのが、5代目「RAV4」のプラグイン・ハイブリッド(PHEV・※3)グレードの「RAV4 Prime」だ(画像5)。米国仕様「Prius Prime」が国内においては「プリウスPHV」として販売されていることから、「RAV4 Prime」も国内では「RAV4 PHV」になるものと推測される。国内での発売は、米国とほぼ同時期となる2020年夏頃を予定。

※3 PHEV:プラグイン・ハイブリッドは一般的にPHEVと略されるが、トヨタではPHVと略している。

 エンジンには、「RAV4」のハイブリッド車に搭載されている直列4気筒2.5Lを採用。そこに大容量のリチウムイオン電池および大容量のモーターを新規開発し、さらに新型のPHEVシステムを組み合わせている。システム合計の最高出力は302馬力を実現(ハイブリッド車は83馬力)。これにより、時速0→60マイル(時速0→96km)加速は、社内測定値でハイブリッド車の7.8秒から2秒短縮したという。またEV航続距離は39マイル(約62km)、燃費性能(※4)は90マイル/ガロン(38.2km/L)となっている。

※4 燃費性能:電力で走行したエネルギー消費量をガソリン等価換算し、1ガロン(約3.79L)当たりに何マイル(1マイル=約1.61km)走行できるかを表したもの

 外見は専用ミッドグリルやロアバンパー、メッシュグリルなどを採用し、ボディカラーは「RAV4 Prime」専用に「スーパーソニックレッド」を新規設定。また、専用デザインの19インチアルミ大径ホイールも備える。インテリアには、「RAV4」初となるヘッドアップディスプレイや、9インチディスプレイオーディオが採用された。

2020年冬頃・シティコミューター「超小型EV」

画像6。2020年冬頃発売予定の「超小型EV」。航続距離は100kmほどのシティコミュータータイプ。

 免許取り立ての初心者や高齢者による、買い物などの日常利用を想定して開発が進められているのが、この「超小型EV」だ(画像6)。車名は発表されていないが、画像6のナンバープレートには「BEV」とある。また、毎日顧客のもとへ近距離の巡回訪問するような業務用途も想定されている。発売は2020年冬を予定。スペックは以下の通り。

【超小型EVスペック】
乗員:2名
全長×全幅×全高:2490×1290×1550mm
最高速度:時速60km
1充電走行距離:約100km
充電時間:約5時間(200V)

2020年冬頃・パーソナルモビリティ「歩行領域EV・立ち乗りタイプ」

画像7。歩行領域EV・立ち乗りタイプ。2020年冬頃の発売を予定。

 「新型車」としては異色ではあるが、トヨタは現在3種類の歩行領域EV(パーソナルモビリティ)を開発している。その中で2020年冬頃に発売を予定しているのが「立ち乗りタイプ」だ(画像7)。空港や工場などの大規模な施設において、巡回や警備などの業務用途として開発されている。最高速度は時速10km。トヨタとしては、現時点では公道での利用は想定していないという。スペックは以下の通りだ。

【歩行領域EV・立ち乗りタイプスペック】
乗員:1名
全長×全幅×全高:700×450×1200mm
最高速度:時速2、4、6、10km(切り換え可)
1充電走行距離:約14km
充電時間:約2.5時間(電池交換可)

2020年末頃・FCV「MIRAI」が2代目にフルモデルチェンジ

画像8。2020年末に発売予定の2代目「MIRAI」のコンセプトモデル「MIRAI Concept」(開発最終段階仕様)。

 世界初の量産型FCV(燃料電池車)である初代「MIRAI」は、国内では2014年12月に発売された。現在、2020年末に発売を予定している2代目の開発が進められており、画像8はその最終段階の「MIRAI Concept」だ。FCVのフラッグシップとして未来的な雰囲気を持たされたデザインの初代とは異なり、2代目は走行性の高さと迫力を感じさせる高級セダンの外見をしている。

 2代目はシステムをすべて一新し、FCVとしての性能を大きく向上させる計画だ。水素ガスの搭載量を拡大し、航続距離を初代と比較して約30%延長することを目標に開発が進められているという。初代は1充填走行距離が約650km(※5)なので、2代目は約845kmということになる。

※5 FCVの1充填走行距離約について:タンク内に水素をどれだけ充填できるかによって、1充填走行距離は変わってくる。約650kmとは、SAE規格(J2601)の標準条件(外気温20℃、高圧水素タンク内の圧力10MPaからの充填)に基づいた、水素充填圧70MPaステーションでの充填作業におけるトヨタ社内測定値。同条件下において水素充填圧82MPaステーションで充填した場合、1充填走行距離は約700kmとなる。その場合の2代目の1充填走行距離は約910km。

 そのほか発表されている情報としては、2代目からはTNGAプラットフォームが採用されることが挙げられる。タイヤは20インチの大径タイヤを装着。またボディカラーは、複層工程により鮮やかさと深み感を強調したという「フォースブルー マルチプルレイヤーズ」が新たに開発された。「MIRAI Concept」のスペックは以下の通りだ。

【MIRAI Conceptスペック】
全長×全幅×全高:4975×1885×1470mm
ホイールベース:2920mm
駆動方式:後輪駆動
乗車定員:5人
航続距離:初代より30%増

レクサスは「LC500コンバーチブル」の1車種が発売予定

 レクサスは追加モデルが1車種となっている。

2020年夏頃・高級クーペに新グレード「LC500コンバーチブル」が追加

画像9。2020年夏頃に発売予定のレクサス「LC500コンバーチブル」のオープン時。

 レクサスのフラッグシップクーペである「LC500」。そのコンバーチブルモデルとして開発されているのが「LC500コンバーチブル」だ(画像9)。国内での発売は2020年夏頃の予定となっている。

 オープン時には開放的な造型が実現されており、またシート表皮やトノカバー(荷室を隠すためのカバー)などもエクステリアの要素として扱い、細部まで作り込んだという。クローズ時(画像10)ではクーペモデルのルーフラインを表現。オープンとクローズのどちらもシルエットの美しさを追求したとしている。

画像10。「LC500コンバーチブル」のクローズ時。

 また、レクサスらしい走りを提供するため、ボディ全体の構造やフレームのブレース(補強材)の最適な配置・形状も徹底的に手を加えたとしている。そのほか、季節を問わずオープンドライブを楽しめるようにと、風の流れをコントロールするウインドディフレクターや、ネックヒーターも装備された。

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続いてホンダの発売予定車種

ホンダは4代目「FIT」や10代目「アコード」など4車種が発売予定

 ホンダは、フルモデルチェンジが2車種、マイナーチェンジが4車種だ。

1月・「シビック セダン/ハッチバック」がマイナーチェンジ

画像11。1月発売予定の10代目「シビック セダン」のマイナーチェンジモデル。

 現行の10代目「シビック」は、2017年9月に「シビック セダン」と「シビック ハッチバック」、そして走りを追求したスポーツモデル「シビック タイプR」の3車種が同時に発売された。今回マイナーチェンジを受けるのは、「シビック セダン」(画像11)と「シビック ハッチバック」(画像12)の2車種だ。

 エクステリアデザインの変更が行われ、またスポーティでより洗練されたデザインにすることを目的に、「シビック ハッチバック」にトップロードサンルーフを設定するとしている。

画像12。1月に発売される10代目「シビック ハッチバック」のマイナーチェンジモデル。

1月・軽オープンスポーツカー「S660」がマイナーチェンジ

 軽オープンスポーツカー「S660」のマイナーチェンジも発表されており、東京オートサロン2020で公開を予定。発売は1月を予定している。なお、現時点で画像は公開されていない。

2月・「フィット」が4代目にフルモデルチェンジ

画像13。2月にフルモデルチェンジして登場する4代目ホンダ「フィット」。

 4代目「フィット」は2月の発売だ。初代からの広い室内空間と使い勝手の良さを継承すると同時に、コンパクトカーの新たなスタンダードとしてグローバルに通用することを目指して開発されたという。またハイブリッドモデルには、ホンダのコンパクトカーとしては初となる2モーターハイブリッドシステムを搭載。「e:HEV」(イーエイチイーブイ)の名称で展開していく計画だ。

 4代目「フィット」は”日常生活に寄り添う4つの心地よさ”をポイントとしている。フロントピラーを工夫し、高い衝突安全性能とワイドで優れた視認性を両立させた「心地よい視界」。上級セダンへの搭載も見据えて開発された、新世代のボディースタビライジングシートの採用による「座り心地」。小型化した2モーターハイブリッドシステムにより、滑らかな走行と同時に力強い加速を実現したという「走り心地」。そして広い室内により、乗員5名全員が快適に過ごせるのと同時に、優れた収納レイアウトによる「使い心地」の良さがアピールされている。

 また「BASIC(ベーシック)」を中心に、内外装が異なる5つのタイプが設定されているのも特徴だ。ほかの4タイプは、リラックスできるこだわりの空間を目指した「HOME(ホーム)」、軽快でファッショナブルな「NESS(ネス)」、街だけでなくタフなイメージも高めてアウトドアにも似合うようにした「CROSSTAR(クロスター)」、優雅で心地よい時間を過ごせる空間を目指した「LUXE(リュクス)」となっている。

2月・「アコード」が10代目にフルモデルチェンジ

画像14。2月にフルモデルチェンジして10代目が登場するホンダ「アコード」。

 1976年に誕生した「アコード」は、世界のベンチマークとなることを目指し、ホンダが開発を続けてきた高級セダンだ。今回の10代目(画像14)は2017年10月にまず米国において発売され、カナダ、南米、中国、アジア各国などで順次発売。本国日本では、この2月に満を持しての発売となる。海外での評価はとても高く、北米の自動車ジャーナリストによる「2018 ノースアメリカン・カー・オブ・ザ・イヤー」を筆頭に、30以上のアワードを獲得している。

 プラットフォームは新規に開発され、2.0Lのi-VTECエンジンに2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を装備。ワイド&ローかつ流れるような外見は、デザイナー自身がテストドライバーとともに走りながらイメージを膨らませてディテールを磨き上げたそうである。

4月・2代目「NSX」は2020年式が発売

画像15。4月に発意倍予定の2代目「NSX」2020年式。ボディカラーは2020年式で追加される新色インディイエロー・パールII。

 2016年に発表された2代目「NSX」。2018年式で性能面の改良が行われると同時に、新色としてエキサイティングカラー・シリーズ第1弾「サーマルオレンジ・パール」が追加された。そして今回の2020年式では性能面の大きな改良はないが、エキサイティングカラー・シリーズ第2弾の「インディイエロー・パールII」(画像15)が追加される。インディイエロー・パールIIは、初代「NSX」(1990年)の「インディイエロー・パール」に着想を得て現代にマッチするように進化させたという専用色だ。

 1月10日(金)~12日(日)に実施される東京オートサロン2020のホンダブースには、このインディイエロー・パールIIの「NSX」2020年式が展示される予定だ。

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