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クルマ最終更新日:2018.04.18 公開日:2018.04.18

ダイソン、羽根のない扇風機に空気清浄機能を追加

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発表会でプレゼンテーションを行った、ダイソン ヘルス アンド ビューティー部門副社長のポール・ドーソン氏と、今回発表された「ダイソン ピュア クール」の2製品。

 羽根のない扇風機や、強力な吸引力の掃除機、そしてクルマ好きにとってはEV開発でも知られる、イギリスの家電メーカー・ダイソン。同社は4月12日、羽根のない扇風機に強力な空気清浄機能を追加した新モデル「ダイソン ピュア クール」を2機種発表、同日より販売を開始した。ダイソン直販サイトのほか、大手家電量販店などでは取り扱いが始まっている。

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発表会が行われた4月12日から販売もスタートした、「ダイソン ピュア クール」の2製品。左がテーブルなどの上に置いての使用も可能な「テーブルファン」。右が、床置き型の「タワーファン」。色はどちらも2種類ある。

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発表会において、室内の空気の浄化が健康のためにどれだけ重要かを解説した、国立研究開発法人 産業技術研究所 安全科学研究部門 主任研究員の篠原直秀氏。東京工業大学 理学院の非常勤講師、早稲田大学大学院 理工学術院の客員准教授なども務める。大気汚染や室内空気汚染などの専門家で、「室内の空気は一般に思われている以上に汚染されていることが多く、まめな換気や空気清浄機の使用が重要」とした。

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「検知」・「清浄」・「循環」の3つの特長に迫る!

部屋の空気の汚れ具合や状態が丸わかり!

 「ダイソン ピュア クール」の空気清浄機としての機能には、「検知」、「清浄」、「循環」の3つの特徴がある。まずは「検知」から見てみよう。

 「検知」は、室内の空気の汚れや状態を可視化するセンシング機能のことで、小型のLCDディスプレイがエア・マルチプライヤー(本体上部のリング状の送風装置)の付け根の本体前面にある。

 「ダイソン ピュア クール」は微粒子、有害ガス・臭い、温度・湿度の3種類のセンサーを備えており、それらでキャッチした情報を独自開発のアルゴリズムで処理してLCDディスプレイでわかりやすく表示する仕組みだ。

 空気の汚れ具合は、色と折れ線グラフでリアルタイム表示。色はクリーンを示す緑色から最も汚れていることを示す赤色まで4段階あり、わかりやすい。

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「ダイソン ピュア クール」の3種類のセンサー。微粒子(ホコリ)センサーは、レーザーを用いており、微粒子の量を計測する。

 さらにLCDディスプレイには、PM2.5(タバコの煙やアレル物質など)やPM10(花粉など)の量、NOx(窒素酸化物)およびVOC(揮発性有機化合物)の濃度もグラフィックで表示される。また、フィルター寿命もこのディスプレイで知らせてくれる。なおNOxというとディーゼル車のイメージだが、キッチンのガスコンロなど、家庭においても燃焼を伴う場合には普通に生じる(その大半は二酸化窒素のNO2)。

 このセンシング技術と可視化機能により、従来の空気清浄機のように各部屋にひとつずつ設置するのではなく、1台で複数の部屋を順番にきれいにしていくという使い方もしやすいだろう。

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本体上部の前面に設置されたLCDディスプレイ。ラインが4色で表現される折れ線グラフを用いて空気の汚れ具合を表現する仕組み。PM2.5やPM10の微粒子の1立方メートル辺りの量(マイクログラム)を表示したりと、合計6種類の情報が表示される。デモでスモークを吹き付けると、グラフは赤に変化し、高い位置に推移した。

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続いては清浄能力について!

活性炭とグラスHEPAのフィルターが空気を清浄化!

 続いては「清浄」について。空気がたった1回通過するだけで、PM0.1レベルの微粒子ですら99.95%も捕らえるという。その清浄性能を実現しているのが、活性炭とマイクログラスファイバー製のHEPA(High Efficiency Particulate Air:高効率微粒子エア)の2種類のフィルターだ。

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本体のフィルター部分を外したところ。より外側の白いものがグラスHEPAフィルター。内側のグレーのものが活性炭フィルター。

 活性炭は従来のフィルターよりも3倍以上に増やしてあるほか、吸収効率を高めるために「トリス緩衝液」を浸透させてある。これにより、ホルムアルデヒド、ベンゼン、NO2などの有害なガスや臭いをより多く捕らえられるようになっているという。

 そして、PM2.5よりもさらに微細なPM0.1レベルの微粒子ですら捕らえるのが、グラスHEPAフィルター。なお、HEPAフィルターは工業用途としても使われているエアフィルターの1種で、他社の空気清浄機でも使われている。

 今回はHEPAフィルターそのものが改良されて微粒子の吸着率をアップ。さらに、わずか直径223mmのフィルターケース内に、従来より60%長くなった全長9メートルものHEPAフィルターを、200回以上細かくプリーツ状に折り畳むことで収納。これにより、PM0.1レベルの微粒子の除去率99.95%を達成した。

 それらに加え、360度密閉性の高いフィルターシステムになっていることから、せっかく吸引した微粒子を逃してしまうようなこともなく、PM0.1の微粒子を99.95%まで浄化できる性能を実現するのに至ったというわけだ。

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全長9メートルのグラスHEPAフィルター。これがわずか20cm強の直径のケースの中に200回以上のプリーツ折りにすることで収められている。これにより、花粉やホコリ、カビ、ペットのフケなどのPM10(10マイクロメートル以下)レベル、タバコの煙、バクテリア、アレル物質などのPM2.5レベル、さらにはPM0.1の微粒子も捕らえられるのである。

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「ダイソン ピュア クール」を真上から見た内部図解の一部。とても波長が短い波型の部分が、200回以上のプリーツ折りのグラスHEPAフィルター。

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循環させて部屋全体の空気をクリーンに!

空気を循環させて部屋全体をクリーンに!

 そして最後の「循環」。一般的に空気清浄機は吸引力をアップしようとすると、音が大きくなる問題が生じてしまう。しかし、今回の「ダイソン ピュア クール」はその点でとても有利だ。ベースが羽根なし扇風機であるため、吸引だけでなく送風能力も優れているので、部屋全体の空気を循環させるのはお手の物なのだ。フィルターを通ってクリーンになった空気を毎秒290リットルで送風すると同時に吸引することで、次々と微粒子などを吸い込んでいくのである。

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発表会において、スモークを用いて実演された吸引力。左上→右上→左下→右下の順。最終的に、スモークは見えなくなった。スモークの粒子サイズはPM0.25~60(なおこのデモは空気清浄機としての性能を実演したものではなく、あくまでも吸引力を示したもの)。

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こちらは送風力のデモ。大きなシャボン玉が5m以上飛んでいた。

 ちなみに寒い時期など、直接送風に当たりたくない場合でも部屋の空気を循環できるよう、新機能も追加された。後方へ送風する「ディフューズモード」だ。夏場だけでなく、冬場でも空気清浄機能を使用できるよう配慮されている。

 またエア・マルチプライヤー(本体上部のリング状の送風装置)の首振り角度は45度、90度、180度、350度の4段階で設定可能。部屋のどこに置いても、首の振り方を最も適した角度に変えられるようになっている。

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ディフューズモードで送風中。LCDディスプレイがあるのが前面。後方に風が吹き出しているのがわかる。

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センサー性能を上げるために大学と共同研究

そのほか操作性も大幅アップ!

 AndroidとiOSで利用可能な専用アプリが新たに用意され、リモコンとして「ダイソン ピュア クール」を操作することが可能だ。フィルターの寿命も確認できる。

 「ダイソン ピュア クール」がセンシングしている各種情報と、インターネットからの情報を併用する仕組みで、屋内外の空気の汚れ具合、気温や湿度などをモニターできるようになっている。屋内の空気は、屋外の微粒子が入り込むことで汚染されるので、屋外の空気の汚れ具合も重要なのだ。

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AndroidやiOSを搭載したスマホやタブレットからアプリで操作が可能。設置した部屋の空気の状態をログとして記録することも可能。

空気の浄化について複数の大学と共同研究

 なお、ダイソンでは今回の空気清浄機能を実現するため、さまざまな条件での実証実験や、キャリブレーション(較正)用のデータ収集などを行った。

 まず一般的な実験室よりもより現実の環境に近い独自に実験室を用いる「ポーラーテスト」と名付けた実験が重ねられた。一般的な試験では、粒子の濃度分析を一定にするためのかくはん機が設置され、そしてセンサーはひとつしかない小さな試験室で行われている。

 しかしポーラーテストでは、一般的な住宅のリビングなどと同程度の大きさの空間の試験室で、かくはん機を1台も設置しない点が特徴。その上で、人の毛髪の300分の1サイズの粒子も検出できるセンサーを9ヶ所に設置し、5秒ごとに部屋中の空気の状態について情報を収集。部屋全体の空気が均一に浄化できているのかを確認するようにしているという。

 また、同社では「ダイソン ピュア クール」のセンサーの精度を上げるため、キングス・カレッジ・ロンドと北京大学の大気環境を扱う研究室の協力も受けて膨大なデータの収集を行った。30台のセンサーを百葉箱に入れ、6か月・3シーズンにわたって屋外で稼働させて毎秒288点のデータを収集したという。最終的に50億を超えるデータポイントを収集し、それの膨大なデータがセンサーのキャリブレーション(較正)に使われたのだそうだ。

 さらに海外メーカーというと、性能はよくても日本の環境に合わないことも見受けられるが、ダイソンでは日本市場を非常に重視している。そこで、日本の家屋での有効性も確かめるため、平均的な住宅での実証試験も実施。実際に東京と福岡で合計20の住宅を用意してさまざまな条件の下に試験を実施し、日本の住宅環境のデータも収集したそうである。

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製品スペックや値段はこちら!

製品2種類のスペック

 スペックは以下の通り。

名称:ダイソン ピュア クール 空気清浄テーブルファン
サイズ:高さ691×幅352×奥行き223mm
重量:4.72kg
空気清浄能力:8畳(22分)/12畳(30分)/36畳(60分)
上下角度調節:前後各10度
本体価格:オープン価格(ダイソン直販サイトで税込み5万9184円)
※カラーのアイアン/ブルーは直販専用

名称:ダイソン ピュア クール 空気清浄タワーファン
サイズ:高さ1054×幅223×奥行き223mm
重量:5.06kg
空気清浄能力:8畳(22分)/12畳(30分)/34畳(60分)
上下角度調節:なし
本体価格:オープン価格(ダイソン直販サイトで税込み7万2144円)

【共通スペック】
カラー:ホワイト/シルバー、アイアン/ブルー
定格消費電力:最小6W/最大40W(首振りなし)
首振り機能:45度/90度/180度/350度
タイマー:1/2/4/8時間
フィルター交換目安:約1年(1日12時間使用の場合)
フィルター価格:グラスHEPAフィルター4320円(税込)/活性炭フィルター3240円(税込)
メーカー保証:2年

2018年4月18日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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