日本発の空飛ぶ車に各企業が熱視線。パナやNECも
日本発の空飛ぶ車の開発を行っている有志団体「CARTIVATOR」は3月22日、パナソニックから支援を受けることになったと発表した。また、27日にはNECとスポンサー契約を締結したと発表。「モビリティを通じて次世代の人達に夢を提供する」という目標に向けて、空飛ぶ車(上イメージ)の開発をさらに加速させる。
世界でもエアバスやウーバーなどの企業が、交通渋滞緩和や災害時の活動を目的に、すでに空飛ぶ車の開発に着手している。一方、CARTIVATORは、自動車や航空業界の若手メンバーを中心に構成される有志団体だ。各業界のエンジニアやデザイナーをバックグラウンドを持つメンバーが、余暇を利用して空飛ぶ車の技術開発と事業開発に取り組んでいる。
2012年に団体を発足し、14年1月に空飛ぶ車「SkyDrive」の開発を開始。同年7月には1/5スケールの試作機の走行&飛行を成功させている。開発の主な拠点として、愛知県・豊田市にある廃校になった小学校をガレージとして利用。徳島大学や名古屋大学などと連携もしている。今回発表した2企業以外にも、トヨタをはじめその関連会社15社などともスポンサー契約を結ぶとともに、クラウドファンディングでも開発の資金を調達している。
「SkyDrive」は全長3.6mで世界最小サイズの空飛ぶ車。飛行目標速度は時速100km、走行目標速度は時速60kmだ。飛行可能高度は50mとし、定員は2名。公道からでも離陸可能な性能を有し、かつ直感的に操縦が可能にするという。
今後は1/1スケールの無人機を18年に公開し、20年には東京オリンピック開会式でのデモンストレーションを目指すとしている。30年には量産を開始する予定だ。
2018年3月30日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)