【クルマ解体新書】カットモデル de クイズ! 第1弾&第2弾の解答編!!
現代の技術を結集させた、工芸品ともいうべきクルマの中身を見られるのがカットモデル。「くるナンデス」の「クルマ解体新書」シリーズではこのカットモデルを紹介すると同時に、JAF Mate Park公式ツイッター連動のクイズも含めた記事をアップしてきた。これまで2台のクルマを出題したので、今回は解答編ということで、それらのクルマを紹介する。
JAF Mate Park公式ツイッターはこちら。
第1弾の出題車はこちら! わかった?
背の低そうなフレーム、ラジエターの位置から運転席後方にエンジンがあるらしいことなどがヒントの1台。改めてヒント画像を掲載してみたので、まだ正解がわからないという方は、もう一度考えてみよう!
Aピラーからルーフにかけてのフレームの構造から想像できるのが、車高が低そうだということ。そして画像の左側のある部分には、小さく英語でメーカー名が…! ホイールのデザインもヒントになるはず。なお、左ハンドルなのは欧州仕様のため。
リアのサスペンションタワーに挟まれた黒い機器はエンジン周り。タワーよりも前にあるということはリア・ミッドシップというわけだ。ミッドシップを採用する車種など、そうそうないわけで…。
後輪の前に配置されたラジエターということは、ボディサイドでエアを取り込むデザインとなっていること。最初の画像でメーカー名さえわかってしまえば、もうどの車種か答えは出たようなものだろう。
第1弾の正解は、ホンダの2代目「NSX」!
「HONDA」のロゴ、低い車高、リア・ミッドシップ・エンジンであることを想像すると、答えはひとつ、HONDAのスーパーカー、2代目「NSX」! カットモデルも含めた、2代目「NSX」についての記事はこちらだ(新しいタブが開きます)。
ホンダ「NSX」。現在、オープンカーを開発中といわれている。2代目は米ホンダのスタッフも開発に大きく関与し、この青系の「ヌーベルブルー・パール」は、米国側スタッフのイチオシだそうである。前ページのカットモデルは、ホンダウェルカムプラザ青山で撮影。実車は、オートカラーアウォード2016にて、会場の横浜美術館の前で撮影。
第2弾の出題車のヒントはこちら!
展示用に美しく明るい色に塗装されたフレームのこの1台。複雑な形状から最新設計のプラットフォームであることが予想されるが、メーカー名を示すようなものがなく…。はたして?
この画像からわかるのは、フレームが非常に複雑な構造をしており、最新設計だろうということ。そしてシートが2列で4~5人乗りであることから、セダンだろうということ。また、フロント部分に広いスペースがあることから、おそらくはそこにエンジンを搭載するものと予想される。そしてこの画面には、実をいうとメーカー名につながる大きなヒントも写っている…!
5人乗りであることから、セダンだろうということがほぼ確定。エンジンをミッドシップやリアに搭載しているとは考えにくいので、やはりフロントエンジンだろうということも間違いないはず。
ミラーに反射させることで車体底面を写しており、プロペラシャフトが走っているのがわかる。つまり、4輪駆動ということだ。5人乗りのセダンタイプの4輪駆動車というと、かなり絞られるが、あとはメーカーがどこかわかれば…!
第2弾の正解は、スバル「インプレッサ」!
フロントエンジンで4輪駆動の5人乗りセダンらしいことは判明。また、フレームの複雑さや細かい肉抜きなどから最新設計だろうということも想像がつく。あとは、メーカーがどこかわかれば、かなり絞り込めるところ。
このプラットフォーム自体にはどこにもメーカー名がわかるオーナメントなどは用意されていないのだが、実はひとつ目のヒント画像にとても大きなヒントが隠されている。プラットフォームの向こう側に立つ人物を見てほしい。資料を抱えており、来場者というよりもスタッフに見えないだろうか? そう、この方はスバルブルーのウィンドブレーカーを着用していた、プラットフォームの説明要員なのである!
スバルの4輪駆動の5人乗りセダンで、最新設計のプラットフォームを採用しているということで、解答はスバル「インプレッサ」!
近年、プラットフォームの新開発が各メーカーで進められており、スバルは新コンセプトの「スバル・グローバル・プラットフォーム」を開発。前ページのプラットフォームは、その第1号で現行の「インプレッサ」に採用されている。スバル・グローバル・プラットフォームについての記事は、こちらもご覧いただきたい(新しいタブが開きます)。
スバル「インプレッサ」。スバルが同車の現行モデルから採用を開始したのが、新コンセプト「スバル・グローバル・プラットフォーム」で開発したプラットフォームだ。今後、このコンセプトに従ったプラットフォームを、モデルチェンジする際に順次ほかのクルマにも採用し、最終的には全車に採用する計画だという。前ページのプラットフォームは「人とくるまのテクノロジー展2017」のスバルブースにて撮影。実車はJNCAP2016年度発表会で撮影。
このほかにもこんなカットモデルも!
外装が多く残っていることなどから、車名がすぐに判明してしまうと考えられたため、クイズとして出題しなかったカットモデルも紹介しよう。
レクサス「LC500」
東京モーターショー2017のJTEKTブースで展示されていた、レクサス「LC500」。同社製機器を使用した部分を披露していたカットモデルで、ピストンが上下動していたり、ステアリングが左右に回ってそれに連動してタイヤが左右に切れたりするなどの動作を見せていた。
トヨタ「MIRAI」
第2弾で、白系のボディカラー「ツートーン ホワイトパールクリスタルシャイン」の外装が半分残されているタイプの「MIRAI」カットモデルを紹介したが、こちらはボディカラーが同車のイメージカラーである青系の「ツートーン ピュアブルーメタリック」のバージョン。カットのされ方が同じため、おそらくは再塗装されたのではないかと思われる。
ホンダ「ライフ」(2003年式)
ホンダ「ライフ」(2003年式)。形状や重量の異なる車両との衝突事故でも衝撃を吸収し、フレームのすれ違いが起きない構造にした、ホンダ独自のコンパティビリティ技術を導入した「ライフ」のカットモデル。人とくるまのテクノロジー展2017で撮影。
2018年1月10日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)