ドイツで初めての 自動運転バスが運行! 地方の町での市民の足に
自動運転バスの運行をお祝いする市民。(c) picture alliance / Amelie Geiger/dpa
運転手なしで走る自動運転EV(電気自動車)バスが、ドイツではじめて公道での運行を開始した。
小型EVバスが地方での市民の足となる
ドイツ鉄道によるこの自動運転バスは、6つのシートが付いた小型バスで、実施されたドイツ東南部の温泉町バート・ビルンバッハで10月25日、市民が集まって初運行を祝った。
(c) picture alliance / Amelie Geiger/dpa
この電動バスは、町の中心部と温泉施設を時速約15kmで往復する。ドイツ鉄道によると、走行を監視するカメラとレーザーセンサーを搭載しており、歩行者とぶつかりそうになると安全装置が作動しすぐに停止する。
今回の運行はドイツでの初めての試みということで、バスにはドイツ鉄道の職員が乗車し、駐車違反の車両が道を塞ぐなど緊急事態にはマニュアル運転に切り替えるそうだ。
バス停には自動運転バス用の看板も設置された。(c) picture alliance / Amelie Geiger/dpa
ドイツは自動運転の未来に期待
自動運転についてドイツ政府は今年3月、道路交通法を改正し、特定の時間・状況下で自動運転システムに委ねることができるようになった。
ドイツ政府は、自動運転の導入によって交通事故と渋滞の減少や高齢者の移動手段の確保がなされると期待しており、連邦交通省大臣アレクサンダー・ドブリントは、「自動運転は自動車の歴史で最大のモビリティ革命だ」と述べている。
実際、今回のバート・ビルンバッハでは主なバスの利用は高齢者となることが見込まれている。
自動運転バスに興味津々の地元市民。(c) picture alliance / Amelie Geiger/dpa
ドイツ鉄道は次なる自動運転バスの導入を2018年、ハンブルグ市で行う。同社は、自動運転バスは地方での市民の足として活用するのが有効であると考えており、将来的には家の玄関から駅までといった任意のルートの運行も計画中だという。
走行の様子や車内をご覧になりたい方はこちらの動画を。(c) dpa
2017年11月4日(JAFメディアワークス IT Media部 荒井 剛)