国交省、全国初の自動運転バスの実証実験開始
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今回の実証実験に使用される「Robot Shuttle(ロボットシャトル)」
国土交通省は8月14日、自動運転によるバスの運行サービスの実証実験を、9月2日~9日にかけて行うと発表した。場所は栃木県・西方町の「道の駅 にしかた」を拠点に行われる。同様の取り組みが公道で行われるのは全国初だ。
バスは株式会社ディー・エヌ・エーの、「Robot Shuttle(ロボットシャトル)」。フランスの企業が開発した自律型(クルマの機能だけで自動運転できる)の自動運転車両で、定員10名程度の運転席がない電気自動車だ。予め作成した地図データに設定したルート上を、カメラや各種センサー、GPSを用いて自車の位置を測定しながら自動で走行。自車の近くやルート上に障害物を検知した場合は、その障害物との距離に応じて自動的に減速・停車をすることで危険を回避する。これまで公園や大学のキャンパス内など閉じた環境での運行実績はあるが、交通状況がより複雑になる公道での実証実験は始めて。速度は40km/h程度で走行できるが、今回の実験では10km/h程度を予定する。
なお、実証実験(事前の準備期間含む)は、周辺道路の一部を交通規制して行うという。
国交省では、高齢化が進行する、中山間地域の交通手段や物流の確保のため、2020年までに道の駅などを拠点にした自動運転サービスの実現を目指すとしている。今回の実証実験を皮切りに、全国で実証実験を行う考えだ(上図)。
2017年8月18日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)