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最終更新日:2017.08.01 公開日:2017.08.01

【第12回 総務・人事・経理ワールド】オフィスがカフェに!? ランチ難民や機密文書の再利用 働き方改革へ取り組み

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オリバー社が提案するオフィス空間。ミーティングスペースはカフェにしかみえない。

 「第12回 総務・人事・経理ワールド」展示会が、7月26日から28日にかけて東京ビッグサイトで開催された。

 働き方改革が叫ばれている。長時間労働の是正、女性・外国人・マイノリティーなど多様な人材の受け入れと活躍の推進、子育て支援など労働者の保護において、国や団体が取り組むべきものもあるが、一方で企業が提供する新たな働き方が生まれようとしている。この展示会では、オフィスのセキュリティ、ワークスタイルの変革、オフィスの防災、オフィスでの省エネ・節電といった多様なサービスを提供する企業約750が会した。

 その中で職場の、「空間、紙、食(ランチ)」において独自の取り組みを発表した3社をリポートする。

オフィスがカフェに!?

 座り心地のいい革のソファやパステルカラーのファブリックの長いす、そしておしゃれな照明。カフェとしかいいようがないスタイリッシュな空間を披露していたoliver(オリバー)社は、オフィス空間にカフェを提唱する。

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展示会場に設置されたパーティションとソファのリラックス空間

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クッションが置かれた居心地のいい長いす。スタイリッシュな照明、グリーンなどでオフィス空間をカフェ化する。

 今までにあった、オフィスの一角をカフェのようにアレンジするのではなく、まずはオフィスそのものをカフェ空間に仕上げた上に、デスクやミーティングスペースを配置していくという考え方である。こういった空間プロデュースの発想にいたったのは、リラックス効果の他に、仕事の効率性も考慮した上だという。

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機密文書のリサイクル

 人の集中力は一般に90分が限界であり、10分間の休憩を挟んで仕事をすると集中力を失わず高い生産的を維持して働けると言われている。1日8時間いきいきと働くためには、固定型のデスクではなく、自由に移動できる空間で場所や雰囲気を変える空間作りを通して、クリエィティビティを上げ、同僚とのコミュニケーションを円滑にすることができるという。

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今までのオフィスの概念を打ち破る空間。楽しく働くために、オフィスを自由に使うという考え方が新しい。

 そのために明るくやさしい色のファブリックの質感、クラフト感のある家具、観葉植物などくつろぎのあるエッセンス、柔らかな曲線の家具で、心地よい「カフェ」を作り上げる。無機質な場所ではなく、そこにいたい、暮らしたいと思える空間でこそより主体性のある仕事への姿勢がはぐくまれるのではないかと企画部部長の吉尾氏は言う。実際にこの空間を実践しているオリバー社オフィスでは、社員の働く姿勢の改善だけでなく、こういう職場で働きたいという新入社員のリクルート効果にもつながっているそうだ。

機密文書を再活用する地球にやさしい循環システム

 最近ペーパーレス化しているオフィスが増えている。一方で請求書や顧客情報などセキュリティを要するデータは依然、紙で管理している場合も多い。
 機密文書の安全な処理のためには、シュレッダーを社内に設置するか、業者に引き取って処理してもらうという選択肢があるが、古紙のリサイクル企業「栗原紙材」は、顧客のオフィスに機密文書用Boxを設置→回収→滅却処理→再生までを行う環境保護を考えた機密文書のセキュリティリサイクル事業を行っている。

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オフィスに設置される機密文書用のBox。A4用紙12,500枚を回収可能。

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回収された紙が再生されるまでの過程を説明した展示。

 回収された紙は、加工され、パルプモールド製品として緩衝材や容器として再利用される、機密文書処理の新しい循環システムである。シュレッダー処理された紙はほとんどが焼却されているが、シュレッダー使用時の騒音やメンテナンス、コストの削減を可能とするだけでなく、森林資源を保護し、二酸化炭素による温暖化も抑制するエコロジーな解決策である(栗原紙材は、現在関東圏で古紙原料リサイクル事業を行っている)。

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再生されたパルプモールド製品は、パッケージだけでなく様々な用途に使われる。

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カードの仕分けに使われているエコロジカルな再生紙。機密文書がこうして再利用されている。

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都心のオフィス街ではランチ難民が

ランチ難民を救う弁当販売システム

 「ランチ難民」という言葉をご存知だろうか。
 何万人もの就業者が存在する都心のオフィス街では、昼食時の飲食店の混雑ぶりが甚だしい。地区によってはランチの価格が割高であったり、気軽に昼食にありつけない現象が起きている。こういった「ランチ難民」の解決に乗り出したのが、ワオ株式会社の企業向け弁当販売「社食DELI」である。

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1日平均40種以上の弁当を販売する社食DELI

 社食DELIは、ビルのエントランスや共用スペースで昼時間にだけ簡易店舗を開設し、弁当を販売するサービスである。約200メーカーによる3000種類もの弁当を取り扱っており、1日当たりの販売で平均10ブランド、40種類もの弁当を選ぶことができる。
 価格は450円から2000円を超える高級弁当までと幅広いが、毎日のランチには450~700円の価格帯の弁当が中心に提供されている。「まい泉」のヒレかつサンドや、「懐石料理和匠」銀だら西京焼き弁当、洋食屋「たいめいけん」オムライスなど有名店のもの、有機栽培の素材を使ったオーガニック弁当、タイやベトナムなど流行のエスニック弁当、サラダやデリのヘルシー弁当など、バラエティーの豊富さで飽きさせない。中でも一番の人気はお弁当の王様・から揚げ弁当なんだとか。定番ものの人気は不動である。
 ワオは東京23区の約200企業にお弁当サービスを提供している。

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箸で切れるやわらかなとんかつで有名のまい泉「ミックスフライ弁当」と「ヒレかつサンド」

2017年8月1日(JAFメディアワークス IT Media部 荒井 剛)

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