日本橋の空がよみがえる 首都高地下化
国土交通省、東京都、首都高速道路株式会社は7月21日、日本橋周辺のまちづくりと連携して、首都高の地下化に向けて取り組んでいくと発表した。
首都高は64年開催の東京オリンピックに備えて建設された。だが、急を要して整備されたために、日本橋周辺では用地買収が容易な川の上を通す形で建設された。そのため、景観を害しているとたびたび問題視されてきた。これまで国の経済活動を支える重要な基盤施設として、高度経済成長期以来大きな役割を担ってきた高速道路ではあるが、一方で建設から長い年月が経ち老朽化が進んでいる問題もある。
13年に日本橋周辺を含む区間が首都高の大規模更新計画に策定され、16年には日本橋周辺で検討が進むまちづくりの取り組みが国家戦略特区の都市再生プロジェクトに追加された。これらの機会を捉えて、首都高地下化を進める。民間のまちづくりと連携して、国際金融都市にふさわしい都市景観の形成や、歴史や文化を踏まえた日本橋の顔づくり、沿道環境の改善などさまざまな効果を狙う考えだ。中央区からも国や都に対し首都高地下化への申し入れがされるなど、地元の機運も高まってきている。
国や都では今後、関係者間で計画案(道路の線形や構造、対象区間など)について検討していくとしている。
2017年7月31日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)