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最終更新日:2016.07.05 公開日:2016.07.05

日本レースクイーン大賞、新人部門発表!

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新人部門ファイナリスト10名と2年目以降の人気RQ10名を加えた20名が浴衣姿で登場。

 7月2日にパセラリゾーツAKIBAで開催された、レースクイーン(RQ)とファンの親睦イベント「ギャルパラ七夕祭り」。その中で、「日本レースクイーン大賞2016新人部門」の発表と授賞式が行われた。

 同部門は、2016年にスーパーGTにデビューしたRQ74名の中から、ファン投票で第1位(グランプリ)を選ぶというもの。今回のイベントに参加した、上位10名=ファイナリストたち全員の名前や年齢、RQのときのコスチュームなどは、こちらの記事をご覧いただきたい。

 イベントは、まずは七夕らしく、浴衣ファッションショーからスタート。ファイナリスト10名に加え、キャリア2年目以降のRQたち10名も加わって、いつものコスチュームとはまったく異なる「和」の出で立ちを披露してみせた。

FRESHANGELSによるスペシャルライブも!

 また、ファイナリストの1人である堀尾実咲(ほりお・みさき)さんを含む、RQアイドルユニット「D’STATION FRESHANGELS」のスペシャルライブも実施。浴衣姿のままの披露だったので、なかなか見られないところである。

 ちなみに2016年のD’STATION FRESHANGELSのメンバーは、昨年から引き続き参加している日野礼香さん(2014年大賞グランプリ受賞)と清瀬まちさん(2014年新人部門最優秀賞、2015年大賞ベスト5受賞)に、森園れんさん(2014年の大賞ベスト5受賞)と堀尾さんを新規に迎えて4名で構成される。スーパーGTだけでなく、スーパーフォーミュラやスーパー耐久でも活躍中だ。

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FRESHANGELSによるスペシャルライブの様子。左から日野さん、森園さん、堀尾さん、清瀬さん。

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2016年の新人部門上位3名を発表!

新人部門を狙えるのはいよいよ3名に絞られた!

 グランプリの発表の前に、まずは上位3名が発表された。五十音順で「エヴァンゲリオンレーシングレースクイーン」(Rn-sports 111号車)の引地裕美(ひきち・ゆうみ)さん、そしてD’STATION FRESHANGELSの堀尾さん、「スーパーGT ADVANGAL」(ヨコハマタイヤ「ADVAN」を装着する複数のチームを応援するRQ)の山本愛実(やまもと・あいみ)さんだ。

 新人部門は、グランプリ、準グランプリ、そして3位に値する特別賞の3賞が用意されているので、この3人はいずれかの賞を獲得できるのは確実となったわけだ。

 なお、人気投票でランキングを決めるというシステムは、改めていうまでもないが過酷である。自分ではアピールするしかないわけで、実際に自分に投票してくれるかどうかはすべてファン次第だからだ。実際、ファイナリストたちの中には、胃が痛くなるほどのプレッシャーで相当きつかった人が何人もいたようである。

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上位3名に残った、引地さん、堀尾さん、山本さん(左から)。

政見放送時の順位から大きく変化!

 ちなみにこの3人、6月10日に生放送で配信された政見放送での順位は、2位、4位、9位という具合だった。このときの順位は中間発表的な順位といえるが、今回のベスト3はそこから大幅に変わっており、大げさかも知れないが、番狂わせ的な結果になったといえる。

 これに対し、政見放送で上位だったRQの中には悔しさのあまり涙をこらえきれない人も出てきて、勝負とはいえ、その過酷さがうかがえた。

 ただ、74名の中からファイナリストに選ばれただけでも立派なことなので、そのことをぜひ誇ってほしいところだ。もちろん、ファイナリストに残れなかった人たちも、これからがんばってほしい。

 そして、いよいよグランプリの発表。3人の内の誰が制するのか!? エヴァファンに後押しされた引地さんか? アイドルユニットとして複数のレースカテゴリーで活躍する堀尾さんか? それとも複数のADVAN装着チームを応援する山本さんか?

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RQのコスチュームに着替えた3人。この日、コスチューム姿を披露したのはこの3人だけ。

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いよいよ新人部門グランプリを発表!

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新人部門の上位3名をもう一度浴衣姿で。左から引地さん、堀尾さん、山本さん。

2016年の新人部門を制したのは…!!

 ドラムロールの鳴る緊張の後、新人部門グランプリは…、引地さん! 見事、グランプリを獲得!! おめでとう! そして準グランプリが堀尾さん、特別賞が山本さんとなった。

 引地さんは自分のことを「よく笑い、よく泣く、くしゃっとなる笑顔」としているのだが、受賞した瞬間は文字通り涙が止まらない状態に。受賞後のコメントでは、グランプリを取りたいとはずっといってきたが、本当に取れるとは思ってもいなかったことなどを語った。グランプリ獲得を後押ししてくれたファンに感謝を述べ、これからもがんばるのでずっと応援してほしいとした。

 改めて、引地さんには新人部門グランプリの獲得をおめでとうといいたい。また、準グランプリの堀尾さん、特別賞の山本さんもおめでとう!

新人部門を振り返ってみて

 さて、記者なりに新人部門グランプリを考察してみたい。引地さんのグランプリ獲得は、もちろんエヴァファンのパワーを結集させたことが大きいのはいうまでもないだろう。

 ある意味、引地さんらエヴァンゲリオンレーシングレースクイーンの5名は、RQではあるが、コスチュームプレイヤーともいえ、それが大きな特徴となっている。RQとしての人気に加え、作品人気やキャラクター人気で後押しを受けられる可能性があるし、外見的にもほかのRQと区別がつきやすい。要は、ほかの一般的なRQにはない大きな武器を持っているといえるのだ。

 しかも、引地さんが演じる綾波レイというキャラクターが、これまた非常に強力である。2016年現在、キャラクター自体の人気、登場作品自体の人気や知名度という点から総合的に見ると、日本で綾波に対抗できる女性キャラクターはほぼいないといっていい。

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新人部門を制し、嬉しさのあまり涙ぐんでしまう引地さん。

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新人部門を制した理由の続き!

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準グランプリとなった堀尾さん。嬉しさ半分、悔しさ半分か。

「エヴァ」は作品自体もキャラクターも人気が高い

 アニメやマンガの作品として、「新世紀エヴァンゲリオン」と同等、もしくはそれ以上の知名度や人気を持つ作品は、もちろんある。何10年と放映されているアニメもあれば、プラモデルやゲームに始まって、もはや産業といっていいぐらいさまざまな商品が展開されているシリーズもある。

 しかし、それらの作品の中に、綾波に対抗できるだけの知名度と人気を誇る女性キャラクターがいるかというと、実はいないのだ。綾波は濃すぎない程度に「萌え」要素をバランスよく持っているし、思わず守ってあげたくなるような儚げなキャラクター性など、男性人気が非常に高い。それに加え、女性がコスプレしやすいスタイリッシュさやかわいさなどもある。

 キャラクターの魅力と、そのキャラクター自身の人気や知名度、そして作品の人気や知名度という点で高次元でバランスしているのが、綾波なのである。

綾波に対抗できる唯一のキャラクターは

 実は、対抗できるキャラクターがいないわけではない。唯一、同じエヴァのダブルヒロインである惣流(そうりゅう)・アスカ・ラングレー(新劇場版では、式波・アスカ・ラングレーと名前が改められ、キャラクター的にも変更がある)なら、十分に対抗可能だ。

 しかし、エヴァンゲリオンレーシングレースクイーンでアスカ役を演じている野呂陽菜(のろ・はるな)さんは同役のRQを長く演じていて新人ではない。そのため、新人部門でライバル対決による票の奪い合いといった心配はなかったのである。ちなみに、野呂さんのアスカもかなり再現度が高い!

 このようにキャラクター人気、作品人気を結集でき、かつライバルキャラクターがいないという状況なので、非常に有利だったわけだが、それだけでグランプリを獲得できたかというと、そうではない。実は大きなリスクをはらんでいたのも事実である。

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政見放送時は同順9位で最下位。そこから巻き返しての3位にかなりの満足感があるだろう山本さん。

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キャラクター人気に頼ってしまうと落とし穴が待つ

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ちょっと泣き顔の引地さんを中央に、3人でトロフィーを抱えて記念撮影。

綾波は超人気キャラクターだけにリスクも

 そもそも、アニメやマンガのキャラクターのファンというのは、2Dの絵であるところにまず魅力を感じているわけで、現実の女性がそのキャラクターを演じようとした場合、どれだけ顔立ちの整った人が演じたとしても、似ていなかったらまるっきり評価されない可能性がある。

 評価されないだけならまだいいが、それでは収まらずに、激怒して「敵」に回る可能性すらある。つまり、人気女性キャラクターを演じるというのは、一歩間違えると大変な事態を招きかねない、諸刃の剣でもあるのだ。

 しかし、引地さんが演じた綾波は、そこもクリアしていた。もし現実に綾波がいたとして、普通の女性として成長してハタチぐらいになっていたら(劇中では14歳、ほとんど無表情の訳あり少女)、こんな感じになるのでは? と納得させてくれる、「綾波らしさ」があるのである。

引地さんだからこそできた「綾波らしさ」

 アニメやマンガのキャラクターは、そのキャラクターを構成する要素を記号的に分解することが可能だ。綾波を表す要素の内、髪型や、劇中で汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンを操縦するためのインターフェイス・ヘッドコンデンサ、綾波がエヴァに乗り込む際の戦闘服であるプラグスーツなどは、ウィッグのヘアスタイルや、カチューシャ、コスチュームのデザイン次第で似せやすい。

 しかし、それらを似せたからといって、綾波らしさが出るかというと、そうとは限らない。髪型が似ていたところで、目鼻立ちや顔の輪郭が異なれば話にならないし、体型だってそうだ。

 これらは本人の持って生まれたものもあるだろうし、努力によって実現したものもあるだろう。特に体型は、RQなら誰でもそうだろうが、相当努力されたのではないだろうか。

 しかも引地さんの場合、ただスタイルがよければいい、というわけにはいかない。劇中の綾波が14歳というまだ成長期の少女であるという「縛り」があるわけで(14歳の割には結構バストが大きいのだが)、いくらそこから大人になった綾波をイメージしてもらうとしても、収まるべき範囲というものがあるのだ。

 その範疇を超えて、例えば外国人並みに身長が高くてバストやヒップも大きくて…となったら、RQとしては「ナイスバディ!」ではあるが、「こんなの綾波じゃないっ! 俺の綾波を返せっ!!」となる可能性が高い。かといって、あまりにも少女少女した体型だったりすると、綾波ファンとしては納得かも知れないが、今度はRQの魅力として「?」がつきかねないだろう。

 なので、身長やスリーサイズは「大人になった綾波」として納得できる範囲に収まりつつも、出るところは出て引き締まるところは引き締まったRQらしさも持っている必要があるという、両者が重なる狭いゾーンを体現している必要がある。それを成し遂げていたことが、引地さんの持って生まれたものに加えて努力を重ねた賜であり、それは新人部門グランプリに値するところだと思うのだ。

結論として、才能と努力とチームのサポートにより、綾波という非常に人気のあるキャラクターを受け止められるだけの器を身につけた引地さんだったからこそ、新人部門のグランプリを獲得できたといえるだろう。受け止められない器だったら、ここまで評価されなかったはずである。

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がんばって笑顔を見せようとしているのだが、やっぱり涙が出てしまう引地さん。

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引地さんには三冠を目指してほしい!

引地さんの笑顔だけでもサーキットに行く価値あり!

 というわけで、新人部門の考察というか、ほとんど引地さんのグランプリ獲得に関する考察となってしまったが、いかがだろうか?

 さらにいわせてもらうと、どれだけこの記者は引地さんイチオシなんだ! と思われるだろうが、ステキなものはステキなので、伝えておきたいことがある。引地さんの笑顔はぜひ生で見てほしい!

 ストーリーに関わる理由があるので詳しくは述べないが(いわゆるネタバレになるので)、綾波は、劇中ではほんのごく希にしか感情を表に出さない、特別な少女である(IFの世界を舞台にしたゲームなどは別)。その無表情・無感動なところに惹かれて綾波ファンになった人も多いのだが、彼女の儚げなところを知ってしまうと、普通に笑える女の子として生きる日々を送らせてあげたい、などと思ってしまったりもする。

 なので、引地さんの笑顔を見て、「綾波が普通の女の子だったら、こんな風に笑うんだろうなぁ…。表情豊かな綾波もやっぱりいいよなぁ…(ホンワカ)」と感じた人も多かったのではないだろうか。綾波ファンはもちろんだが、そうでない人も、サーキットに足を運んで、ぜひその笑顔を生で見てもらいたい!

この後もRQたちの激戦は続く!

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2014年の大賞グランプリの受賞者である日野礼香さん。

 というわけで、日本レースクイーン大賞新人部門の授賞式、いかがだっただろうか。授賞式のリポートというよりは、引地さんがどれだけステキか、という非常に偏った記事だったような気もするのだが(苦笑)、楽しんでいただけたら幸いである。

 この後、日本レースクイーン大賞は「コスチューム部門」と、大賞そのものが待つ。コスチューム部門は8月23日(火)から投票がスタートし、10月2日(日)に発表だ。

 大賞は、新人部門にエントリーした74名も含む全レースクイーンが対象で、投票は11月18日(金)からスタート。大賞の授賞式は、東京オートサロン2017にて、2017年1月15日(日)に行われる予定だ。

 コスチューム部門も大賞も、対象となるRQが増えるわけで、新人部門以上に激戦となるのは必至だ。FRESHANGELSの日野礼香さんらすでに実績を持つ先輩RQも対象となるし、政見放送で1位を取り、当初は新人部門のグランプリ候補と思われていた阿久津真央さんらリベンジを誓う新人RQたちもいる。

 この後も、サーキットに彩りを添える美しき乙女たちの戦いは続くので、ぜひ追いかけてみてほしい!

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新人部門は逃したが、大賞でリベンジを誓うpacific fairiesの阿久津真央さん。

2016年7月5日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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