栃木~茨城の新たな東西軸「北関東北部横断道路」が計画中! 北関東道北側の“高速空白地帯”を埋めるバイパスの進捗【いま気になる道路計画】
北関東エリアの新たな東西軸となる「北関東北部横断道路」が構想されている。栃木県と茨城県の北部エリアを結ぶ同道路について、ルートやメリット、現在の進捗について紹介しよう。
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「北関東北部横断道路」は高速空白地帯の新東西軸
北関東北部横断道路の概要。
関東~東北にかける交通ネットワークは、中央部に東北新幹線が走っているが、太平洋沿岸部からはかなり距離が離れている。そのため、中央部から沿岸部に向かう東西の高速道路が各地で整備され、北関東地方においては「北関東自動車道」が宇都宮~水戸をつないでいる。
しかし、北関東道より北側は、福島県の矢吹・郡山~いわきを結ぶ「磐越自動車道」「あぶくま高原道路」まで東西方向の高速道路がなく、100kmもの区間で「高速空白地帯」となっている。
さらに、一般道路においても明確な東西軸となるルートはほとんど存在しない。あるのは北北西~南南東方向を結ぶ道路や、大きくうねる狭隘な峠道ばかりだ。この地域には、八溝山地をはじめとした、南北方向に連なる急峻な地形が広がっている。そのため、地形的な制約から東西移動はどうしても困難になっている。
そんななか、中間部にもう一本、新たな東西ルートの高規格道路を整備する構想がある。その名は「北関東北部横断道路」だ。
どんなルート? 酷道461号を改良して太平洋へ
大田原~高萩を結ぶ国道461号はクネクネとした複雑なルートで、大型車の通行も困難だ。
「北関東北部横断道路」は、栃木県の那須野・大田原エリアから茨城県高萩市を結ぶ、約70kmの道路構想だ。東北自動車道~常磐自動車道を相互連絡することで、栃木県北東部と太平洋沿岸部の物流・緊急輸送ルートが確保されるほか、沿道にある茨城県の大子町(だいごまち)や旧里美村周辺にとっても悲願の高速道路となる。
このエリアの主要ルートである「国道461号」は、いわゆる酷道と呼ばれる狭隘路だ。北へ南へと大きく蛇行しながら進み、一部区間では民家の裏手を抜けるような、路地に近い幅員しかない場所もある。ただし、これは整備が不十分というわけではない。経由地として大田原や大子、そして最終的に高萩を結ぶルートとして位置付けるため、実質的に“暫定的な国道”として認定されたに過ぎない。
「北関東北部横断道路」構想は、バイパス整備などを通じて、この国道461号を中長距離ネットワークとして、本来あるべき姿に改良するものだ。
現時点では、「高規格道路」となるのか、「一般広域道路」となるのかも決まっていない構想段階にある。高規格道路であれば、自動車専用道として信号のない立体交差が基本となる。一方、一般広域道路であれば通常のバイパス程度の規格で整備されることになる。
また、栃木県大田原から西側へ伸びる国道400号でも、「北関東北部横断西道路」という名前で「中塩原バイパス」「下塩原バイパス」など改良事業が進められてきた。これは、日光~会津若松を結ぶ「国道121号」を高規格化する「会津縦貫道路」とも接続する計画だ。将来的には、新潟から高萩・日立へと至る、本州を横断するアクセスルートへ発展する可能性もある。
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