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道路・交通最終更新日:2020.02.03 公開日:2020.02.03

高速道路でのタイヤの空気圧不足は23%!適正な空気圧とは?

一般社団法人 日本自動車タイヤ協会(JATMA)は、2019年1~12月における路上タイヤ点検の結果を発表した。点検車両のうち、タイヤに整備不良があった車両は約21%。そのうち最も多い整備不良は、高速道路でのタイヤの空気圧不足だった。

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路上タイヤ点検とは

タイヤ空気圧|点検|整備不良|高速道路|タイヤのイメージ

© dreamnikon – stock.adobe.com

 一般社団法人日本自動車タイヤ協会(JATMA)は例年、各都道府県警察、運輸支局、高速道路各社、自動車およびタイヤ関連団体と協力して全国の高速道路・一般道路で路上タイヤ点検を実施している。昨年は、全国で37回のタイヤ点検を実施し、高速道路で604台、一般道路で1409台の合計2013台の調査データを集計した。早速そのデータをみてみよう。

高速道路でのタイヤ空気圧不足が最多!

タイヤ空気圧|点検|整備不良|高速道路|タイヤ点検の整備不良台数

路上タイヤ点検の整備不良台数(2019年)。 出典:一般社団法人 日本自動車タイヤ協会の資料をもとに作成

 タイヤ点検の結果によると、点検車両2013台のうち、タイヤに整備不良があった車両は21.3%で、2018年に比べ2.1ポイント減少した。道路別にみると、高速道路のタイヤ整備不良率は28.5%で1.0ポイントの増加、一般道路では18.2%で3.7ポイントの減少である。

タイヤ空気圧|点検|整備不良|高速道路|道路別・タイヤ整備不良項目の内訳

道路別・タイヤ整備不良項目の内訳(2019年)。 出典:一般社団法人 日本自動車タイヤ協会

 タイヤの整備不良を項目別に見てみると、最も多い整備不良は空気圧不足の17.6%で1ポイント減少。次いで偏摩耗が1.8%で1.5ポイントの減少。タイヤ溝不足が1.7%で0.2ポイントの減少となっている。

 全体としては、どの整備不良も前年より減少しているが、道路別で見ると1つだけ増加している項目がある。それは高速道路での空気圧不足だ。一般道路での空気圧不足は15.2%と3.1ポイント減少しているが、高速道路での空気圧不足は23.3%で前年から4.0ポイント増加しているのだ。

軽・小型乗用車のタイヤ空気不足は約23%

タイヤ空気圧|点検|整備不良|高速道路|車種別・タイヤ整備不良項目の内訳

車種別・タイヤ整備不良項目の内訳。 出典:一般社団法人 日本自動車タイヤ協会

 次に、タイヤの空気圧不足を車両の種類別で見てみよう。タイヤの空気圧不足の割合が最も高いのは、軽乗用車で25.1%。次いで小型乗用車で21.5%。普通乗用車で17.2%となっている。一方、小型貨物車でタイヤの空気圧不足が最も多いのは、小型貨物車の11.8%。次いで、軽貨物車の8.5%である。貨物車と比較すると圧倒的に乗用車の空気圧不足が多いことがわかる。

 乗用車と貨物車で大きく割合が違う理由の1つとして、貨物車の多くは事業用であるため、日常点検が業務として行われていることがあるだろう。しかし、乗用車だからといって点検を怠ってはいけない。全てのドライバーには道路運送車両法第47条の2で車両の日常点検が義務付けられているからだ。

【道路運送車両法(日常点検整備)第47条の2】
 自動車の使用者は、自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に、国土交通省令で定める技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項について、目視等により自動車を点検しなければならない。

適正なタイヤ空気圧とは?

タイヤ空気圧|点検|整備不良|高速道路|タイヤ空気圧点検のイメージ

タイヤの空気圧点検のイメージ。 © moonrise – stock.adobe.com

 日常的に点検するにあたって適正なタイヤの空気圧はどうすれば分かるのだろう。

 タイヤの空気圧は、一般的には運転席のドア近くのボディに表示されている。もし、表示がない場合は取扱説明書などにも記載がある。

 空気圧の指定は車種によって異なり、同じ車種でもタイヤサイズや乗車人数によって細かく分けられている場合もある。また、装着しているタイヤによっては前後輪で数値が異なる場合もあるので注意が必要だ。 自分のクルマの正しい空気圧を確認し、月に1度はエアゲージによる点検を心がけたい。ガソリンスタンドには、空気圧をチェックしたり調整するための機器が設置されていることが多いので、給油の際に活用するのもいいだろう(セルフサービスの場合は自分でチェックすることが多い)。自身で点検するのに自信がなければ、フルサービスのガソリンスタンドやディーラーにお願いしよう。

 JATMAは、4月8日を「タイヤの日」と制定。タイヤ点検の実施に加えて、タイヤ使用管理のリーフレットを配布するなど、安全啓発活動を展開していくという。

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