2021年12月09日 23:10 掲載

次世代技術 一般客も自動運転バスに乗れる!11日から羽田空港周辺で実証実験。

2021年12月11日~30日、羽田イノベーションシティと羽田空港第3ターミナル間の公道で自動運転バス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」の実証実験が実施される。羽田空港を含むルートで、一般の利用者向けに自動運転バスの実証実験を行うのは初となる。乗車には事前予約が必要とのこと。

くるくら編集部 会田 香菜子

公道走行は片道約15分。期間中の乗車は要事前予約。

都道311号環状八号線

羽田空港周辺の都道311号環状八号線  ©Q'ju Creative - stock.adobe.com

 羽田空港に隣接する大規模複合施設HANEDA INNOVATION CITY(羽田イノベーションシティ)」(以下、HICity)と羽田空港第3ターミナル間の公道で、自動運転バス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」の実証実験が実施される。実証実験は、12月11日~30日の間で行われる予定で、羽田空港を含むルートにおいては、初めて一般利用客向けとして運行する。運行には、HICityの開発を進める羽田みらい開発株式会社をはじめ、BOLDLY株式会社、株式会社マクニカ、日本交通株式会社および鹿島建設株式会社の5社が協力する。

仏Navya社の自動運転バス「 NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」

仏Navya社の自動運転バス「 NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」 出典=株式会社マクニカ

 NAVYA ARMAは、仏Navya社製自動運転バスのことで、同車両はハンドルが無い自動運転EV車だ。手動での運転時には、通常のハンドルやブレーキとは異なる特別な装置を使って操作するため「特別装置自動車」(※)と呼ばれる。

※ 道路運送⾞両の保安基準第 55 条による基準緩和認定と、道路交通法第 77 条による道路使⽤許可を受けることで公道⾛⾏が可能。

 既に2020年9月から、HICityではNAVYA ARMAを定常運行しており、現在に至るまで無事故を継続中だという。また今年9月には、日本初となるHICityにおける3台の自動運転バスの同時運行を検証した。その結果、現在は車内オペレーターが操作せずに自動運転バスを運行しており、限定地域においてシステムが全ての "動的運転タスク" および "作動継続が困難な場合の応答" を行う「自動運転レベル4」での運行準備が整ったという。

HICityにおける自動運転バスの実証実験走行ルート図

HICityにおける自動運転バスの実証実験走行ルート図 出典=株式会社マクニカ

 そして、今回の実証実験は、一般車両の交通量が多い都道311号環状八号線を含む、羽田空港周辺で行われる。実証実験の詳細については以下の通りだ。

【HICityにおける自動運転バスの実証実験概要】

期間:2021年12月11日(土)~30日(木)
運行時間:10時~15時30分(正午~13時を除く)
走行距離:往復約3.9km
走行時間:往復約30分(片道約15分)
走行速度:最大20km/h
走行ルート:羽田イノベーションシティ(HICity)~羽田空港第3ターミナル

 乗車定員は、1便(片道)あたり5人。期間中に乗車を希望する場合には、予約Webサイトからの事前予約が必要だ。

HICityにおける自動運転バスのこれまでの取り組みについて

HICityにおける自動運転バスの取り組みと結果一覧

HICityにおける自動運転バスの取り組みと結果一覧 出典=株式会社マクニカ

 HICityではこれまでに、(1)持続可能な交通サービスを支える新たなビジネスモデルの創出と、(2)オペレーターが操作しない自動運転バスの運行体制の構築に向けた取り組みを実施してきた。

 (1)については、地方の約9割の路線バスが赤字である実態を踏まえて、「運賃脱却モデル」を自動運転バス導入の構想段階から計画・推進。現在、運賃無料で自動運転バスを運行している。当該モデルでは、無料の自動運転バスが高頻度で循環し、人の移動をサポートすることで運行エリア内の商業活性化や地価の維持、人口減少の抑止などのクロスセクター効果が生まれ、交通サービスの価値向上が見込まれるという。

一時停止後の走行再開の自動化におけるプライオリティゾーン設定概要図

一時停止後の走行再開の自動化におけるプライオリティゾーン設定概要図 出典=株式会社マクニカ

 (2)では、自動運転の高度化と遠隔監視体制の構築に取り組んできた。HICityでは、運行開始当初には車内オペレーターが実施していた一時停止後の走行再開や、ドアの開閉などの一部操作を自動化。特に一時停止後の走行再開については、歩行者や他車両による進入がないことを確認する必要があるエリアを「プライオリティゾーン」として設定。車両に搭載したセンサーで同ゾーンの安全を確認した上で、自動で走行を再開する機能を実装した。

 また、BOLDLYの自動運転車両運行管理プラットフォーム「Dispatcher(ディスパッチャー)」(※)に、時刻表に合わせた発車操作や緊急時の停止・発車操作の機能を実装することで、遠隔地からの操作も可能となった。

※ Dispatcher は、BOLDLY 株式会社の商標

 今回の実証実験では、これまでに培ってきたこれらの技術的見地を実証していくという。今後増加するであろう自動運転車両の、さらなる安全と効率の向上に期待したい。

「羽田イノベーションシティ~羽田空港第3ターミナル 自動運転バス乗車予約」WebサイトURL:https://reserva.be/boldly/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=1beJwzMjCzMDQAAAQ0ATI

ライターお勧めの関連記事はこちら