クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

ライフスタイル最終更新日:2018.03.19 公開日:2018.03.19

その11 / スマートエネルギーWeek ずっといつまでもここで暮らせます。太陽光や風力で自給するカプセル型エコハウス

00_eco_09.jpg

(c) YBM JAPAN inc

 展示会・見本市の中でひっそりと咲く、専門性という不思議さが心をくすぐるモノを紹介する本企画です。

いざ!スマートエネルギーWeekへ

 今回は課長から直々に「面白そうだから行って来い」とリクエスト(命令?)され、東京ビッグサイトにて2月28日~3月2日に開催された『第14回 スマートエネルギーWeek』にやってまいりました。

 地球温暖化対策の国際ルールとして策定された「パリ協定」により、世界は「脱炭素化」に向けて再生可能エネルギーの普及を加速している状況にあります。この見本市は、太陽光、風力、蓄電池など、再生が可能な自然界に存在するエネルギーに関する業界関係者のための商談展です。
 課長が奨めるように、将来のエネルギーについて知見を深めるためのいい場であるわけです。風力発電の巨大なプロペラを出展しているブースがあったりして、おおぉ、と度肝を抜かれます。

風力と太陽光を使った自給できるエコカプセル

00_eco_01.jpg

(c) YBM JAPAN inc

 そんな中、筆者の目に止まったのが石川県から出展していたYBM Japan社が日本の代理店となっている「エコカプセル(ECOCAPSULE)」であります。冒頭の海岸の崖っぷちに設置されたエコカプセルの写真もすごいけど、上の浜辺に並んだ様子もカッコいいですね。

 エコカプセルは、太陽光や風力を利用してエネルギーを自給するカプセル型のエコハウスです。水も収集され、な~んと、この中でいつまででも生活できてしまいます。一週間休みがあったら一歩も外に出なくとも平気という、超インドア派である筆者のツボにストレート直球が来てしまいました。いやはやなんとも。ということで、今回はこちらエコカプセルについてご紹介しましょう。

00_eco_02.jpg

(c) JAF Media Works

 まずは大きさです。展示場に出展されているものは大き目のトレーラーハウスというサイズ感。やはり卵型の形が目を引きます。

サイズ:長さ4.67m × 幅2.20m x 高さ2.50m
重量:1350kg (貯水タンク満水時:1650kg)
住居面積:6.3㎡

 カプセル本体は、スチールと絶縁ガラス繊維製のシェルで作られています。側面についたドアから中に入ります。入口の左手がキッチン、正面のドアがトイレ&シャワーが付いたバスルーム、右側が住居空間です。

00_eco_03.jpg

(c) JAF Media Works

00_eco_04.jpg

左:小さいながら収納も充実しているキッチン。右:居住スペース。(c) JAF Media Works

 居住スペースには折りたたみ式ベッド、テーブルスペースの他に荷物キャビンなど収納スペースも考えられた空間を最大限生かす設計で、大人2人が生活することを想定して作られています。外観のデザインを裏切らないスタイリッシュさで、住み心地良さそう。外の世界を遮断するシェルターのような印象ですね。

→ 次ページ:
トイレ、シャワー、電気、水は?

 こちらがバスルームです。

00_eco_05.jpg

(c) JAF Media Works

00_eco_06.jpg

(c) JAF Media Works

 白で統一されたオシャレな空間です。トイレはバイオトイレと汚水タンクが併用されています。便座の前の部分がシャワースペースで、水道の蛇口を伸ばすとシャワーホースなります。機能的なデザインですね。

エネルギーと給水システムは?

00_eco_07.jpg

(c) YBM JAPAN inc

 エネルギーの供給は、屋根の上のソーラーパネルと高さ約4.5mの伸縮式風力タービンから行い、太陽光発電では800W、風力発電では750Wの電気を生み出します。
 降った雨水が屋根や壁を伝わって床下の貯蔵タンクに蓄えられ、99.998%汚れを取り除く濾過フィルターにより飲料水として使用できるほか、貯水タンクは河川、湖など他の外部水源から取水できる構造になっています。

00_eco_08.jpg

制御システムを表示するタブレット。(c) YBM JAPAN inc

 発電された電力と水の量は、制御システムによって管理され、タブレットなどの端末で確認できるので安心ですね。
 他にも便利な機能として、カプセル内でのインターネットの使用、オプションとしてミニ冷蔵庫とミニ洗濯機の取り付け、床暖房、窓から直接換気できることなどが挙げられます。
 エコカプセルが大自然に置かれている様子はまるでSF映画のセットのようですが、それはこのエコハウスがデザイン性を考えて作られているからだと思います。

夢が広がるデザイン

 従来のエコハウスやトレーラーハウスは、無機質なものが多かったのですが、このエコカプセルはスロバキアでデザイン・制作されました。まるでタイムカプセルのようなシェープと内装デザインが近未来的で夢が広がります。

 スタッフの方に伺ったところ、ヨーロッパではセカンドハウスのように使われているそうです。自然を愛する人にはツリーハウスのように森の中でのバケーションに使ったり、トレーラーに設置して車で牽引すれば、キャンピングカーとしても楽しむことができます。絶景スポットで絶景をひとりじめする旅も可能にします。あるハリウッドの女優は映画の待ち時間用のトレーラーハウスとして購入したそうです。屋上や野外に設置して簡易ホテルとして利用するのもいいですね。

 値段は現在の小売価格で79,900ユーロ(約1000万円)。冬期の一部の期間を除いた、ほとんどの地域で使用できるというエコカプセル。あなたならどうやって使いますか?

2018年3月19日(JAFメディアワークス IT Media部 荒井 剛)

外部リンク

この記事をシェア

  

応募する

応募はこちら!(4月30日まで)
応募はこちら!(4月30日まで)