70年代ジープ・チェロキー復活なるか!? 次世代モデル7台にイッキ乗り!<後編>
ジープの次世代モデル、7台に一気乗り! 70年代のチェロキーをオマージュしたモデルから6.4リッターV8エンジンを搭載した大排気量モデルまで、アメリカ・ユタ州の大地を走った。今回はその後編をお届けする。
もっとも評価したいモデルはコレ!
「ジープ・グラディエーター・ルビコン・サイドバーン・コンセプト」
ラングラーのシャシーを使ったピックアップモデルがグラディエーター。それをいじっていくとどうなるか。ジープのアフターパーツを手がけるモーパー社のプロダクトデザイナーたちとの合作がこのサイドバーン。
荷室は、軽量かつ高剛性の炭素素材で作り直し、ルーフにはジープ乗りが好む補助灯、さらにグリルバーがベンチに早変わりするバンパーベンチも。
エンジンは3.6リッターV6。変速機とのマッチングもいいのか、いい感じにトルクが出るし、加速性も高得点。気持ちよいドライブという点では、私がもっとも評価したいモデルでした。
「ジープ・ラングラー・ルビコン4×eデパーチャー・コンセプト」
ラングラー・ルビコン4×eをベースに、サイドバーン同様、モーパーが関わって仕上げられた1台。パイプで構成したチューブドアやトレイルライト(補助灯)など、従来のジープ乗りが好んできた装備がしっかり採用されています。
さらに、前後のバンパーベンチに加え、タイヤの搭載位置を荷室の内側にするか外側にするか変えられるコンバーチブルチューブゲートなど、機能的な提案も目をひきます。
ジープのセリングポイントであるマニュアルの副変速機をもっているので、きつい勾配も楽々という感じでこなしてくれました。風に吹かれて爽快な気分を提供してくれるモデルです。
「ジープ・ラングラー・ルビコン4×eコンセプト」
このモデルのユニークな点は、”車体色”とジープのデザイナーが現場で説明してくれました。従来ジープは地味な車体色が好まれてきたといいますが、21年にマーケ担当者の反対を押し切ってピンクを出したところ、予想外の大ヒット。ボディカラーも大事な要素と改めて気づいた、とデザインを統括するマーク・アレン氏は説明してくれました。
7台のコンセプトモデルのなかでは、ベースになったラングラー・ルビコン4×eにもっとも近いデザインですが、細いピラーと大きなルーフ。ウィンドウもなく、開放感が魅力的です。
ボディ剛性確保のために、うまくロールバーが組み込んであって、岩がごろごろしているところを走っても、車体はミシリともいいませんでした。これ、売り出したらヒットしそうな1台です。
「グランドワゴニア・オーバーランド・コンセプト」
オートキャンプ好き、とくに車中泊を好むひと(オーバーランダー)向けて開発されたクルマ。特筆点は、全長5.7メートルの大型SUVであるグランドワゴニアで快適にオフロードも、というコンセプトです。
北米で売れているルーフトップテントを載せていて、なんと、ルーフに設けたハッチから出入りできるのも、実際はかなり便利そう。
3リッター直列6気筒ツインターボエンジンは、車体サイズをまったく意識させないぐらいパワーがたっぷり。コンセプトモデルなので、岩場も走れるよう35インチタイヤ装着です。