2022年06月07日 16:47 掲載

クルマ ルノーが日本のハイブリッド車に挑戦状!? 新型SUV「アルカナ」が搭載する「E-TECH」がオモシロイ!

ハイブリッド大国の日本に、ルノーの新型SUV「アルカナ」がやってきた。トヨタともホンダとも違うハイブリッドシステムを採用するルノー独自の技術「E-TECH」は、いったい何がスゴイのか。モータージャーナリストの小川フミオがレポートする。

文=小川フミオ 写真=ルノー・ジャポン

ルノーがいまハイブリッド車を投入する理由

ルノー・アルカナ|Renault Arkana

ルノー・アルカナ|Renault Arkana
今年5月に日本上陸を果たしたルノーの新型SUVがアルカナだ。ルノー独自のハイブリッドシステム「E-TECH」を搭載する。

 ハイブリッドは過去のもの? 電気自動車を各社が続々と発表している昨今、エコカーの代表選手の座を長いこと守ってきたハイブリッドカーは、もはや古いのだろうか。と、心のどこかで思っていたものの、じつはそうでもないと感じさせてくれたのが、ルノーの新型車「アルカナ」だ。

 ピュア電気自動車は、行動範囲によっては給電もままならないこともある。インフラの問題で、乗れないひとは欧州にも多い。そのため、フランスのルノーでは「ハイブリッドはいまも有効なパワープラント」(日本法人の広報担当者)として、先ごろ、ハイブリッドSUV「ルノー・アルカナ」を開発。2022年5月に日本でも発売開始した。

 ハイブリッドといっても、じつは形式は、各社によって異なる。日本でもっともシェアが高いのは、トヨタ自動車が「プリウス」をはじめ多くのモデルで展開している「THS(-Ⅱ)=トヨタハイブリッドシステム」という方式。通常走行時はエンジンを使用するが、発進時や低速時はモーターのみで走行できる上、急加速時などはエンジンとモーターの両方を動力として使用することが可能だ。分類上はシリーズ・パラレル方式といったりする。

 ホンダが「シビック」や「ヴェゼル」などに採用している「e:HEV」も、やはり、エンジンを駆動用バッテリーの給電(のみ)に使うシリーズ方式と、必要に応じてモーターとエンジンが協調して動力を供給するパラレル方式を、独自のやりかたで組み合わせたもの。

 シリーズ方式の代表選手は、日産自動車の「オーラ」や「キックス」。「e-Power」と呼ばれるシステムで、エンジンは搭載するものの発電するためだけに利用し、モーターで走る。

トヨタ・プリウス|Toyota Prius

トヨタ・プリウス|Toyota Prius

ホンダ・シビック e:HEV|Honda Civic e:HEV

ホンダ・シビック e:HEV|Honda Civic e:HEV

日産 オーラ|Nissan Aura

 もうひとつ、ドイツ車を筆頭に欧州車に増えているのが、マイルドハイブリッド(パラレル方式)だ。メーカーによって多少異なるが、発進時や変速時、加速時など、エンジンのトルクが落ち込むときにモーターが回って、トルクを補う。

 発進時など、アクセルペダルを多めに踏みがちな領域で、トルクのあるモーターが動力源になるため、燃費が良くなり、走行kmあたりの排ガス中の有害成分が抑えられる。欧州の規制をクリアするために、近年、特に大型車でよく使われるようになった。

 そこにあって、ルノー・アルカナのおもしろさは、日本のメーカーが得意としてきたシリーズ・パラレル式ハイブリッドの短所を克服し、長所を伸ばそうという考え方にある。

 欧州での大きな流れはピュアEVにあり、化石燃料車の走行を規制する市街区も出てきている。しかし、使うひとによっては、ピュアEVの充電インフラが整っていなかったりするのも事実。それを(当面?)ハイブリッドで乗り切ろうというのだ。

ハイブリッドカーには、「パラレル方式」「シリーズ・パラレル方式」「シリーズ方式」3つの方式がある。<ホンダ公式ウェブサイトより抜粋>

ハイブリッドカーには、「パラレル方式」「シリーズ・パラレル方式」「シリーズ方式」3つの方式がある。<ホンダ公式ウェブサイトより抜粋>

ライターお勧めの関連記事はこちら