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クルマ最終更新日:2020.08.01 公開日:2020.08.01

2020年上期・軽自動車人気ランキング!N-BOX人気は継続。

一般社団法人 全国軽自動車協会連合会(全軽自協)は、2020年1~6月における軽自動車の車名別新車販売台を発表した。新型コロナウイルスの影響により、軽自動車の総販売台数は前年比79.4%と大幅に減少。車名別にみると、1位はホンダ・N-BOXで6年連続の首位載冠となった。

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2020年上期・軽自動車の新車販売台数は4年ぶりのマイナス

2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|車名別|車種別の新車販売台数(軽自動車)

2020年上期 軽自動車の新車販売台数。 出典:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会の資料より作成 

 2020年1~6月における軽自動車の新車販売台数は、軽乗用車と軽貨物車の合計が80万8082台(前年比79.4%)と昨年より大幅に減少した。車種別に見ると軽乗用車が62万7558台(前年比79.5%)、軽貨物車が18万524台(前年比78.9%)とどちらも20%以上減少している。

 これは新型コロナウイルスの感染拡大による影響が大きい。昨年までは、ホンダ・N-BOXやダイハツ・タントなどの軽トールワゴンが乗用車全体でも売れ筋となっており、3年連続で軽自動車の新車販売台数はプラスとなっていた。特に軽貨物車のうちボンネットバンは3万1801台(前年比555.6%)と大幅に販売台数を伸ばしていた。しかし、本年上期は新型コロナウイルスによって強い逆風が吹いた。

2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|月別の新車販売台数(軽自動車)

2020年上期の月別新車販売台数(軽自動車)。 出典:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会の資料より作成 

 2020年上期の新車販売台数を月別にみると、1~3月までは前年比約90%で推移しており、消費増税の影響を受けながらも昨年の販売台数から大きく減少することはなかった。しかし、緊急事態宣言の発出された4月になると一気に前年比66.5%へと減少。さらに、飲食店などへの休業要請や県をまたぐ移動の自粛期間中であった5月の販売台数は、前年比47.3%とさらに大きく減少した。

 新型コロナによって世界規模で経済活動が停止したことの影響は、一般的にリーマン・ショックをも上回るといわれている。これは個人の消費行動にも大きな影響を与えており、一時は各自動車メーカーの製造ラインもストップしたほどだ。6月には前年比82.7%となり回復の兆しを見せているため、下半期での巻き返しが望まれる。

2020年上期・メーカー別新車販売台数ランキング(軽自動車)

2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|メーカー別の新車販売台数(軽自動車)

2020年上期のブランド別新車販売台数(軽自動車)。 出典:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会の資料より作成

 次にメーカー別の新車販売台数を見てみよう。1位はダイハツで24万1238台(前年比74.4%)。2位はスズキで24万992台(前年比78.1%)。3位はホンダで16万2481台(前年比81.3%)とトップ3の顔ぶれは変わらないが、それぞれ約20%以上販売台数を落した。 

 残る各社もいずれも減少しているが、日産(前年比97.7%)が最も減少幅が少なかった。日産は、デイズが前年比69.2%と大きく販売台数を落したが、この3月にフルモデルチェンジしたルークスによって販売台数を上積みし、新型コロナウイルスの影響の中でも善戦と言える結果を残した。

車名別新車販売台数ランキング(軽自動車)

 次に2020年上期における車名別の新車販売台数(軽自動車)をランキング形式で見てみよう。

2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|1位|ホンダ・N-BOX

ホンダ・N-BOX 出典:ホンダ

1位:ホンダ・N-BOX 10万1454台(前年比77.3%)

 1位は、ホンダ・N-BOXで販売台数は10万1454台だった。

 N-BOXは、2011年の発売以来連続してTOP3にランクインするトールワゴンタイプ。上期で1位となるのは実に6年連続である。2位以下に約3万台以上の差をつけて首位をキープする結果となった。

 普通車トップのトヨタ・ライズが5万8492台なので、乗用車全体で見ても独走状態である。しかし、新型コロナウイルスの影響には抗えず前年比でみると20%以上販売台数を落とした。


2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|2位|スズキ・スペーシア

スズキ・スペーシアギア 出典:スズキ

2位:スズキ・スペーシア 6万5323台(前年比72.8%)

 2位となったスズキ・スペーシアは2018年12月にSUV風のエクステリアをまとったスペーシアギアを発売。俳優・ムロツヨシ氏を起用したCMを展開するなど、遊び心を感じさせるイメージ戦略が功を奏しており、昨年に引き続き2位をキープした。とはいえ、こちらも前年比でみると約27%も販売台数を落とした。


2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|3位|ダイハツ・タント

ダイハツ・タント 出典:タント

3位:ダイハツ・タント 6万2253台(前年比76.1%)

 3位のダイハツ・タントも昨年順位をキープした。

 タントは2017年に一度トップ3から転落したが、2019年7月のフルモデルチェンジにより返り咲きを果たしている。プラットフォームを40kg軽量化し、エンジンにマルチスパーク(複数回点火)を採用した低燃費化や安全運転支援装備の充実がトップ3入りの一因だろう。こちらも新型コロナウイルスの影響を受けて前年比でみると約24%販売台数を落とした。


2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|5位|日産・デイズ

日産・デイズ 出典:日産

4位:日産・デイズ 5万5239台(前年比69.2%)

 日産・デイズは販売台数5万5239台(前年比69.2%)で4位となった。

 デイズは2019年3月にフルモデルチェンジして発売。昨年上期では一昨年比111.3%と販売台数を上積みしていた。しかし、他車と同じく新型コロナウイルスの影響を受けて大きく販売台数を落としている。


2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|5位|ダイハツ・ムーヴ

ダイハツ・ムーヴ 出典:ダイハツ

5位:ダイハツ・ムーヴ 4万8283台(前年比70.1%)

 5位はダイハツ・ムーヴで販売台数4万8283台(前年比70.1%)となった。

 ムーヴは2017年にマイナーチェンジして販売台数を伸ばしたが、それ以降に大きな刷新はなく、2018年から3年連続で販売台数を落としている。

 6位以下でみると、2020年上期で販売台数を伸ばしたのは7位のスズキ・ハスラー(前年比125.9%)と8位のホンダ・N-WGN(150.2%)の2車種である。ハスラーはこの1月にフルモデルチェンジしたばかりで、多彩なカラーバリエーションや安全運転支援装備の充実、近年のSUV人気もあって好調だ。N-WGNは昨年7月にフルモデルチェンジしたものの、9月にはパーキングブレーキの不具合によって生産を一時停止。今年1月に生産を再開したことで販売台数が増加している。

軽自動車のトールワゴン人気は継続!

2020年上期|軽自動車|新車販売台数|ランキング|車名別の新車販売台数(軽自動車)TOP10

2020年 車名別新車販売台数ランキング トップ10(軽自動車)。赤枠で示した車は全高1700mm以上。青枠で示した車は全高1680mm以下のトールワゴン。 出典:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会の資料より作成

 ランキングを見てみると、上位の顔ぶれには変化がなく、トールワゴン人気が継続していることがわかる。トップ3は、いずれも全高1700mmを超えるトールワゴンで後席にスライドドアを配したタイプ。それ以外のトールワゴンタイプは全高1680mm以下で後席がヒンジドアとなっている。同じトールタイプでも車内空間が一回り大きく、スライドドアの利便性を持った車種が人気だったことがハッキリと分かる結果であった。

 新型コロナウイルスの影響により、移動のニーズが変化しており、感染症対策のためにマイカー購入を視野に入れるユーザーが増加したといわれている。そういった変化が追い風となって下半期の新車販売台数増加に期待したい。

 ※2020年上期の車名別新車販売台数ランキングTOP15までのデータは、「この記事の写真を見る」ボタンよりご覧いただけます。

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