2023年01月19日 19:40 掲載

ライフスタイル 車や自転車の義務・努力義務は何が違う?自転車のヘルメット努力義務化を前に考えた


文=くるくら編集部

バイクはヘルメット着用が義務。その他は?

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 一部区間などを除き、基本的には車と同じ道路を走行するバイクは、身体が剥き出しの状態になっているため、事故が起きた際のリスクは車よりも高い。そのため、事故の際に致死リスクが高い頭部を守るヘルメットには着用義務が課せられているが、その他の着用についてはどのような決まりがあるのだろうか?

 以下の項目で着用の義務、努力義務に該当するものを選択してみて欲しい。

①グローブ
②ブーツ
③長袖
④長ズボン
⑤プロテクター(緩衝材)






 意地悪な質問だったが、正解はこれらすべてに着用の義務も努力義務も定められていない。ヘルメットでさえ最初は限定的に着用の努力義務から始まり、原付を含めたすべてのバイクで着用が義務付けられたのは1986年からだ。それでも①~⑤の着用は良識あるライダーにとっては当然の装備だろう。ちなみにこれらの装備は教習所で自動二輪免許を取得する際に、ほぼ必須の項目なので、今後、着用が義務付けられる可能性も十分にある。

教習所ではプロテクターは後付けタイプが多い。市販のバイク用ウェアであれば、プロテクターを内蔵したモデルも多数存在している。(c)dreamnikon - stock.adobe.com

 余談だが、2023年9月以降の新型バイクには、ポジションランプ(車幅灯)とサイドリフレクター(側方反射器)の装着が義務付けられる予定となっている。車両本体への装着義務化は少しずつ前進している印象だ。

自転車はこれまでが自由過ぎた?

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 20234月から自転車に乗る際は、全年齢でヘルメット着用が努力義務となる。SNSなど一部のネット上では、「出勤時にヘルメットの携帯は無理」、「格好悪い」、「その前に逆走や歩道走行の罰則が先」などといった懸念の声も上がっているが、その気持ちは分かる。しかし、携帯性やデザインについては、不満を解消するような商品はこれから登場することだろう。

 2022年4月の道路交通法改正(まだ施行されていない)で、条件を満たせば電動キックボードに無免許で乗れるようになるが、こちらのヘルメットも努力義務だ。従来の電動キックボードは、一部を除き、ヘルメットの着用義務があったので、そこからは後退となる。ヘルメットなしで乗れる電動キックボードは時速20km以下という制限があるものの、転倒時の危険性を考えると義務化が必要ではないかとの声も多い。

 次に、ヘルメット着用の必要性について確認しよう。自転車での交通事故は、スポーツ系の自転車の過度なスピードを連想する人もいると思うが、それだけではない。2021年の「自宅からの距離別死者数」を確認してみると、歩行中と自転車乗用中では500m以内が49%、500m~1km以下が15%、1km~2km以下が12%、2km超過が24%という結果となっている。歩行者との合計値とはいえ、1km以下で64%に達しているということは、通い慣れた道や、近所だから大丈夫という認識が危険であるということを示している。

 また、自転車乗用中死者の損傷部位の統計データを確認すると、頭部損傷が56%と圧倒的に高く、ヘルメットの着用時と非着用時の致死率は3倍もの差が生じている。

資料=国土交通省

資料=警察庁

義務も努力義務も守るもの

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 自転車での事故死者数は、ヘルメット着用努力義務の対象となっている13歳から上の、13~18歳が最も多くの割合を占めている。この事実を知れば、親は我が子にヘルメット着用を強く勧めるだろう。同じように自身のことも大切にして、ヘルメットを着用してほしい。

 新しい決まり事は、不満も出るものだ。しかし、義務も努力義務も、目的が自身や大切な人を事故の危険から守るためである以上、優先して守るほうがよいのは間違いない。

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