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クルマ最終更新日:2020.06.30 公開日:2020.06.30

2020年度、駐車マスが拡充される全国SA・PA一覧【大型車編】

現在、高速道路のSA・PAでは、大型車の長時間駐車や、普通車が大型車マスを利用してしまうことなどによる混雑が課題となっている。その対策のひとつとして、大型車マスの拡充が進められており、2020年度は全国のSA・PAにおいて1200近くが増やされる計画だ。NEXCO3社の路線別に、拡充されるSA・PAの一覧を掲載する。

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大型車用の駐車マスのイメージ。

 高速道路のSA・PAの混雑化が進んでおり、3つの課題が挙げられている。ひとつ目は深夜帯において、1台の大型車が長時間駐車を行うケースが多いことを主要因とした「深夜帯における大型車の混雑」だ。中には、1台が12時間以上駐車しているケースも決して珍しいことではないという。

 ふたつ目も大型車に関するもので、利用が集中するSA・PAに偏りがあり、なおかつ時間帯も重なることによる「駐車利用の集中による混雑」だ。SA・PAの相互利用および駐車マスの有効利用が適切に図られておらず、利用状況に差が生じてしまっているという。利用が集中しやすいのは大都市周辺と、逆に大都市から一定距離離れたSA・PAだ。

 そして最後の3つ目が「不適切な駐車マスの利用」だ。これも大型車に関わる課題で、大型車マスを普通車が利用したり、まだ普通車専用マスが空いているにも関わらず普通車が兼用マスを利用したりするケースが見受けられるという。それだけ駐車できる大型車の台数が減ってしまうわけで、それが混雑化につながってしまうのである。

 NEXCO3社では、大型車の長時間駐車や大型車マスを普通車が利用するなどの不適切利用に対しては、ポスターやWebサイトなどによる啓発活動を実施中だ。またSA・PAの利用の偏りに対しては、高速道路の電光掲示板やWebサイトやスマホアプリ「iHighway」などを利用した情報発信で、平準化が進むよう対策されている。

 それに加え、2019年度から力が入れられているのが、駐車マスの拡充だ。2020年度も引き続き普通車マス、大型車マスともに拡充が行われる。ここでは、3社の路線別に大型車マスが拡充されるSA・PAを掲載する。

全国35か所で合計1200マス近くの拡充を実施

 2020年度は、NEXCO東日本が14か所、NEXCO中日本が21か所、NEXCO西日本が16か所、合計35か所のSA・PAで大型車マスの拡充が行われる。1か所だけ、NEXCO東日本管内のE51東関道の酒々井PA(上)だけは大型車マスが縮小される。7マス減らされて67マスとなる。

 掲載した路線は以下の通り。

【NEXCO東日本】
E4東北道、E14京葉道路、E17関越道、E18上信越道、E51東関道
【NEXCO中日本】
E1東名高速、E1A新東名高速、E8北陸道、E19・E20中央道
【NEXCO西日本】
E1名神高速、E2山陽道、E2A中国道、E3九州道、E25西名阪道、E34長崎道

 以下のリストの見方は、たとえば「52マス(34マス増)」とある場合は、34マス拡充されて52マスになることを表している。なお、大型車のマス数は、普通車と大型車の両方が利用できる兼用マスも含まれている。

【NEXCO東日本:14か所】
◆E4東北道
 ●金成PA(上):52マス(34マス増)
 ●国見SA(上):52マス(4マス増)
 ●国見SA(下):70マス(27マス増)
 ●安達太良SA(上):43マス(11マス増)
 ●安達太良SA(下):63マス(9マス増)
◆E14京葉道路
 ●幕張PA(上):55マス(2マス増)
 ●幕張PA(下):83マス(20マス増)
◆E17関越道
 ●三芳PA(下):112マス(11マス増)
◆E18上信越道
 ●妙高SA(下):30マス(10マス増)
 ●新井PA(上):18マス(3マス増)
 ●新井PA(下):22マス(7マス増)
◆E51東関道
 ●酒々井PA(下):75マス(11マス増)
 ●湾岸幕張PA(上):52マス(9マス増)
 ●湾岸幕張PA(下):52マス(5マス増)

【NEXCO中日本:21か所】
◆E1東名高速
 ●中井PA(上):72マス(3マス増)
 ●中井PA(下):102マス(4マス増)
 ●鮎沢PA(上):227マス(56マス増)
 ●鮎沢PA(下):113マス(47マス増)
 ●足柄SA(上):351マス(82マス増)
◆E1A新東名高速
 ●浜松SA(上):153マス(59マス増)
◆E8北陸道
 ●南条SA(上):70マス(43マス増)
 ●尼御前SA(上):50マス(25マス増)
 ●尼御前SA(下):70マス(45マス増)
 ●小矢部川SA(上):38マス(17マス増)
◆E19中央道
 ●小黒川PA(上):64マス(22マス増)
 ●小黒川PA(下):71マス(22マス増)
 ●駒ヶ岳SA(上):119マス(62マス増)
 ●駒ヶ岳SA(下):109マス(52マス増)
 ●恵那峡SA(上):88マス(26マス増)
 ●恵那峡SA(下):110マス(53マス増)
 ●虎渓山PA(上):27マス(17マス増)
 ●内津峠PA(上):51マス(2マス増)
 ●内津峠PA(下):67マス(1マス増)
◆E20中央道
 ●談合坂SA(上):160マス(25マス増)
 ●諏訪湖SA(下):56マス(12マス増)

【NEXCO西日本:16か所】
◆E1名神高速
 ●黒丸PA(下):96マス(27マス増)
 ●菩提寺PA(上):62マス(18マス増)
◆E2山陽道
 ●三木SA(下):141マス(38マス増)
 ●篠坂PA(上):30マス(9マス増)
 ●福山SA(上):84マス(14マス増)
 ●福山SA(下):100マス(20マス増)
 ●八幡PA(下):63マス(18マス増)
 ●高坂PA(下):63マス(18マス増)
 ●小谷SA(下):102マス(44マス増)
◆E2A中国道
 ●赤松PA(上):75マス(22マス増)
 ●安佐SA(下):43マス(26マス増)
◆E3九州道
 ●緑川PA(下):19マス(9マス増)
 ●玉名PA(下):42マス(16マス増)
 ●宮原SA(上):47マス(25マス増)
◆E25西名阪道
 ●香芝SA(上):97マス(40マス増)
◆E34長崎道
 ●金立SA(上):32マス(14マス増)


 このように、2020年度も全国のSA・PAで大型車の駐車マスが拡充される。しかし、それでも所在地と時間帯によっては利用が集中してしまい、混雑を避けられないところもあると予想されている。大都市圏周辺や、逆に大都市から一定距離離れたSA・PAは、多くのドライバーにとって「一息つきたい」ポイントのため、利用が集中してしまうことが考えられる。他のドライバーが通過しがちなSA・PAを利用することも、混雑を避けるコツだ。

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