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クルマ最終更新日:2019.02.06 公開日:2019.02.06

アクアライン探検ツアーが週4回の定期開催へ!

今まで夏休みにしか実施されなかった人気イベント「アクアライン探検ツアー」が、今年から年間を通して開催されることに。狭き門の超人気ツアーの門戸が一気に広がった。

海ほたるPAの地下を探検する大人気の「裏側探検ツアー」

 アクアライン探検ツアーが週4回開催へ! 毎年8月に開催の「サマーフェスティバルin海ほたる」だけで実施されてきた「アクアライン探検隊」。このイベントが、今年1月半ばより定期的に楽しめるようになった。プレイベントにて同行取材して来たので、ツアーの様子をレポートしてみたい。

倍率20倍以上の超人気イベントが定期開催に!

 これまで年に1回の割合で過去12回実施され、多い時には23倍近い倍率で参加希望者が殺到した「アクアライン探検隊」。普段は入ることのできないアクアラインの裏側に潜入できるため、子どもだけでなく、大人でも興味津々の社会見学企画となっている。

 この超人気イベントが「海底トンネルに潜入!東京湾アクアライン裏側探検」(NEXCO東日本主催 以下「裏側探検ツアー」)と名を変えて、2019年1月16日から定期開催されることになった。従来はバスツアーが組まれていたが、今年からは現地集合になった分、参加費もリーズナブルになっている。

 また、曜日によって個人向けと団体向けに開催が分かれており、個人向けの開催は毎週火・水。参加費は大人(中学生以上)1,000円、子ども(小3~小6)500円。木・金は20~50名の団体での参加のみとなる。ただし団体の見学日である木・金曜日でも、団体予約がない場合に、個人の予約申込みが可能になる場合もある。詳細はホームページでチェックしてほしい。

ツアースタート!まずは海ほたるPAから。

 東京湾アクアライン上にある休憩施設「海ほたる」に現地集合して、施設内でアクアラインや海ほたるについて学んだら、いよいよ屋外へ移動して「裏側探検ツアー」がスタート。

アクアライントンネルを掘る際に使った巨大なカッターフェイス。ここは誰でも普通に見学できる。

 最初に海底トンネルを掘る際に使用した実物大のカッターフェイスを見学。これは海ほたるPAで誰でも目にできるところに設置されているので、印象に残っているという人も多いことだろう。とはいえ解説付きなので眺めるだけでも、新鮮な目線で見ることができた。

 東京湾を橋と海底トンネルで横断する東京湾アクアラインは、一般にはあまり知られていない独自の工夫や安全確保の仕掛けが多い。「海にどうやって橋やトンネルを作ったの?」「海底トンネルって壁の厚さはどのくらい?」「万が一、海底トンネルで交通事故や火災が起きたら、どこに逃げればいいの?」と、アクアラインに関する疑問は尽きない。「裏側探検ツアー」では、そんなアクアラインのバックヤードを自分の足で探検し、知られざるの実像に迫ることができる。裏側に足を運ぶ前に早くもテンションが高まってきた。

 この後はいよいよ通常では見ることができないゾーンへ。まずはアクアライン専用の消防車の車庫へ移動した。

21年間消火活動での出動ゼロの消防車

アクアラインの地下避難通路用に特別に設計されたコンパクトな消防車

 こちらの消防車は大型車が走行できない高さ2.75m×幅3.65mの専用ルートを安全に走れるようコンパクトサイズで設計されている。ちなみに、アクアライン開通以来、消火活動に出動したことは一度もないそうだが、有事の際には即応できるよう21年間毎日欠かすことなく、入念に点検され整備が行われている。

 消防車の見学と説明を受けたあとは「うみめがね」(技術資料館)の前を通って、アクアライン海底トンネルの脇にある「3本目」のトンネルから緊急避難通路に潜入したのだが、こちらのトンネルの奥行きはわずか300mしかない。

 普段は臨時駐車場の一部として使われることもあり、白いフェンス(写真下)の向こうは立ち入り禁止。だが、裏側探検の際にはここが開放されて中に入れるようになる。

ここが3本目のトンネルの入り口。白いフェンスの向こうに避難通路の入り口がある。

こちらが海ほたるの地下から始まる緊急避難通路。避難用通路というだけあって高さも幅もかなり狭い。

緊急避難通路のすべり台や、救出用スロープなどを見学

 フェンスを越えてトンネルに入ったが、照明がないためすぐ真っ暗になった。異界への入り口のような雰囲気でワクワク感に満ちており、探検ムードが高まる。

 また、地下通路の各所ではツアー解説用のパネルが設置されており、それぞれの場所に適した解説を聞くことができる。これによって長い通路を延々と歩き続けることにはならず、飽きることなく奥まで進んでいけるのもありがたい。

地下通路でも「アクアラインの工事費用は1mあたり1億円」など、専門スタッフからアクアラインについてのトリビアチックな説明が行われる。

 いくつもの小さな扉をくぐって奥に進むと、避難通路にたどり着いた。この避難通路はアクアライントンネルとつながっていて、トンネルで火災などが発生し避難する際に集まる場所だ。トンネル内300mごとに設置された「非常口」から人だけが脱出して避難用の「すべり台」を使ってここに降りてくるのだ。

こちらが避難用のすべり台。スピードが出過ぎて着地の時に衝撃を受けないよう、カーブが付けられている。

 トンネルからすべり台を使って避難する先は海ほたるの施設内。ここには避難用のすべり台だけでなく、もう一つ別のスロープがある。このスロープは救急隊員用で、避難通路からトンネルに救出に向かうためのもの。 救急隊員がトンネルへ向かって登って行く時や、担架などで救助する際に使うもので、こちらは滑ってしまうと作業ができなくなるため、表面に滑り止め加工がされているという。

子どもと行くなら春休みがオススメ

 ふだん何気なく走っているアクアライン海底トンネルの下にこんな世界が広がっていたとは! 探検気分と非日常感が存分に味わえるこのツアー。ぜひとも足を運んでいただきたいのだが、ここでいくつか注意事項をまとめておきたい。

 まず、開催されるのは平日のみ。家族で参加するなら春休みがオススメだが、参加できるのは⼩学3年⽣以上となっており、⼩学⽣は成年者の同伴が必要となる。また、春休みの予約が殺到するのは必至。希望日程が決まったら、少しでも早めにホームページから事前予約をしておこう。

 なお、このツアーは、海底トンネル入口からトンネル内の緊急避難通路まで徒歩で潜入するものとなっている。そのため、ペット連れ、ハイヒール・サンダルでの参加はNG。2km以上しっかり歩けて、階段120段(建物で7階程度)以上昇れることも参加の条件となっている。詳細は「東京湾アクアライン裏側探検」ホームページにて。


NEXCO東日本主催「海底トンネルに潜入!東京湾アクアライン裏側探検」

ホームページ予約:https://www.umihotaru.com/ait_tanken/
問い合わせ:0438-97-5269(平日10:00~17:00)

2019年1月30日(雨輝・加藤久美子)

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