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公開日:2026.02.16

外環道「関越~東名」は本体工事だけじゃない! 地上でも進む「アクセス道路」計画の全貌。環八西側に“新たな南北軸”も整備中【いま気になる道路計画】

外環道「大泉JCT」の工事状況。2025年11月撮影。

東京外かく環状道路の「関越道~中央道~東名高速」区間において延伸工事が進められている。それに合わせて、地上でもICへのアクセス道路をはじめ、関連する道路事業が進行中だ。計画詳細やメリットを見ていこう。

外環道「大泉JCT」の工事状況。2025年11月撮影。

文=鳥羽しめじ

資料=国土交通省、NEXCO東日本、東京都、三鷹市

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外環道の大泉JCT以南が工事中!関連する地上道路も

外環道は最終的に湾岸線まで直結する計画。

外環道は最終的に湾岸線まで直結する計画。

東京外かく環状道路(外環道)は、東京都心から半径約15kmのエリアを環状につなぐ延長約85kmの道路。現在、大泉JCTから南へ約16km延伸して、関越道~中央道~東名高速をつなぐ「大深度地下」のシールドトンネル工事が進行中だ。

調布市内で発生した陥没事故などで工期は大幅に伸びているが、現在も北側から2基のシールドマシンが本線を掘削中。本線から地上へ出るランプトンネルや、地上のIC施設周辺も工事の真っ最中となっている。

同区間において新設されるICは「目白通りIC(南向き)」「青梅街道IC(北向き)」「東八道路IC」(いずれも仮称)の3か所がある。

しかし、高速道路とICが完成したとしても、高速道路から流出する車両をさばける道路がなければ、生活道路がパンク状態になってしまう。そこで外環道の延伸部では、いわゆる「アクセス道路」も建設されている。その整備計画と現況を見ていこう。

「東八道路IC」周辺の「3本の道路整備計画」とは

東八道路IC(仮)周辺の都市計画道路の整備計画

東八道路IC(仮)周辺の都市計画道路の整備計画

周辺道路が貧弱な「東八道路IC」付近では、3路線の都市計画道路が事業中となっている。

東八道路ICは中央JCTに併設され、久我山駅の約1.4km西側、三鷹台団地付近の東八道路に接続される。外環道の北行き・南行きいずれも乗り降りできるフルICで計画されている。

核となるアクセス道路は「三鷹3・4・12号 本村井の頭公園駅前線」で、将来的に北は吉祥寺駅東側、西は深大寺方面へ伸びる路線だ。東八道路の南側約1kmが事業中で、西側へ延びる約860mと、北側の連雀通り延伸予定部につながる約800mが「優先整備路線」として次なる事業化対象となっている。

事業区間ではすでに用地取得が完了。準備工事が進んでおり、2026年に道路築造工事が始まるなど本格化する見込みだ。

「三鷹3・4・12号 本村井の頭公園駅前線」の先を南へ延伸し、国道20号の仙川駅前へつながるのが「三鷹3・4・11 北野仙川線」「調布3・4・17狛江仙川線」だ。用地取得率は2024年時点で4割程度。当該地域では、都営団地の建て替えも進んでおり、タイミングを図っている様子だ。ここが完成すれば「松原通り」へ直通して狛江市内の和泉多摩川駅方面へとつながる。

もう一本は、「中央JCT」北側から東進し、烏山通りにつながる「三鷹3・4・3 北野烏山線」「補助219号線」だ。2021年に事業化し、用地取得率は2024年時点で14%程度とまだ工事が本格化するには時間がかかりそうだ。

大泉~青梅街道をつなぐ「地上の外環道」計画も

外環道の地上部に計画されている都市計画道路「外環の2」

外環道の地上部に計画されている都市計画道路「外環の2」

外環道とセットで整備が進められている「外環の2」も忘れてはならない。

「外環の2」は、外環道のルートの地上部分に相当し、環八通りの西側における“新たな南北軸”となる都市計画道路だ。世田谷区北烏山五丁目を起点とし、三鷹市、武蔵野市、杉並区を経て、練馬区東大泉二丁目に至る延長約9kmで計画されている。

全体幅員22m、両側に自転車歩行者道つきの2車線道路で、あくまで「練馬区内の不便な南北移動を改善する」「密集区域の安全を保つ」といった目的となっており、「外環道の無料区間」というような、中長距離ネットワークの役割は想定されていない。

大泉JCTから富士街道(西武池袋線南側)までの約2kmと、上石神井駅周辺の約790mの2か所が事業化済み。2035年までの優先整備計画では、青梅街道までの区間を全線事業化させる方針となっている。これが完成すれば、目白通り~青梅街道の区間を走る東西軸同士を縦串で相互連絡できる、貴重な存在となる。

ここで「外環道は、地上の用地取得が不要だと言う理由で、大深度地下シールドトンネル方式が採用された。なのに、 結局地上に道路を作ってしまうなら一緒なのでは?」と疑問に思う人もいるだろう。

その答えは「外環道は国家的に重要度が高く、一刻も早く完成させる必要がある。一方で外環の2は地域の生活道路なので、一般的な整備スピードで十分」となる。

そもそも、外環道は当初、一般的な高速道路と同じ「高架道路」として計画され、都市計画決定も行われた。しかし2001年に現在の地下構造に方針変更された経緯がある。高架道路としての都市計画がなくなったため、これを地元のために再活用したのが「外環の2」なのだ。

外環道が地下方式に変更された直後、外環の2は4車線の幅員40mとして計画変更された。しかし、その後の計画変更で縮小され、2車線の幅員22mに落ち着いた。とはいえ、南北軸に乏しい23区西部地域にとっては、悲願の都市計画道路であることは間違いない。

果たして、外環道の本体工事と外環の2のどちらが先に完成を迎えるのだろうか。また2036年以降の優先整備計画において、外環の2の青梅街道以南はピックアップされるのだろうか。外環道に関連する道路事業の整備について、引き続き長い目で見守っていきたい。

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