第二神明の混雑を緩和する! 神戸西バイパス「永井谷JCT~石ヶ谷JCT」はいつ完成? 事業費増大だが工事は順調【いま気になる道路計画】
兵庫県神戸市と明石市を結ぶ国道2号「神戸西バイパス(第二神明道路北線)」の整備が進められている。そのうち未開通区間である「永井谷JCT~石ヶ谷JCT」について、整備の概要やメリット、現在の工事進捗について紹介しよう。
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神戸西バイパス(第二神明北線)とは
神戸西バイパスの路線図。
国道2号「神戸西バイパス(第二神明道路北線)」は、兵庫県神戸市の「垂水JCT・IC」から明石市の「石ヶ谷JCT」を結ぶ、延長12.5kmの道路だ。自動車専用部と一般部が並行する構造で計画されている。自動車専用部は4車線の設計速度80kmで、阪神高速道路と接続する有料道路。一般部は2車線で最高速度は50km/h。信号交差点もあるため、専用部と比べると制限はあるが、無料で走行できる。
専用部・一般部ともに、約半分となる「垂水JCT・IC~永井谷JCT」延長5.6kmが供用済みで、残りの「永井谷JCT~石ヶ谷JCT」延長6.9kmにおいて事業が進められている。
神戸西バイパスがもたらす2つの効果
神戸西バイパス周辺における道路ネットワークの交通状況。
神戸西バイパスは、「第二神明道路」の北側に並行するバイパス計画だ。主に「渋滞の緩和」と「物流効率化」という2つの効果が期待されている。特に慢性的な交通混雑の解消は、地域住民の日常生活や企業活動に直結する重要な課題だ。
当該地域の主要幹線道路である「国道2号」と「第二神明道路」は交通量が多く、朝夕を中心に慢性的な渋滞が発生している。神戸西バイパスの未開通区間と並行する第二神明道路(伊川谷IC~石ヶ谷IC)は特に混雑度が高く、年間で353回の渋滞(2021年時点)が発生し、中国自動車道と比較しても混雑度は高い。
既に開通済みの神戸西バイパス「垂水JCT・IC~永井谷JCT」では、渋滞緩和が報告されており、未開通区間の整備が進めば広域的な渋滞解消につながる可能性がある。
渋滞の解消は交通事故の削減にも寄与する。混雑時は追突事故が増えるほか、抜け道利用による生活道路への流入が増え、歩行者や自転車との接触事故が発生しやすくなる。神戸西バイパスが全線開通すれば、こうしたリスクが低減され、地域の安全性向上にもつながる。
さらに、物流効率化による経済活性化も重要なメリットだ。兵庫県の製造品出荷額の約9割は、阪神・播磨地区に集中しており、物流需要は非常に高い水準にある。神戸西バイパスは、姫路港、播磨港、神戸港、神戸空港といった主要物流拠点へのアクセス性が高いため、開通により輸送時間の短縮や定時性の向上が期待されている。これにより企業活動の効率化が進み、地域経済全体の底上げ効果も見込まれる。
神戸西バイパス、未開通区間の進捗と課題
神戸西バイパスの工事概要。
神戸西バイパスの未開通区間「永井谷JCT~石ヶ谷JCT」の工事はどこまで進んでいるのだろうか。
2025年12月に国土交通省が発表した資料によると、用地取得率は約99%、事業進捗率は約60%とされている。用地取得はほぼ完了しており、用地面での大きな課題はすでに解消された段階にある。現在は、本体工事を中心に、道路構造物や橋梁、付帯設備などの建設が進められており、工事はおおむね順調に進んでいるとみられる。
一方、当初の計画と比べて事業費が大幅に増加している点は大きな課題として残っている。
増加の背景には、資機材費や労務費の継続的な上昇に加え、詳細設計の進展に伴う橋梁構造の変更、地形・地盤条件など現地状況を踏まえた構造の見直しがあるとされている。コスト削減策としては、仮設防護柵の再利用や建設発生土の有効活用などが挙げられているが、増加分を大きく圧縮できるほどの効果は見込みにくいのが実情だ。今後は事業費の管理をより一層徹底しつつ、関係機関との調整を重ねながら早期完成に向けて工事が進められる見通しである。
このように、地域の利便性向上や経済発展に期待の高い「神戸西バイパス」。開通時期は現時点で発表されていないが、工事は順調に進んでいる状況だ。今後の事業費管理や進捗を含めた動向が注目される。
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