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公開日:2025.07.15

川越街道の「過酷な渋滞」がなくなる? 国道254号「和光富士見バイパス」の進捗とこれから【いま気になる道路計画】

和光富士見バイパス未開通区間の志木市側。

和光富士見バイパスは国道254号線の埼玉県南部における渋滞緩和を目的に整備が進められている道路。2025年3月には周辺住民を対象とした延伸区間の工事説明会も実施されており、徐々に全体像が明らかになってきた。本記事では、和光富士見バイパスの概要やメリット、工事の進捗を解説する。

和光富士見バイパス未開通区間の志木市側。

文=藤井宏治

画像=埼玉県

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川越街道の渋滞対策。和光富士見バイパスとは

和光富士見バイパスの位置図。

和光富士見バイパスの位置図。

「和光富士見バイパス」は国道254号のバイパスとして整備が進められている、和光市新倉と富士見市下南畑をつなぐ全長約6.85kmの一般国道だ。このうち東京外環自動車道 和光北ICから朝霞市上内間木までの約2.6kmは第一期整備区間として2020年に完成。残りの約4.3kmは第二期整備区間として工事が進められている。

なお、第二期整備区間の約4.3kmのうち、北側の富士見市国道463号から志木市役所付近までの約1.4km区間は暫定3車線で開通している。つまり、2025年7月現在の未開通区間は、志木市役所付近から朝霞市上内間木までの約2.9kmとなっている。

第二期整備区間は片側二車線道路の両側に10~13mの植樹帯や歩道エリアが設置され、車線とあわせて36~42mの非常に広い道路になる計画だ。これは現道の国道254号よりも幅広い。

和光富士見バイパスの概要。

和光富士見バイパスの概要。

開通でどう変わる?和光富士見バイパス整備の効果

和光富士見バイパスの建設中区間の断面図

和光富士見バイパスの建設中区間の断面図

和光富士見バイパスには、現道である国道254号の渋滞緩和、周辺の生活道路の安全性の向上、緊急時の人や物資の効率的な輸送、沿線の地域活性化が期待されている。

国道254号の東京都から埼玉県川越町を結ぶ区間、通称「川越街道」は幹線道路であり、1日平均で埼玉県平均の約2倍もの交通量がある。特に朝夕を中心とする激しい渋滞が引き起される時間帯の経済的な損失や、迂回により生活道路にクルマが流入することによる、地域の安全性低下などが問題視されている。

まず、和光富士見バイパスが開通すると、現道とバイパスで交通が分散されるため混雑が大幅に解消すると見込まれている。渋滞がなくなれば生活道路への流入も少なくなり、おのずと地域の安全性も向上する。和光富士見バイパスに建設される幅の広い歩道も、歩行者や自転車と車両が接触する危険を大幅に低減させる効果があるだろう。

つぎに、東京外環自動車道 和光北ICとほぼ直結することにも注目したい。和光富士見バイパスが完成すれば、外環道に流入するクルマは、国道254号~和光IC経由と、和光富士見バイパス~和光北IC経由の2通りに分散される。高速道路へのアクセスがいいということは、物流がスムーズになるということだ。大型物流施設の建築にも適した地域になるため、雇用や税収の増加をはじめとする地域の活性化も期待されている。

最後に、幅員36~42mという道路の広さも災害時に活躍するというメリットもある。その幅員の広さのおかげで、災害時に電柱や建物の倒壊で道路が閉塞される可能性が低いため、いざというときに物資や人の移動が寸断されにくい道路になると見込まれている。

工事の進捗は? 和光富士見バイパスの整備状況

県道さいたま東村山線への接続部のイメージ。

県道さいたま東村山線への接続部のイメージ。

先述した通り、和光富士見バイパスの全長約6.85kmのうち、未開通区間は志木市役所付近から朝霞市上内間木までの約2.9kmだ。

未開通区間の中でも住民が多いエリアである、県道さいたま東村山線から宮戸橋で2023年に、宮戸橋から市道2373号線で2025年に地域住民向けの工事説明会が実施された。どちらの説明会も区間は違えど内容は似ており、道路の必要性や効果、スケジュールなどの計画の内容、通行止め情報を住民に情報共有するものだった。発表された計画も両説明会で同じで、2024年度に整地や準備、2025年度から2027年度に地盤沈下影響対策や盛土などの実施、2027年度以降に道路本体の工事に着手するという内容だ。道路開通の予定時期は発表されていない。

気になる現時点での進捗だが、用地取得は97%が完了し、土地の確保はほぼ終わっているという状況。また、2025年7月時点で盛土が実施されているため、工事自体の進捗も予定通りとみて問題ないだろう。

道路建設には、予想外に弱い地盤に当たることや、豪雨で工事ができない状態が続くことなど、自然由来の要因で工期が延長することが少なくない。和光富士見バイパスの建設で今後このような問題が出るかは分からないが、地域住民の利便性向上と安全確保、さらには経済活動の下支えを担う重要なインフラとして、早期開通してくれることを期待したい。

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