ガソリン定額補助がスタート! 段階的に10円引き下げへ。店頭ではいつから価格が下がる?
近年のガソリン価格の高騰を受け、政府は2025年5月22日(木)から「燃料油価格定額引下げ措置」を開始する。まずは1リットルあたり7円40銭が元売事業者に補助され、段階的に10円の引き下げを目指す。この措置により、小売価格の緩やかな低下が期待され、物価高への対応や家計の負担軽減、物流コストの抑制につながると見込まれている。
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燃料油価格定額引下げ措置が5月22日からスタート!

燃料油価格定額引下げ措置の支給単価。
政府は、燃料油価格の激変に対応するため、2025年5月22日(木)から「燃料油価格定額引下げ措置」を開始する。これは、従来の「燃料油価格激変緩和対策事業」を見直し、元売事業者に対して定額の補助金を支給することで、ガソリン価格の段階的な引き下げを図るもの。
初週は、価格の上昇要因(2円40銭)に加え、補助分(5円)を加算した7円40銭が支給される。この補助金は元売事業者に支給され、市場価格に順次反映されていく見通しだ。
目標は10円の引き下げ。店頭価格への反映にはタイムラグも

燃料油価格定額引下げ措置の仕組み。
今回の制度では、最終的にガソリン・軽油については10円/L、灯油・重油については5円/L、航空機燃料については4円/Lの定額補助が行われる。
ただし、補助金の効果が小売価格に反映されるまでには、ある程度時間がかかるとされており、直ちに価格が下がるわけではない。このため政府は、給油の買い控えや一時的な混乱を避けるためにも、国民に冷静な対応を呼びかけている。
補助は週単位での価格変動幅を最大5円程度に抑えつつ段階的に適用される。価格動向が現状の水準で推移すれば、6月中~下旬には定額10円の補助に到達する見通しだ。
なお、経済産業省が5月21日に発表したガソリン価格は、全国平均で182円10銭/Lであり、依然として高値が続いている。
【燃料油価格定額引下げ措置の対象と仕組み】
対象燃料油:ガソリン、軽油、灯油、重油、航空機燃料
補助額:
ガソリン・軽油:10円/L
灯油・重油:5円/L
航空機燃料:4円/L
支給先:燃料油元売事業者
期間:暫定税率の制度見直しが実施されるまでの間
本補助は、いわゆる「ガソリンの暫定税率」の見直し方針が決定・施行されるまでの暫定的措置と位置づけられており、恒久的な価格支援策ではない。今後もガソリン価格に関する制度や市場価格の変化に注目していきたい。
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