ホンダの大本命「CB1000F コンセプト」に期待せずにはいられない! 日本のバイク業界はどうなる?【東京モーターサイクルショー2025】
バイクシーズンの到来を告げるイベント「モーターサイクルショー 」が、2025年3月下旬に東京ビッグサイトで開催された。今回は国産メーカーの中からホンダの”推し”モデルを紹介し、2025年のバイク業界のトレンドを読んでいく!
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国産バイクメーカーの傾向が気になる!
多くのライダーたちが楽しみにしている、日本最大級のオートバイの祭典「東京モーターサイクルショー2025(以下、東京MCS 2025)」が、3月28日~30日にかけて東京ビッグサイトで開催された。
今年のイベント来場者数は3日間を通して11万8812人と、昨年の11万3905人よりも増えて(前年比104.3%)上々の入りで、会場は初日から混雑した。客層の中心はいわゆるオートバイ世代と呼ばれる中高年だが、女性や若者たちの姿も多く見かけ、少しずつだがその雰囲気は変わってきている。若者に人気のイラストレーターや、2.5次元アイドルの起用などによる効果もありそうだ。
各バイクメーカーのブースではグッズ販売も充実していたが、やはり注目すべきは新型車両とコンセプトモデル。今回は、ホンダのブースで“推し”となっていたモデルを紹介しよう!

大阪・東京MCS 2025の特別企画として、会場では2.5次元アイドルグループ「すとぷり」のメンバー「さとみ」のスタンプラリーを実施。これまでバイクに興味がなかったであろう若者たちの姿を会場内でよく目にした。実際にバイクに跨ってみて「カッコイイ!」と口にする人も多く、このような企画はかなり“アリ”だと感じた。
新しい時代のCB「CB1000F コンセプト」
毎回、華やかな演出で賑わいを見せているホンダブース。今年の出展テーマは「ムーブザネクト〜ホンダとあなたで次のバイク時代へ〜」だ。
今回の目玉は何といっても大阪モーターサイクルショー 2025で初お披露目となった「CB1000F コンセプト」。CBシリーズは50年以上に渡る歴史の中で、常に多くのライダーに向けて開かれたブランドとして、乗り手を選ばず、ライダーに選ばれることを目指して進化してきた。そのCBブランドが持つ、ホンダスポーツバイクの“進化する基準”の新しい答えがCB1000F コンセプトだ。
「新しい時代のCB」をテーマに仕上げられたこのモデルは、乗りやすさ・使いやすさのバランスを取り、デザインはCBとしての存在感や風格を備えつつ、現代的なものへと昇華。シートから後方に向けたシルエットに軽やかさを採り入れることで、扱いやすさも感じさせるデザインとなっている。発売時期や価格は発表されなかったが、正式アナウンスが待ち遠しい一台だ。

水冷DOHC直列4気筒エンジンを搭載し、王道のCBスタイリングを持つ「CB1000F コンセプト」は、おじさんライダーキラーとなる可能性大。発売時期と販売価格が気になるところだ。
ホンダがいよいよ電動化を加速!
ホンダはこのほか、環境戦略の主軸として二輪モデル電動化の加速もアピール。コンセプトモデル「EVファン コンセプト」は、ミドルクラスの排気量モデルと同等の性能を持たせたホンダ初の電動スポーツモデルで、今回のMCSで初公開された。EVファン コンセプトはホンダが長年培ってきたハンドリング性能に加えて、電動ならではの静かに走り抜ける感覚と、ガソリンエンジン車とは全く異なる新しい走りの世界を追求している。
また、電動二輪車の新製品として、原付二種カテゴリーに属する電動パーソナルスクーター「CUV e:(シーユーブイ・イー)」を6月に発売する。CUV e:はホンダ独自開発のモーターに交換式バッテリー「ホンダ モバイルパワーパック」を2個搭載し、十分な動力性能と航続距離を確保。さらに車両とスマホを繋ぎ、通話やナビゲーション機能等を使用できるホンダ独自のコネクテッド機能「ホンダロードシンクデュオ」を採用することで、EVコミューターとしての使いやすさを意識したモデルとなっている。

これぞ、まさに近未来のEVバイクを体現した「EVファンコンセプト」。ホンダ初の電動スポーツモデルであり、ミドルクラスの排気量モデルと同等の性能を備えるといい、その実現が楽しみ。

先進の技術が搭載されたまさしく次世代のEVスクーター「CUV e:」。一充電の走行距離57kmは少し気にかかるが、シティユース(近隣)に限れば活躍可能。本体価格は20万200円で、バッテリーパック2個と専用チャージャーを加えると52万8000円になる。

フレーム&エンジンむき出しの造形がインパクトを放つ「電動過給機付V型3気筒エンジンコンセプト」は、将来のファンモデルへの適応を見据えたホンダの新たなチャレンジでもある。