サブスクでサーキット走ってみない? KINTOのモータースポーツ入門講座━━ハッサンの「ワカモノ旧車オーナー探訪記」番外編 #05
全国のカーマニアを訪ね西へ東へ。カメライター、ハッサン(高桑秀典)の連載企画「ワカモノ旧車オーナー探訪記」は今回も番外編。第5回目は、昨年末にシティサーキット東京ベイで開催された「KINTO モータースポーツ体験」の参加レポートをお届けしよう。
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モータースポーツもサブスクで!?
商品やコンテンツやサービスを所有するのではなく、月額料金で一定期間利用することをサブスクリプション(サブスク)というが、いまクルマの世界にも着々と浸透していて、自動車メーカーも参入している。
なかでも有名なのがトヨタのサブスクリプションサービスであるKINTO(新車、中古車のフルサービス・カーリース/月額料金に任意保険も込み)で、トヨタ、レクサス、SUBARUの新車を定額で楽しむことができる。
新しいクルマだけでなく、レアなトヨタの旧車をレンタルできる「Vintage Club by KINTO」なんていうサービスもあったりして、オジサンたちはもちろん、ワカモノたちの間でもにぎわっている。
その追い風をさらに強めるコンテンツとして、KINTOはモータースポーツ関連の新しいサブスクリプションサービスの展開も考えているようだ。
サーキット走行をできるクルマなんて買えないし、そもそも初心者にはハードルが高い……といった状況を打破できるパッケージとして提案する予定なのだという。
その第一歩的として、そんなKINTOの趣旨に賛同し、第一線で活躍するプロドライバーと一緒にモータースポーツを楽しむことができるスペシャルイベントが開催された。
では、いったいどんなイベントなのか。参加レポートをお伝えするために私もマイ・ヘルメット持参でお邪魔してきた。

シティサーキット東京ベイは、お台場に誕生した東京23区唯一のカートコース
国内Aライセンス、取ってみる?
KINTOは今回、イベント開催にあたって2つのプログラムを企画。「サーキット体験(2024年12月6日に袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催)」と、「EVカート体験(2024年12月13日にシティサーキット東京ベイで開催)」があり、筆者は後者のプログラムにお邪魔した。
袖ヶ浦フォレストレースウェイでのサーキット体験は、JAF公認の本格的なコースを少人数で貸切るという贅沢なもので、KINTOのイベントということもあって、GRヤリス、GRカローラ、GRスープラをレンタルできるオプションも用意。手ぶらでサーキット走行を楽しむことができるプログラムが展開された。
いっぽう、シティサーキット東京ベイでのEVカート体験は、ドライバーのレベルに合わせ、モータースポーツが初めての方でも楽しめる初級クラスと、中級クラスという2つのコースが用意されていた。中級クラスに参加し、講座を受講すれば、EVカートで国内Aライセンスを取得することが可能で、もちろん国内初の試み!
EVカート体験@シティサーキット東京ベイのイベント当日の進行は、初級クラス、中級クラスとも、受付、開会式、ドライバーズミーティングという流れで、ヘルメットなどの走行に必要な装備品はレンタルが可能。こちらも当然、手ぶらで楽しめるのだ(フェイスマスクは持参もしくは現地で購入できる)。

シティサーキット東京ベイで手軽に体験できるEVカート
嬉しいプロドライバーからのアドバイス
初級クラスは3グループ、中級クラスは4グループに分けられ、順次コースイン。初級クラスは、プロドライバーが基礎からライン取り/荷重移動といった実践的なことまでを丁寧にレクチャーしてくれる点がポイント。中級クラスはレベルに合わせてドライビングテクニックを教えてくれるし、たっぷり5回の走行枠が用意されている。
走行の合間にプロドライバーが理想的なライン取り、アクセルワーク、ブレーキングの方法などを全参加にコーチングしてくれるのだが、1コーナーのブレーキングが苦手である筆者の弱点を斎藤愛未先生(2024 KYOJO CUPシリーズチャンピオン)が一発で見抜き、ブレーキペダルをいきなりガツンと踏むのではなく、ふんわりジワジワ踏んで、リアの荷重が抜けないようにしてください! と開始早々にアドバイスしてくれた。
このような細かなレクチャーが可能となっているのは、講習走行のときにプロドライバーが一緒に走りながら各参加者の改善点をチェックしてくれていたからで、非常に的確なアドバイスだったのでビックリしてしまった。

インストラクタートークショーは、レーサー鹿島さんが司会を務め、プロドライバーの猪爪杏奈さん、斎藤愛未さん、翁長実希さん、コ・ドライバーとして活躍している元SKE48の梅本まどかさんが登壇
試しに、1コーナーのブレーキングを斎藤先生の教えどおりに走ってみたら、当初40秒前後だった走行タイムが35秒086まで縮まった! これは素直に感動したし、もっと速く走りたいと思ってしまった。こんな手軽にプロドライバーがレクチャーしてくれる&クルマをレンタルできるサーキットイベントがあるんだったら、みんな積極的に参加したくなるんじゃないだろうか。
自分のクルマでモータースポーツに参加するとなると、サーキットライセンスの取得や各種装備類の準備までを含む初期費用の高さがネックとなるが、KINTOのモータースポーツ関連サブスクリプションサービスが本格始動すれば、一気にハードルが下がるはずだ。
休日はサーキットでちょっとチャレンジ、してみない?

筆者が参加した中級クラス(Aライセンス受講者以外)は、講習走行、講習、同乗走行、フリー走行、インストラクタートークショー、インストラクターデモレース観戦、レース体験(夜間走行)、修了証書授与式、閉会式、アフターパーティ(BBQ)というタイスケだった