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最終更新日:2025.05.15 公開日:2025.05.15

最高に楽しい「ミニカー」集め! どのスケールから始めると沼にハマれる?【クルマとホビー】

トミーテックのミニカーシリーズ「トミカリミテッド ヴィンテージ」コレクション。ミニカーはすべて著者の私物。

ミニカー収集はどんなテーマで集めても楽しめる、クルマ好きにとって最高の趣味のひとつだ。豊富なジャンルやスケールの中から、どこに注目して集めたらいい? カメライターのハッサン(高桑秀典)が、イマドキのミニカー選びを紹介。

トミーテックのミニカーシリーズ「トミカリミテッド ヴィンテージ」コレクション。ミニカーはすべて著者の私物。

文と写真=高桑秀典

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ミニカーって、どんなもの?

ミニカーとは、自動車を題材とした模型のこと。自分で組み立てるプラモデルやRCカーは含まず、基本的には完成しているモデルカーを指す。

ミニカーは「トイカー」と呼ばれることもあり、子どもの玩具として親しまれてきたが、1990年代以降は大人向けのマニアックなアイテムも一般化し、今では幅広い世代が楽しめるホビーとして定着している。

ジャンルも多彩で、乗用車、スポーツカー、スーパーカー、レーシングカーはもちろん、バイクや働くクルマ、鉄道、果てはヘリコプターまで、あらゆる乗り物が製品化されている。

2025年にブランド55周年を迎えた「トミカ」だけでも常時150種をラインナップ。好きなジャンルだけ集めても、それなりのボリュームになるだろう。トミカは小スケールミニカーの定番として不動の人気を誇り、いまでは親子3世代で楽しめる一大ブランドへと成長。累計販売台数は10億台を突破し、「1.8秒に1台売れている」という驚異的な数字を記録している。

ちなみに筆者は20年以上前に、トミカを2万台以上保有している世界屈指のコレクターの自宅を訪れ、圧倒されたことがあった。

話が逸れたが、コレクションを続けていると自然とレアアイテムが欲しくなるもの。自慢のコレクションを充実させたいなら、“限定品”の存在も欠かせない。

たとえばトミカでは、毎月第3土曜日になると通常版と同時に色違いの“初回特別仕様”をリリースしている。店頭だけでなく、タカラトミー公式通販サイト「タカラトミーモール」でも購入可能だが、人気車種ともなれば凄まじい争奪戦になる。一度参戦してみるのも一興だ。

1976年からスタートした「トミカ外国車シリーズ」。青と白のパッケージが特徴的で「青箱」と呼ばれている。写真はそれぞれポルシェ911Sのカラー違いで、すべて著者の私物。

1976年からスタートした「トミカ外国車シリーズ」。青と白のパッケージが特徴的で「青箱」と呼ばれている。写真はそれぞれポルシェ911Sのカラー違いで、すべて著者の私物。

ミニカーブランドはどれだけある?

トミカは他にも、大人向けの「トミカプレミアム」に、映画やドラマ、コミックなどの劇中車をモデル化した「トミカプレミアム unlimited」などの派生ブランドを展開している。

もちろん、トミカ以外にも多くのミニカーブランドが存在する。

・日本を代表する高品質ブランド「京商(KYOSHO)」
・トミーテックの「トミカリミテッドヴィンテージ(NEO)」
・警察車両に特化した「レイズ」
・カスタムカーなど手がける「カーネル」
・アメリカの玩具メーカーであるマテルの「ホットウィール」
・1953年にイギリスで生まれた「マッチボックス」(現在はマテル傘下)
・フランスを代表する老舗ブランド「マジョレット」

これらはほんの一部で、現在では世界中で数百ものブランドが存在していると言われている。価格帯、素材、スケール、造形、ギミックなど、選択肢は実に多彩で、ミニカー選びの楽しさは尽きない。

トミカダンディ、シンセイ(新正)、サクラなど、現在は生産中止されているブランドのミニカー。すべて著者の私物。

トミカダンディ、シンセイ(新正)、サクラなど、現在は生産中止されているブランドのミニカー。すべて著者の私物。

いま集めるならどのスケール?

ミニカー収集で悩ましい問題のひとつに“スケール選び”がある。

いわゆる“トミカサイズ”と呼ばれる小スケールミニカーとは、1/64スケール前後で再現されたアイテムのこと。海外モノの場合は3インチ(=7.62センチ)と称され、この呼び名もミニカーファンの間で広く知られるようになってきた。

かつての定番と言えば、1/43スケールだった。ミニチャンプス、スパーク、ベストモデル、トロフュー、TSMモデル、アートモデル、イクソ、ハイ・ストーリー、リオ、アイドロン、ルックスマート、BBRなど、多くのブランドがこのスケールを採用していた。

しかし現在、1/43スケールは1台あたり1万円前後と高額になり、ミニカーコレクションの醍醐味である、好きな車種やカラーを複数台コレクションするには、ハードルが高くなってきている。

一方で、1/18スケールはオートアート、イグニッションモデル、CMCなどが展開。大型で精密なボディ形状、美しい塗装、細部まで再現されたパーツやギミックが魅力だが、価格も収納スペースも相応に求められるため、コアなファン向けと言えるだろう。

この他にも1/87スケールや1/12スケールなどがあるが、いずれも一部の熱心なミニカーファンに支えられている製品ラインだ。

「チョロQ」も広義ではミニカーの一種。テスト販売時は「豆ダッシュ」という名称だった。最近ではタイヤを手足のように動かしてポージングを楽しむ「Q's(キューズ)」というシリーズも展開されている。コレクションはすべて著者の私物。

「チョロQ」も広義ではミニカーの一種。テスト販売時は「豆ダッシュ」という名称だった。最近ではタイヤを手足のように動かしてポージングを楽しむ「Q's(キューズ)」というシリーズも展開されている。コレクションはすべて著者の私物。

このような背景から、これからミニカーを集めるなら1/64スケール&3インチモデルをオススメする。

近年の1/64スケール&3インチはクオリティが高く、高品質な塗装や造形はもちろん、ドアやボンネット、エンジンフードの開閉ギミックを備えるモデルも増えている。価格のバランスも良く、国内ではミニカーの定番といえば1/64スケールという状況となっている。

ちなみに筆者はかつて、1974年式の愛車をオールペイントする際、完成イメージを掴むために1/43スケールのミニカーを収集したが、今なら迷わず1/64スケールを活用するだろう。

書斎やガレージのコレクション・スペースに大好きなミニカーを並べ、夜な夜な眺めてニンマリすると、明日への活力になるものだ。

ミニカーが気になる人は、難しく考えずにまずは「好きな1台」を買ってみよう。そして、これから“ミニカー集め”を始めたい人は、長く楽しめる(コレクションを続けられる)シリーズから集めてみてはいかがだろうか。

気づけばミニカーの魅力にどっぷりハマっているハズだ。

トミカリミテッドヴィンテージの「アルファロメオ GT 1300ジュニア」を、水色に塗りなおした筆者の愛車の上でパシャリ。すべて著者の私物。

トミカリミテッドヴィンテージの「アルファロメオ GT 1300ジュニア」を、水色に塗りなおした筆者の愛車の上でパシャリ。すべて著者の私物。

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