伊達軍曹が選ぶ今年の1台は「スズキ スイフト スポーツ」━━【若者はこれに乗れ! KURU KURAカー・オブ・ザ・イヤー2024-25】
日本を代表する著名モータージャーナリスト20名が、20代・30代の若者にオススメしたい今年いちばんのクルマを選出。新車・中古車問わず、いま購入できる車両の中から、伊達軍曹が選んだベストカーを紹介しよう!
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2024年いちばんのクルマ
スズキ スイフト スポーツ|Suzuki Swift Sport
個人的な2024年のいちばんは「早くも登場したホンダ シビックRSの中古車!」だが、そちらはまだ総額440万円以上であるため、お若い方には少々お高いだろう。
総額100万円台ぐらいで買えるモノのなかから今年いちばんを選ぶとするなら「スズキ スイフト スポーツ」だ。世間では名車スイスポにいよいよ「ZC33Sファイナルエディション」が登場することで湧いているが、若人はそんなモノを2025年3月まで待ち、なおかつ総額250万円以上の予算を投じる必要などない。
もはや総額170万円前後で走行1万km台の物件が狙えるようになった「中古のスイスポ」で十分である。いや十分以上である。これを今すぐ買えば、向こう5年間は確実にシアワセでいられるだろう。
ドライブデートしたいクルマ
トヨタ ハリアー|Toyota Harrier
ジープ ラングラー アンリミテッド|Jeep Wrangler Unlimited
もちろん個人差はあるが、一般的にお若い女性は個別の車に興味がなく、「強いていえば大きくて視線が高くて快適なやつがいい」ぐらいの話になりがちだ。
その話を順当に真に受けつつ手頃な中古車を探すとすれば、先代トヨタ ハリアーが最適だろう。総額180万円前後の予算にて、かなり悪くない1台が見つかる。これの車内が臭くない中古車であればまず間違いなく、御婦人には普通にご満足いただける。そして貴殿ご自身にとっての世間体のようなものも良好である。
とはいえもっと個性を打ち出したい場合は、総額180万円前後の先代ラングラー アンリミテッドの「非日常感」で賭け出る手もあるが、乗り心地はさほど良くないため、賭けに負ける可能性はある。
家族でお出かけしたいクルマ
フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン|Volkswagen Golf Touran
20代から30代のお若い方であれば、ご子息やご令嬢がいらしたとしても、まだ幼いはず。その場合はやはり「隣の車へのドアパンチ」を予防する意味で、どうしてもスライドドア付きのモデルをおすすめせざるを得ない。
しかし動きがもっさりしているスライドドア車を運転するのは貴重な人生時間の損失であるため、できるだけ「運転もまあまあ楽しいやつ」を選びたい。
であるならば「フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン」だ。これであれば運転時のもっさり感はほぼ皆無で、運転を楽しみつつ、ご家族には利便性と快適性を提供できる。総額180万円前後で、まずまず悪くないコンディションの2016年式TSIコンフォートラインが見つかるだろう。
運転が楽しいクルマ
マツダ ロードスター(NA型)|Mazda Roadster
本当は空冷エンジンを搭載していた時代のポルシェ 911をおすすめしたいところだが、あいにく相場は高騰している。私は昔200万円ぐらいで買ったのだが、今では「1000万円以上!」の世界になってしまった。若人には難しい予算であるというか、私にも難しい。
であるならば、こちらも同じく昔私が乗っていた「初代マツダ ロードスター」でどうか? パワーはないが、ないからこそ、アクセルを踏みまくることができる。スピンに注意する必要はあるが、とにかく最高に楽しい車だ。
こちらも空冷ポルシェ911と同様に相場は高騰しているが、さすがに1000万円ではない。総額180万円前後にて、悪くない1台が探せる。そしてマツダから復刻パーツも発売されている。
いま20代だったら欲しいクルマ
日産 キューブ|Nissan Cube
もしも私が今、20代の青年であったなら「安い中古車」を買うだろう。そういった中古車を、おっさんとなった今購入してもいいのだが、おっさんが安い中古車に乗っていると「悲壮感」を醸し出してしまうため、実際はなかなか買えないものだ。
だが安くて軽快で、そしてちょっとボロかったりもする中古車も似合ってしまうのが若者の特権であり、安い中古車はさまざまな「経験」を、人に与えてくれる。
そういった意味で、私が20代であったなら「総額40万円ぐらいの2代目日産キューブ」を買い、いろいろカスタマイズしながら乗るだろう。若干怪しいが、怪しいからこそ、さまざまな物語に出くわす人生となっていくのだ。
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