僧帽筋(そうぼうきん)をゆるめて、肩こりを解消!
ドライブ中の肩こりで悩んでいる人も多いでしょう。今回は、筋肉の性質を知ったうえで効率よく肩こりをほぐすことができるエクササイズをご紹介します。
注目するのは、頭の付け根から背骨の真ん中あたりに広がる筋肉、僧帽筋。僧帽筋は脳から直接指令を送る神経につながっている筋肉なので、運転姿勢からだけでなく、運転中の緊張した心の状態からも影響を受けて、肩こりを誘発します。僧帽筋をゆるめることができれば、肩こりはもちろん、心のこりまでほぐすことも可能。
それではさっそく、僧帽筋にアプローチしていきましょう!
エクササイズ1
肩のこりを感じる部分に手を当てる
まず、肩のこりを感じる部分に反対側の手を当てます。”手当て”という言葉があるように、当てた手の温度を感じるだけでも、肩はゆるんできます。自分でも気づいていなかった、肩まわりの緊張や肩が上がっていたことに気がつくことも。緊張で上に上がっていた肩をやさしく下ろしてあげましょう。
エクササイズ2
首の付け根から肩にかけてもみほぐす
後頭部から、首の付け根、肩に向かっての部分を、親指以外の4本の指の力を使ってほぐしていきます。左手で後頭部から右の肩までほぐしたら、次は右手で後頭部から左の肩まで。
エクササイズ3
首の側面をしっかりと伸ばす
伸ばしたい側の肩を上に持ち上げ耳に近づけた状態で、反対方向に首を伸ばします。このとき、反対側の手を頭の上に。肩を一度上げてから倒すことにより、首の側面だけをしっかり伸ばすことができます。
エクササイズ4
肩から首をしっかり伸ばす
次に、肩を下ろして、反対方向に頭を倒します。肩から首にかけての僧帽筋を効率よく伸ばす方法です。エクササイズ3の後にこれを行うと、単独で行うよりも効率的に、首まわりを伸ばすことができます。
エクササイズ5
仕上げは、一度緊張させてから脱力する
筋肉には、思いきり縮めると、次にゆるむ、という性質があります。これを利用したテクニックを紹介します。やり方は簡単。両肩を思いきり上げた状態で約5秒間力を入れ続けます。その後、肩を後ろに回しながらゆっくりと下ろします。
肩が緊張していることがわかったとしても、意識してゆるめようとすると、逆に緊張してしまいます。このように先に緊張状態を作ってから力を抜くと、自然な脱力が可能になるのです。
肩回りがすっきりしたところで、さあ、ドライブを再開しましょう!
指導:大久保圭祐(おおくぼ けいすけ)
パーソナルトレーナー・ロルファー™。
中央大学卒業。同大学キックボクシング部に在籍し、主将として活躍。在学中、プロライセンスを取得し本場タイのムエタイジムに留学。卒業後は様々なフィットネスクラブの専属パーソナルトレーナーを経験し、フリーランスとして独立。ボディワークの”Rolfing®”に興味を持ち、渡米してRolf Institute®を卒業。筋膜メソッド+パーソナル技法で女性の身体を美しく整えるケイスケ式メソッドを綴った初の著書『筋膜ボディセラピー』(三栄書房)好評発売中。
大久保圭祐先生のWEBサイトhttp://www.keisuke-o.net/
撮影=小林悠佑 企画・編集=鈴木珠美(オフィスタマ)