燃費のいい車ランキング2023【軽自動車】1位はアルト・キャロル兄弟が連覇。
国土交通省は、毎年、前年度末までに販売されている自動車の燃費ランキングを公表している。同ランキングより、軽自動車の燃費がいい車トップ11を紹介しよう。
燃費のいい車ランキング2023【軽自動車】
国土交通省は毎年、前年12月31日時点で発売されている車種を対象とした燃費性能値をランキングにして公表している。これは、ユーザーの省エネルギーへの関心を高めること、メーカーには燃費性能の優れた車の開発を促すことを目的としている。
なお、燃費性能ランキングは、普通・小型自動車部門と軽自動車部門の2部門での発表となっており、今回は軽自動車部門を紹介しよう。
栄えある1位に輝いたのは「スズキ・アルト」と、そのOEM車である「マツダ・キャロル」。アルトは、2012年から12年連続で1位。キャロルは、2013年から11年連続で1位をキープしていて、この兄弟車を超える燃費性能の車両はなかなか現れない。さらに2021年12月のフルモデルチェンジで、燃費性能を25.8km/Lから27.7km/Lに向上させたことにより、その順位を不動のものとしている。
3位にランクインしたのは「スズキ・アルト ラパン」。こちらも1位アルトをベースに内・外装など一部仕様を変更した派生モデル。ベースが同じなのに燃費性能が劣るのは、アルトではマイルドハイブリッド仕様があるのに対し、ラパンにはないためだ。
4位は「スズキ・ワゴンR」と「マツダ・フレア」。この2車種もOEM関係にある車両のため、燃費性能も同じく25.2km/Lで同率となった。昨年までは、この2車種は、アルト ラパンと燃費性能が同じで3位だったが、モデルチェンジして燃費性能が向上したアルト ラパンに引き離されて4位に脱落した。
6位は「スズキ・ワゴンR スマイル」。7位は「スバル・プレオ プラス」、「ダイハツ・ミラ イース」、「トヨタ・ピクシス エポック」、「スズキ・ハスラー」、「マツダ・フレア クロスオーバー」の5車種が同率となった。ちなみに6位以下は、昨年のランキングと顔ぶれも燃費性能も据え置きである。
スズキとそのOEMが大半を占める
全体を見ると、トップ11のうち5車種がスズキ。そのOEM車両であるマツダが3車種という状態。スズキの開発した車両が上位のほとんどを埋め尽くす結果だった。ちなみに、その他3車種は、ダイハツ・ミライースとそのOEM関係にある車両である。
普通車・小型車では、TOP10にランクインした車種は全てフルハイブリッド仕様だった。しかし、安さや小ささが売りの軽自動車では、価格が高く、スペースの必要なフルハイブリッドが搭載された車種は現時点では存在しない。そのため、普通車・小型車に比べるとやや燃費性能は劣っている。
今後、軽自動車でも燃費性能の向上を図るために、フルハイブリッド仕様の登場やマイルドハイブリッド仕様のモデル追加もあるかもしれない。しかし、エンジンのみのモデルとの価格差に見合う燃費向上がないと、軽自動車ユーザーには響かないだろう。価格とのバランスを取りながら、どのように燃費を向上させていくのか、各メーカーの展開に注目したい。
1位:スズキ・アルト
WLTCモード燃費値:27.7km/L 型式:5AA-HA97S 総排気量:0.657L
1位:マツダ・キャロル
WLTCモード燃費値:27.7km/L 型式:5AA-HB97S 総排気量:0.657L
3位:スズキ・アルト ラパン
WLTCモード燃費値:26.2km/L 型式:5BA-HE33S 総排気量:0.658L
4位:スズキ・ワゴンR
WLTCモード燃費値:25.2km/L 型式:5AA-MH95S 総排気量:0.657L
4位:マツダ・フレア
WLTCモード燃費値:25.2km/L 型式:5AA-MJ95S 総排気量:0.657L
6位:スズキ・ワゴンR スマイル
WLTCモード燃費値:25.1km/L 型式:5AA-MX91S 総排気量:0.657L
7位:スバル・プレオ プラス
WLTCモード燃費値:25.0km/L 型式:5BA-LA350F 総排気量:0.658L
7位:ダイハツ・ミラ イース
WLTCモード燃費値:25.0km/L 型式:5BA-LA350S 総排気量:0.658L
7位:トヨタ・ピクシス エポック
WLTCモード燃費値:25.0km/L 型式:5BA-LA350A 総排気量:0.658L
7位:スズキ・ハスラ-
WLTCモード燃費値:25.0km/L 型式:5AA-MR92S 総排気量:0.657L
7位:マツダ・フレア クロスオ-バ-
WLTCモード燃費値:25.0km/L 型式:5AA-MS92S 総排気量:0.657L
記事の画像ギャラリーを見る