プラモデル感覚で夏休み工作。子どもも大人も夢中になれる自動車模型に挑戦!
もうすぐ夏休み! 新型コロナウイルスの影響で自由に出歩くのが難しい今年は、親子で工作にチャレンジしてみるのはいかがだろう。子どもも大人も、クルマ好きなら夢中になること間違いなしの工作シリーズを紹介しよう!
子どもの頃を思い出して…
子どもの頃、必死にお小遣いを貯めて買ったプラモデル。箱を開けた瞬間の、あのワクワクした興奮の瞬間を鮮明に覚えている人も少なくないはずだ。もちろん筆者もそのひとり。今ではもうすっかり大人になって遠のいてしまったが、実は以前からちょっと気になっているものがあった。それが「タミヤの工作シリーズ」だ。
調べてみると、なんと今年で誕生から50周年を迎えるのだという。なるほど、当時の子どもたちが、いまや親になったというわけだ。子どもと一緒に作るもよし!童心に返って作るもよし!アラフォー編集者がうん十年ぶりに工作に挑戦してみた。
素人でも簡単に組み立て可能!
今回選んだのは「楽しい工作シリーズNo.113 4輪駆動車工作基本セット」。親世代には、もうこのパッケージを見ただけで興奮してしまうこと間違いなし! このセットでは、前後4つのタイヤにパワーを伝えて走るしくみを学ぶことができる。実物の4輪駆動車と基本的に同じシャフトドライブ方式を採用しているので、くるまに興味を持ちはじめた子どもにうってつけだ。
工作に必要な道具
組み立てる前に必要なものを用意しよう。
●ニッパー、カッターナイフ
ニッパーで部品を切りはなした後、カッターナイフではみ出した部分などを整える。
●プラスドライバー(大小)
小さなビスで部品を固定することも多いので、精密ドライバーの用意も忘れずに。
●カッターマット
カッターナイフを使用する際、作業時に机を傷つけないように使用する。そのほかにも細かい部品はマットの上で作業すれば紛失しづらい。
●ピンセット、つまようじ
ピンセットはナットなど細かい部品を掴むときに、つまようじはグリスを塗る時に便利だ。
●小物ケースなどの容器
ビスや小さな金具、部品などを入れておく容器として使用する。
久しぶりの工作で、無事に車を走らせることができるのか。細かいパーツもいくつかあり、またビスの締め方が甘くてギアがうまく噛み合わない……。もう一度はめ直し、取り付けたシャフトを手で回してみると、ようやくギアが回りはじめた。やったー!
工作を完成させたことがある方ならだれでも抱いているであろう、あの感動である。忘れかけているそんな感動を思い起こすこと、そして、子どもや孫とこのワクワクが共有できること、それが工作が与えてくれる大きな魅力だ。
工作に慣れてきたらちょっとレベルを上げて、自分でバラ売りのパーツを買い揃えてオリジナルのマシンを作ってみるのも面白い。今回は、高速仕様のギアを買い足して4輪駆動とは違うタイプの速く走る車を作ってみた。基本的な作り方は一緒だが、工程表が無いので自分で考えて組み立てていく必要がある。
1台目で細かい作業には慣れてきて少し余裕ができたので、ひとつひとつの部品をより丁寧にカッターナイフで整えたり、各部品がなぜそこに設置されるのか、意味を考えながら作業していくことができた。
さっそく完成したばかりのマイカー2台を家の中で走行してみたところ、4輪駆動車は障害物もよじ登るパワーを発揮し、高速仕様の車はスピード抜群!ギュンギュン縦横無尽に駆け巡り家の壁にぶつかり激しくクラッシュした。なぜギア比の違いでパワーの出方が変わるのか、動く仕組みについて夏休みの自由研究テーマにするのも良いかもしれない。
「楽しい工作シリーズ」誕生ヒストリー
今年で50周年を迎えた「楽しい工作シリーズ」だが、実は創業当初から「模型」と「工作教材」は密接な関係だったという。木製模型の時代(1940年代後半〜1960年頃)から戦車や軍艦の模型のパッケージには「科学工作教材」と記載があり、モーターで走る戦車や車の模型に使われていたギアボックスなど、単体の工作素材として商品化もしていたそうだ。
そして1971年7月、子ども向けの工作材料、教育素材として正式に「楽しい工作シリーズ」として製品シリーズ化。いまではラインナップ数が150を超える大人気シリーズに。
他にもおもしろいアイデアがたくさん!
おススメをタミヤ広報部に聞いてみたところ、水辺で遊べるタイプの工作キットを紹介された。このシリーズには、カヌーや水上バイク、水陸両用車などラインナップがおもしろい。暑い夏にはぴったりだ。
ちなみに、筆者一推しは「変形クローラー」。製作の難易度はやや高いが、名前の通り車体を変形しながら動く動作は不思議でおもしろい。ぜひ動画でその様子をチェックして欲しい(詳しい作り方はこちらからダウンロード)。
未来のエンジニアに「作る」「遊ぶ」「わかる」楽しさを!
「楽しい工作シリーズ」は、単に与えられる玩具としてではなく、自分で組み立てる楽しさ、動く仕組みがわかる楽しさがある。今回も、手を動かしつつ頭もフル回転して考えることでより理解を深めることができた。と思う。
この夏のおうち時間は、子どもは夏休みの自由研究に、大人は懐かしさに浸りながら「楽しい工作」に挑戦してみてはいかがだろう。