相鉄・JR直通の記念ムービーがスゴイと話題に!楽曲にくるり・サカナクションなど起用。
相模鉄道とJRの直通運転を記念したショートムービー「100 YEARS TRAIN」が公開された。主演は二階堂ふみと染谷将太。音楽にはくるり「ばらの花」、サカナクション「ネイティブダンサー」をマッシュアップした楽曲を起用。同ムービーが話題を呼んでいる。
相鉄・JRが直通運転を開始!記念ムービーを公開!
相模鉄道とJRの直通運転が11月30日に開業した。相鉄線西谷駅とJR東海道貨物線横浜羽沢駅間に連絡線(約 2.7km)を新設。新駅「羽沢横浜国大駅」を設置したことで、相鉄線とJR線で相互直通運転が可能となった。
相鉄ホールディングスは11月28日、この都心直通を記念したショートムービー「100 YEARS TRAIN」を公開。ムービーの映像や楽曲のクリエイティビティの高さから話題を呼んでいる。さまざまなギミックを盛り込んだ、同ムービーを紹介しよう。
相鉄100年の歴史を二階堂ふみと染谷将太がたどる
相鉄都心直通記念ムービー「100 YEARS TRAIN」は、創業100年を超える相鉄線の歴史をたどる約3分半のショートムービー。相鉄線が大正、昭和、平成と時代に合わせて移り変わっていく様子、そして令和に入って都心直通になることで、人々の環境が変化していく様子が描かれている。
主演は二階堂ふみと染谷将太。二階堂ふみが演じる女性が染谷将太演じる男性に一目ぼれするシーンから始まり、時代を超えて繰り返し再会しては、その度にすれ違ってしまう、切ない男女の恋を描いたストーリーが展開されている。相鉄線がJRとつながることで起こる、2人の関係性の変化に注目のムービーである。
このムービーを見ると、何度見返しても飽きないほどに、綿密な時代設定が盛り込まれていることに驚く。
大正時代では、和を感じる着物や袴の衣装、昭和時代では着物を洋風に仕立て直した衣装、平成時代ではギャルファッションやB-BOYスタイルの衣装と現代に至るまでの時代を象徴する衣装が登場。
さらに、染谷将太が手にする本は、本 → 新聞 → 週刊誌 → タブレットへと変化。二階堂ふみが手にするモノクロ写真は、モノクロ写真 → プリクラ → スマートフォンへと変化するなど、時代背景をもとに再現している。主演の2人だけでなく、エキストラや車窓の風景などにも注目して欲しい。
「神中ハ20形客車」「モハ1000形」なども登場
もちろんムービーに登場する車両もストーリーの時代変化とともに変わっていく。
大正時代のシーンでは、神中鉄道(相鉄の前身)で活躍した「ハ20形客車」。昭和時代のシーンでは、東急電鉄から譲渡され1947~65年代に活躍した「モハ1000形」。平成時代のシーンでは、現在も営業中の「8000系」。そして現在、令和のシーンでは、今年4月にJR直通運転を想定して営業を開始した「12000系」が登場している。
相鉄によると、ハ20形客車やモハ1000系は、当時の写真や図面を元にセットやCGを制作したのだという。実物に乗ったことがある人も、当時を懐かしく思い出すだろう。
くるり・サカナクションのマッシュアップ楽曲が素晴らしい!
映像もさることながら、バックに流れる音楽も素晴らしいと話題だ。
音楽には、くるりの「ばらの花」と、サカナクションの「ネイティブダンサー」の2つの既存曲をマッシュアップした楽曲が起用されている。
マッシュアップとは、2つ以上の曲から特定の楽器や伴奏、声などを抜き出して、ミックスして重ね合わせて、1つの楽曲を構成する音楽の手法。
例えば、片方はボーカルトラック、もう片方は伴奏トラックを取り出して、重ねて合わせて、まるで1つの曲のように処理する。
今回の楽曲の場合、イントロの最初に流れてくるピアノ伴奏は「ネイディブダンサー」から、その次に入ってくるシンセサイザーとエレキギターのフレーズは「ばらの花」から抜きだしたもの。そこに新たに録音したベースとドラムを重ねて、伴奏が作り上げられている。
マッシュアップされた伴奏の上で歌うのは、数々のヒット曲を生み出したシンガーソングライター・yui(FLOWER FLOWER)とフジロックなどにも出演する若手ロックバンドのボーカル・ミゾベリョウ(odol)。男女混声のボーカルが奏でる切なげなハーモニーがムービーの世界観をより一層盛り上げている。
ちなみに、このマッシュアップでは、もとの2曲の歌詞が1ブロックごと入れ替わっているのも面白い。知らずに聴けば、自然すぎて気づかないほどだが、下記のように半分ずつ歌詞が歌われている。
【マッシュアップ曲の歌詞】
※ ●=「ばらの花」/▼=「ネイティブダンサー」で分類した。
●
雨降りの朝で今日も会えないや
何となく でも少しほっとして
飲み干したジンジャーエール 気が抜けて
▼
いつかあの空が僕を忘れたとして
その時はどこかで雪が降るのを待つさ
季節は僕らを追い越して行くけど 思い出は立ち止まったまま
冬の花のよう
この街のずっと最後方 思い出したのはあの事
言葉が何遍も何遍も繰り返し回り始めた
●
安心な僕らは旅に出ようぜ
思い切り泣いたり笑ったりしようぜ
僕らお互い弱虫過ぎて
踏み込めないまま朝を迎える
暗がりを走る 君が見てるから
でもいない君も僕も
▼
淡い日に僕らは揺れた ただ揺れた そういう気になって
思い出のように降り落ちた ただ降り落ちた そう雪になって
淡い日に僕らは揺れた ただ揺れた そういう気になって
思い出のように降り落ちた ただ降り落ちた そう雪になって
ちなみに、ムービーをよく見ると平成時代のホーム広告に「ネイティブダンサー」の歌詞。現在のホーム広告に「ばらの花」の歌詞が掲載されている。細かなギミックに制作チームのこだわりを感じずにはいられない。
このムービーを見た人たちは、SNS上で以下のような称賛の声を投稿している。
【SNSの投稿】
・「めっちゃ感動する」
・「これ、ヤバすぎるだろ」
・「この曲のフル尺を売って欲しい」
・「最高すぎた」
・「何度見ても相鉄のムービー鳥肌立つ」
相鉄のJR直通運転に対する思いが伝わってくる素晴らしいムービー。相鉄ユーザーならずとも感動すること請け合いだ。気になる方は、再生ボタンをクリックされたし。