台風19号による高速道路通行止め。上信越道で緊急対策工事へ【NEXCO東日本】
NEXCO東日本は、台風19号の影響により、上信越道の一部区間とスマートIC、東北道と常磐道の一部スマートICにおいて通行止めを実施。同社は、道路の復旧作業や緊急対策工事を実施するという。
NEXCO東日本は、台風19号の影響で盛土の変状や道路上への土砂の流入、冠水などにより下記区間での通行止めとスマートICの閉鎖を実施している(16日発表)。
【通行止め区間】
・上信越道(上下):碓氷軽井沢IC~佐久IC
【閉鎖中のスマートIC】
・上信越道(上下):小布施スマートIC
・東北道(上):白河中央スマートIC
・常磐道(上下):水戸北スマートIC
それぞれの被害状況や迂回路について見てみよう。
上信越道・碓氷軽井沢IC~佐久ICにおける被害
上信越道(上下)・碓氷軽井沢IC~佐久ICは台風19号による影響で長野県佐久市香坂地区の盛土に変状が確認されたため通行止め。当該箇所では地下水位が上昇し、変状が進行。盛土の変状により下り線の車線境界線に幅約3cmのクラックが入っているため、下りの走行車線に崩壊のおそれがあるという。
この変状に対する緊急対策工事を行うために通行止めを実施。工事ではまず、上り線の安全確保のために中央分離帯付近にH鋼杭を打設する。その後、この区間の上り線を対面通行(上下各1車線)として供用できるように応急措置をとり、通行止めを解除する予定だ。解除までには少なくとも1週間程度を要する見込みだという。
同社は、通行止め中の迂回路として上図紫色で示したルートの利用を推奨している。
【推奨迂回路】
・佐久IC~碓氷バイパス(国道18号)~碓氷軽井沢IC、松井田妙義IC
・佐久IC、佐久南IC~国道254号~下仁田IC
なお、通行止めにより高速道路からいったん流出し、通行止め区間を迂回後に再度同一方向に乗り継ぐ場合には、利用区間に応じて料金の乗継調整を行うという。乗継調整が適用されるICは以下の通り。
なお、通行料金を現金で支払う場合は、流出指定ICで「乗継証明書」を受け取った後、再流入指定ICで「通行券」を取り、最初に料金を支払う料金所で乗継証明書と通行券を両方渡す必要がある。
ETCの場合は、流出時も再流入時もETCレーンを使い、乗り継ぎされた走行を1つの走行とみなしてETC時間帯割引を適用。通行料金の調整は、クレジットカードの請求時に適応される。そのため、料金所の料金表示機の表示と請求金額が異なる場合があるという。
また、昨日(15日)に上信越道・松井田妙義ICの下り出口において渋滞が発生したといい、指定ICにおいて渋滞による追突事故を起こさないよう、前方に注意して走行することを呼びかけている。
上信越道(上下)・小布施スマートICの被害状況
上信越道(上下)・小布施スマートICは台風19号の影響で冠水。写真は13日撮影のもので、現在は水は引いているが土砂などが堆積。同社によると土砂の搬出などの復旧作業を実施しているが、通行止め解除には相当な時間を要するという。当該スマートICは利用できないので、前後の須坂長野東IC、信州中野ICを利用する必要がある。
東北道(上)・白河中央スマートICの被害状況
東北道(上)・白河中央スマートICは台風19号の影響で冠水。同社によると土砂の搬出などの復旧作業を実施しているが、通行止め解除には数日を要するという。当該スマートICは利用できないので、前後の白河IC、矢吹ICを利用する必要がある。
常磐道(上下)・水戸北スマートICの被害状況
常磐道(上下)・水戸北スマートICは台風19号の影響で冠水。写真は13日撮影のもので、現在は水は引いているが土砂などが堆積。同社によると土砂の搬出などの復旧作業を実施しているが、通行止め解除には相当な時間を要するという。当該スマートICは利用できないので、前後の水戸IC、那珂ICを利用する必要がある。
また、同社によると下記のPAにおいて断水などの影響により、売店など一部のみの営業を行っているという。
【一部営業のPA】
・東北自動車道(下)・吾妻PA
・常磐自動車道(上下)・四倉PA
・上信越自動車道(上下)・小布施PA
被害状況に応じて営業時間や営業内容が変更になる可能性があるので利用の場合は注意が必要だ。
このように台風19号の影響で各地で被害が発生している。同社によると、復旧作業の進捗状況により通行止め箇所や解除の状況は変更になる場合があるという。こまめに最新の交通情報をチェックし、移動の時間帯や迂回路を確認するなどしてほしい。