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最終更新日:2018.12.28 公開日:2018.12.28

ハイウェイテクノフェアで見つけた注目の新製品!

高速道路に関わる新技術や広報、機材などを展示・紹介するイベント「ハイウェイテクノフェア」が開催された。多くの関連企業が出店し、賑わいをみせていた会場で見つけた注目の4製品を紹介する。

NEXCO三社とその関連会社を中心に、多くの企業が出展し、賑わいを見せていた。

 公益財団法人高速道路調査会(東京都港区)は11月28日・29日の2日間、高速道路に関わる新しい技術や工法、機材などを展示・紹介するイベント「ハイウェイテクノフェア2018」を開催した。一般ドライバーにも関わってくる次世代の道路標識や補修システムなど斬新な新技術が多数発表された。その中でも注目の4製品を紹介してみたい。

1. スタッドレスかどうかを即座に判断する
 「冬用タイヤ自動判別システム」

展示された冬用タイヤ判別システムのパネル。

 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社(香川県高松市)によって開発された「冬用タイヤ自動判別システム」は、従来は車を一旦停止させて誘導員の目視によって行われていた高速道路での冬用タイヤ規制のチェックを高感度カメラで行い、人員および時間のコストを大幅に削減するもの。

冬用タイヤ判別システムの設置イメージ。

 同システムを設置した道路を車が通過する際に、高解像度カメラでタイヤの接地面を撮影し、接地面の輝度を分析してスタッドレスタイヤの特徴である「サイプ」と呼ばれる独特の溝パターンを検出し、スタッドレスタイヤかどうかを自動で判別する。スタッドレスタイヤと判別されれば本線へ誘導され、ノーマルタイヤと判別されるとチェックエリアへと誘導される。同システムについては、関連記事(約30分が約5分に!冬用タイヤ自動判別システムに驚く)で詳報している。

2.3種の作業車が1台に。まるでジャングルジム「E-マルチ点検車」

展示された「E-マルチ点検車」のジオラマ。

E-マルチ点検車の実車も展示されていた。トンネルの上部に届くだけあって、作業台の位置が高い。

 西日本高速道路エンジニアリング中国株式会社(広島県広島市)によって開発された「E-マルチ点検車」は、高速道路のトンネルなどを点検する車両。これまで高さの違う3台(3種)の作業車によって行っていた調査や点検、診断を1台に集約させた画期的な点検車である。それぞれの作業を1台で行えることで、作業員の人員削減が可能になるばかりか、作業効率があがり、点検漏れなども少なくなるという。

3.コンパクトに折りたためる標識「携帯型LED情報板」

展示された「携帯型LED情報板」。基本的にLEDパネル4枚で構成されている。

携帯型LED情報板を折りたたんだ様子。可搬性に優れているので緊急時などに素早く設置できる。

 事故や急な気象変化など緊急の情報を出す場合にも便利なLED情報板。こちらも西日本高速道路エンジニアリング中国によって開発された。従来の仮設型情報板に比べて軽量(1基パネル4枚で8㎏)で、薄く折りたたんで運ぶことができるので場所を取らず、大人一人で簡単に設置、撤去が可能だ。タテにしてもヨコにしても使える他、簡単な図形の表示も可能。表示データの切り替えはリモコンで即座に行える。

4.アスファルトの補修が超簡単にできる!「TOKE・パック」(全天候型ポットホール緊急補修材)

「TOKE・パック」の展示。右が水に濡らす前、左が濡らした後だ。包装が水で溶けている様子が分かる。

 東亜道路工業株式会社(東京都港区)によって開発された「TOKE・パック(溶け・パック)」は、ポットホール(道路に開いた穴)を補修する緊急補修材。ポットホールに袋ごと置いて水をかけ、踏み固めるだけで施工が完了するという優れものである。作業は短時間で終わるため道路を長時間、通行止めにする必要もない。従来から似たような補修材はあったが、こちらはスコップ不要、片手で作業できる。さらに、包装材が水分で溶解され、廃棄物が出ないのも特徴だ。

 一般ドライバーにとっても興味深い新技術の展示がたくさんのハイウェイテクノフェアは入場料無料。例年11月の開催だが2019年は10月8日(火)~ 9日(水)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される予定だ。

2018年12月26日(水)雨輝・加藤久美子

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