BMWが提案する完全自動運転EV「Vision iNEXT」は何がスゴイのか
BMWは11月28日、アメリカ・ロサンゼルスで開催されたLAモーターショーで、コンセプトカー「BMW Vision iNEXT」を発表した。
Vision iNEXTは、BMWグループが考える完全自動運転可能な次世代のEVであり、その設計思想を具現化したスタディモデルである。
同社はこれまで、「ACES=自動化(Automated)、接続(Connected)、電化(Electrified)、共有(Shared)」を将来のBMW車のビジョンとして掲げてきたが、今回はそれに「D=デザイン(Design)」を追加した「D+ACES」として、未来の”駆け抜ける歓び”を模索する。
エクステリア・デザインこそ「i3」の発展型のように見えなくもないが、BMWではインテリアを含めた空間デザインこそが今後の重要ポイントになると捉え、クルマの概念を超えた移動生活空間を提案。ブルーに染められたジャカード織りのファブリックシートや、ウッドを組み合わせた内装は、まさに居心地の良いモダンなリビングルームといった感じで、そのファブリックやウッド自体が、操作パネルの代わりとして機能する点はとてもユニークだ。
BMWによれば、ボタンやディスプレイはドライバーや同乗者が希望する時のみ姿を現し、インテリジェントなテクノロジーは将来、ますます目立たないような形で人をサポートするようになる、と説明する。
当モデルはあくまでコンセプトであり、そのまま市販化とはいかないだろうが、BMWではD+ACESの思想を統合した初めての車両として、2021年の生産開始を予定している。自動運転、電動化、先進ネットワークを取り入れた未来のクルマは、これまでにない新しい体験を私たちに提供してくれることだろう。