眠気覚ましや疲労回復に! 車で食べるお菓子を選ぶ時のポイント!
ひとくちにお菓子といっても種類はいろいろ。車載に適したものを選びたい。
ドライブの必需品は数あるが、お菓子もそのひとつといえるかもしれない。口を動かすことで眠気を覚ます、甘いものを食べることで疲れを癒すといった目的で、車にガムやあめを常備している人は多いだろう。今回は、そんな「車載お菓子」を選ぶ時のポイントを紹介する。(ドライブと食べ物に関する記事:おいしくってとびきり楽しい! 「クルマ×おにぎり」の素敵な関係)
溶けにくいお菓子が車載に最適
真夏の日中では、温度が50℃を超えることもある車内は、基本的にお菓子の保管には適さない。溶けて変質しやすいお菓子の代表格である、あめとチョコレートを車載するためには、どんな基準で選べばいいのだろう。
氷砂糖は、あめ代わりにも有用。金平糖は非常食の乾パンの缶詰にも同梱されている。
あめの選び方
あめは高温で溶け出して袋にくっついたり、味が変質してしまう。砂糖は常温でも溶けないのに、なぜあめは溶けてしまうのだろうか。それは、融点が180℃ほどの砂糖なら車内では溶けないが、多くのあめには砂糖のような結晶構造を持たない水あめが使われているからだ。そのため、温度が上がると溶けやすいのである。
このため、溶けにくいあめを選ぶポイントは、砂糖の使用量が多いこと。例えば「氷砂糖」や「金平糖」がオススメである。これらは、砂糖やショ糖で構成されていて、結晶構造を持っているので溶けにくい。また、表面を砂糖でコーティングしてあるあめも通常より溶けにくい。さらに、金平糖をかみ砕く時のカリカリ感は、眠気覚ましにもオススメである。
チョコレートの選び方
チョコレートも熱に弱い。人肌でも溶けてしまうので、温度が高くなる車内での保管には適さないだろう。しかしここでも砂糖の結晶構造に注目。表面を砂糖でコーティングしてある「粒チョコ」は比較的溶けにくいので、車載するならこのタイプがオススメ。「マーブルチョコ」(明治)や「M&M’S」(マース)などでお馴染みの小粒で丸い形のものだ。また、「トッポ」(ロッテ)や「コアラのマーチ」(同上)のように、まわりがサクサクとした生地のお菓子も、チョコレートが手に付きにくくオススメだ。
さらに、チョコを車載する時の裏技は「焼きチョコ」にすること。市販のチョコレートをオーブントースターで焼いて水分を飛ばすと、サクサクとした食感で美味しく溶けにくいチョコレートにすることができる。
「眠気覚まし」にスルメ
おやつ用の昆布のほか、普通のだし昆布をはさみで切ってもOK。昆布やスルメは保存性が良いのも利点。
運転中の眠気を覚ますためにガムは定番といえるが、ここではハード系のグミやおしゃぶり昆布、スルメのような乾物をオススメしたい。硬さや味が噛むたびに変化し、ランダムな刺激を脳に与えることで眠気覚ましに役立つのだ。
「疲労回復」にラムネ
吸収が早いブドウ糖は非常食としても車載しておきたい。ドライフルーツは砂糖などが添加していないものが健康的。
長時間運転をして疲労回復をしたい時には、温度による品質変化が少なく即効性がある「ブドウ糖タブレット」やブドウ糖とクエン酸を使った「ラムネ菓子」がおすすめ。ブドウ糖は、脳がエネルギーとしている糖質で、体内で分解することなく吸収できるので即効性がある。また、しっかり乾燥させてあるドライフルーツも糖分やミネラルが含まれ、噛み応えもあるのでいいだろう。
タクシー運転手さん御用達の車載お菓子は?
日常的に運転をしているタクシー運転手さんにお気に入りの車載お菓子を聞いてみた。やはり、ガムやあめを挙げる人が多かったが、中には「噛んでいると眠気防止になるし糖分とりすぎにならないから昆布。スルメもいいけど臭うし、飲みたくなるからね(笑)」という人も。
そして、以下のような意外な答えも返ってきた。
「ミニあんパン!片手でもしっかりエネルギーチャージできるよ!」
「いつも甘栗をもっています。繊維質も多いらしいですよ」
ミニサイズのあんパンは、タクシー運転手仲間でもファンが多いという。むき甘栗は少量パックのものもあるので便利。
確かに甘栗は、キャベツの3倍以上の食物繊維を含んでいて健康的(※)。むき甘栗なら手軽に食べられるので、車載に向いているといえる。
※ 100g中の食物繊維量は、キャベツ1.8g、くり6.6g。日本食品標準成分表2015(文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会報告)
普段なにげなく車に持ち込んでいるお菓子も、利便性や機能性を考えて選ぶことで、より楽しいカーライフを過ごして欲しい。
2018年10月18日(雨輝・松本葉子)