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最終更新日:2017.05.01 公開日:2017.05.01

利用者が待ち時間などをスマホで確認! 新バスロケーションサービス登場

ヴァル研究が開発したバスロケーションサービス「SkyBrain」は、スマホやパソコンだけでなく、街中のデジタルサイネージなどにも表示可能。同サービスの開発に協力した日の丸自動車興業が都心で運用している無料巡回バスで、すでに正式運用されている。

 通勤や通学、または買い物や遊びに行くときなどの際に、最寄りの鉄道の駅まで路線バスを利用しているという方は結構いるはずだ。

 しかし路線バスは、どうしても道路の混雑状況や天候などの影響を受けやすいため、予定通りに来ないこともある。

 バスの事業者もその点を理解しており、近年は次のバスの到着時刻や待ち時間を表示する電光掲示板などを設置したバス停も増やしている。しかし費用対効果の面から見て、どの事業者も全路線の全バス停に設置するというのはなかなか難しいはずだ。

既存のバスロケーションサービスの場合、到着時刻を表示する電光掲示板などを設置する必要があるが、費用対効果の関係で乗降客が少ない路線やバス停などではなかなか難しいはずだ。

あらゆるバス事業者に対応したロケーションサービス

 しかし、バスの利用者はどこの路線のどのバス停であろうとも、次の到着時刻をすぐに知りたいはずだ。そしてバスの事業者は、そうした情報を伝えるためのリーズナブルなシステムを探していた。そんな両者の要望に応えるべくヴァル研究所が開発したのが、「SkyBrain(スカイブレイン)」である。

 バス停に電光掲示板などを設置するなどの新たな設備投資の必要もなく、安価な通信費用のみで運用可能な点が特徴だ。バスの利用者は、自分のスマホやタブレット、パソコンなどで、次のバスがいつ到着するのかを見られるのである。

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SkyBrainはどんな仕組み?

バスの運行状況は、搭載したスマホで情報収集

 同サービスは、無線通信やGPSなどを活用してバスの位置情報をクラウドで収集・管理。そしてスマホやタブレット、パソコンのほか、バス停に設置済みの表示板や周囲のデジタルサイネージなどにも、バス情報のリアルタイム配信と任意の地図へのマッピングなどを行えるというものだ。

SkyBrainのシステムの概要。バスに運行情報収集用のスマホを設置。クラウドを介して各バスの情報が収集・管理され、バス停で待つ利用者のスマホにインストールされた専用アプリで到着時刻などを表示するという仕組みだ。

 バスの情報収集には、スマホを利用する。設置場所を確保するのにそれほど困らないので、バス以外の車両でも利用可能だ。

 また、単なる到着予想時刻だけでなく、路線マップや地図上に次のバスの正確な位置を表示することも可能だ。従来のサービスだと、マップ上でズレてしまうようなことも多かったが、ヴァル研究所が独自開発した位置情報補正技術が搭載されており、バス事業者が所有するイラストマップを含めた任意の地図や路線図を用いた場合でも、正確に現在位置をマッピングできるという。

バス停側に電光掲示板などを設置しなくても、バスの利用者が所有しているスマホやタブレットなどで、次のバスの到着時刻や、現在位置などを簡単に確認できるようになる。

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将来的にはLINEでバス情報を取得可能に!?

近い将来にLINEでの情報表示も可能に

 同サービスは現在、位置情報や速度、方向などのバスの運行情報をWeb API(Webブラウザを利用するためのプログラム)を用いて扱う仕組みだが、LINE Botなどのチャットボットへの展開も計画中だ。将来的には、利用者がLINEで情報を受け取れるようにもするという。

開発中のLINEで情報を取得する際の画面のイメージ。

 同サービスは4月26日から提供が始まっており、提供価格は1車両に付き1年間10万円(税別、通信費を含む)。

 なお、利用者用のスマホ用アプリとしてはiOSとAndroid用が用意されている。

 ちなみに同サービスの開発やテストは、無料巡回バスを運行する日の丸自動車興業とタッグを組んで進めてきたことから、現在は同社の無料路線バスに正式に導入されている。

 スマホにアプリをインストールすれば、都心部で運行されている「丸の内シャトル」、「メトロリンク日本橋」、「メトロリンク日本橋Eライン」の3路線の待ち時間をいつでも確認することが可能だ。

2017年5月1日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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